グルーガンとは
グルーガンとはガン(銃)のような形をした電気工具のことです。先端から「グルー」という樹脂を溶かしたものを押し出して使用することから、グルーガンと呼ばれています。
グルーガンと接着剤の違いは?
木工用ボンドよりも早くくっつく
接着剤とグルーガンを比べたとき、大きな違いはくっつく早さです。グルーガンは温度が下がると固まっていくため、水のりや木工用ボンドより早くくっつきます。さらに、くっつく力の強度も侮れません。しっかりと固まれば、瞬間接着剤と同等の接着力をもっているので、強度の必要なDIYでも活躍できるのです。
水回りにも使える
グルーは水に浸透しにくく、水に強いという性質をもっています。接着剤に比べて濡れても剥がれにくいため、水回りでも使えるのがメリットです。洗濯しても問題ないため、布製品に使えるのも魅力ですね。ただし、水に強いとはいっても長時間水が垂れる環境では、伸縮により剥がれやすくなってしまうこともあります。
DIY初心者でもすぐに使える
少し練習するだけで、グルーガンは初心者でもすぐに使えるようになります。瞬間接着剤よりも手ごろな価格で手に入りますし、作業中手にくっつくということも少ないでしょう。また、乾くのも早いため、木工ボンドのように布や木材の内部まで浸透しません。材質を選ばず、水に強い接着剤として、多くの場面で使えるのがグルーガンの魅力ですね。
グルーガンの種類
販売されているグルーガンは本体のサイズや値段など、さまざまな違いがあります、大まかに2種類に分けられます。
高温タイプ
グルーを温める温度が約180℃まで上がるグルーガンを、高温タイプといいます。高温タイプの強みはくっつく力が低温タイプよりも強いことです。プラスチックや鏡といった低温ではくっつかない材質のものでも、ぴったりと接着させることが可能です。
重さのある部品の取り付けや強度が必要な作業に向いており、プロ用のグルーガンともいえますね。本体のサイズが大きく、比較的高価な製品であることと、先端のノズルが交換できる製品があるのが特徴です。
低温タイプ
グルーが高くても温度が130℃までしか温まらないものを、低温タイプと呼ばれています。温度が低いぶん、くっつく力は弱まりますが、紙や木材、布などたいていの材質なら問題なく使うことが可能です。
低温タイプのメリットは高温が得意でない素材や材質にも使いやすいこと。熱で変形したり、傷んでしまったりするといったデリケートなものでも問題なく使えます。サイズが小さめで、安価で手に入りやすいのも魅力です。
安くていろんなものに使えるのが、低温グルーガンのいいところだね!
100均でも購入できるから、ちょっとしたハンドメイドやDIYにピッタリだよ
グルーガンの使い方
グルーガンが有効な素材とは?
さまざまな素材に使用できるグルーガンですが、素材や材質によってあまりくっつかない、接着にコツがいる素材もあります。以下が、グルーガンが得意とする素材とやや苦手とする素材の一覧です。
紙類や段ボール | 〇 |
布やフェルト素材 | 〇 |
毛糸や紐など | 〇 |
皮素材 | 〇 |
木材 | 〇 |
発泡スチロール | 〇 |
プラスチック | △ |
ガラスや陶器など | △ |
金属素材 | △ |
グルーガンはプラスチックやガラスなど、表面がツルツルとした素材がくっつきにくい傾向があります。とはいえ、全くくっつかないわけではありません。苦手な材料をくっつけるためのコツもありますよ。
使い方①用意するもの
- グルーガン
- グルースティック
- 電源コンセント
使い方②使う前の準備
まず、グルーガンにグルースティックを入れます。本体の後ろ側にグルースティックを差す穴があるので、そこから1本入れるだけと簡単にセットできますよ。スティックが挿入できたらコンセントを差し、グルーガンを稼働させます。
グルーガンには余熱が必要
グルーガンはコンセントに差して、必ず5分ほど余熱時間を取り、十分に温めてから作業をはじめるようにします。中のグルーが溶け切らないうちに押し出してしまうと、垂れる樹脂がノズルに詰まってしまうことがあります。故障の原因になってしまうこともありますので、しっかり余熱をとりましょう。
使い方③作業中
グルーガンが十分温まってきたら、引き金にあたるレバーを引くことでグルーを押し出します。必要な量を接着したい部分に塗り、余計なグルーが細く垂れるときは、先端をクルクルと巻き取るようにして切ってください。
作業を中断するときは、本体のノズルが下を向くように置きましょう。本体に付属されているスタンドを利用するか、別売りのスタンドを使って立てかけます。下向きにするとグルーが垂れるときは、受け皿があるといいでしょう。
グルースティックの補充方法
作業中、グルーの出が悪くなってきたら、新しいスティックを補充する目安です。補充はグルーガンを準備するときと同様に、本体後ろの挿入口から行います。新しいグルースティックを端だけ熱で溶かし、古いものとすき間なくくっつけると、上手く次の作業に移れますよ。
使い方④作業が終わったら
作業が終わったあとは、垂れるグルーを拭き取り、コンセントを抜いて先端が完全に冷めるのを待って収めてください。本体が熱いまま片づけてしまうと、高温により火災が起こる危険性もあるため、注意が必要です。残ったグルースティックは取り出さず、グルーガンに入れた状態で収納したほうがよいでしょう。
グルーガンを使うときの注意点
グルーガンの先端は100℃よりも熱くなるため、ヤケドには十分気を付けてください。使っている最中はもちろん、余熱中や片付けるときも、肌やほかの物に先端が当たらないようにしましょう。垂れるグルーも熱くなっているので、気をつけてくださいね。
次のページでは、グルーガンを上手に使うためのコツを紹介するよ!
出典:写真AC