プラバンのクオリティを高める方法とコツ
せっかくプラバンで作品を作るのですから、ハンドメイド作品としての完成度を高めたいものです。時間をかけずに簡単にクオリティを高める方法をご紹介します。
クオリティを高める①収縮率をチェック
クオリティの高い作品を作りたい方は、プラバンを決まった大きさに切って加熱してみて、どのような比率に収縮するのかチェックします。なぜならプラバンは、厳密にいうと製品によって、また縦向きと横向きで収縮率が違うからです。気にならない場合もありますが、「加熱したら絵が少し横長になった」と感じることも起こります。イヤリングのように同じものを2つ作りたい場合も、影響しやすいです。
また、プラバンアクセサリー作家の方の話では、プラバンは元々大きな板から切り出しており、中央付近が一番歪みが少ない部分です。そのようにクオリティの高いプラバンは、より精度が要求される製品に使われ、周辺部分の歪みが大きい部分は100均の製品などに回されます。歪みがあると、大きさのある作品を焼いたときに端と端がくっつきやすくなるそうです。通常は問題ないことが多いですが、より精密さを要する場合は注意しましょう。
クオリティを高める②コーティング
油性ペンは水性ニスでコーティング
より作品のクオリティを高めるためには、コーティングをしましょう。コーティングは絵が擦れて取れてしまうのを防いでくれます。コツは、画材によってコーティング剤を変えることです。合わないコーティング剤を使うとせっかく描いた絵がにじんでしまいます。油性ペンのコーティングには水性ニスを使います。ポスカ、アクリル絵の具、色鉛筆などではトップコートやUVレジンが使えます。予め紙の上で重ねてみて、にじみをチェックすると安心です。
トップコートやレジンでコーティング
油性ペンを使っていなければ、マニキュアのトップコートやUVレジンでのコーティングが可能です。半透明タイプのプラバンでは、コーティングによって透明感が出ます。マニキュアのトップコートは手軽さが利点です。UVレジンでは、ぷっくりとしたかわいらしい表現が可能になります。作品を保護するためにも、作品の完成度を増すためにも、ひと手間かけてコーティングするのがおすすめです。
クオリティを高める③立体的に仕上げる
プラバンでは平面の作品だけでなく、完成度の高い立体的な作品もハンドメイドできます。しかもそんなに手間も時間もかかりません。画像のような専門書籍も多数出版されているので、参考にするとよいでしょう。この記事で作った花はこの本を参考にしています。蝶はプラバンアクセサリー作家の方のワークショップで教えていただいた方法を参考にしました。
立体にするコツ①手で曲げる
プラバンは収縮が終わったらすぐに取り出し、熱いうちに曲げることで立体にすることができます。火傷をしないように軍手(必要ならば2枚重ね)をはめて行いましょう。例えば蝶の場合は、画像左のように曲げた状態で冷えて固まるまで支えていると、画像右のような立体の蝶になります。冷えるまでの時間に素早く形を作ることが大切なので、加熱する前に、どの指をどう使って曲げるのかをイメージしておくことがコツです。
立体にするコツ②ボタンなどを利用する
花を立体化するときには、くぼみのあるボタンと、丸いビーズをつけた爪楊枝を用意します。プラバンが熱いうちにボタンの中心に乗せ、画像のように上から押さえます。それだけでもかわいいですが、更に花びらの先端の部分を、指でボタンのカーブに沿って下向きに曲げるのもおすすめです。時間との勝負ですが、冷えて固まってしまっても、温め直せば形を直すことができます。
クオリティを高める④ラインストーンなどをつける
ハンドメイドしたプラバンアクセサリーの完成度を高めるためには、画像のようにビーズやラインストーンでデコるのもよい方法です。ラメの入ったマニキュアを使う方法もありますが、油性ペンとは重ねないように気をつけましょう。
まとめ
プラバンは子供のころからなじみのある遊びです。しかし今ではクオリティの高いアクセサリーをハンドメイドできる大人の手芸として高い評価を得ています。プラバンの切り方や焼き方などの基本は子供の遊びと同じです。しかし簡単なテクニックで、短時間に完成度の高い作品を作ることができます。ぜひプラバンを使ったハンドメイドを楽しんでみてはいかがでしょうか。
出典:筆者撮影