無垢材フローリングの床材
フローリングに使われる無垢材の床材には種類があります。日本人になじみの深いスギやパインなどの針葉樹、ヒノキ材などの木材にはそれぞれどのような材質の違いがあるのでしょうか。ここでは、画像をまじえて材質を比較します。
床材①スギ
日本人に最もなじみ深い木材のひとつがスギです。針葉樹の杉は成長が早く、またまっすぐ育つため長さの必要な柱などに重宝されてきました。林業のさかんな土地では、スギ山も珍しくありません。
スギ材はやわらかいため、傷つきやすいですが足ざわりがソフトな特徴があります。また、入浴剤でもおなじみのスギの香りはリラックス効果があると重宝されています。天然のスギを床の素材に使えば、リビングにいるだけで心地よくリラックスできることでしょう。
床材②パイン
パインとは松材のことで、主に北米が原産で輸入量は多いため建築材としてもメジャーです。材質はやわらかく、針葉樹のため節が多い特徴があります。パイン材は白っぽい黄色の色目から、経年によってしだいにあめ色に変化します。
また、やわらかく加工がしやすいことからパイン材といえばホームセンターで販売されている工作木材としてもメジャーです。パイン材は建築材だけでなく、家具などのインテリア用木材にも活用されています。
無印良品好きにもおすすめです
空間の素材を統一したおしゃれを考えている方にもパイン材はおすすめです。パイン材家具は比較的手に入れやすい価格帯のものが多く、おしゃれ生活用品店として人気が高い無印良品でも、さまざまな種類のパイン材家具の取り扱いがあります。
床材③ヒノキ
古くから人気のある材質のひとつがヒノキです。成長速度はスギよりもゆっくりで固く、高級な木材です。神社などの歴史的建造物にも多く使われるほど耐久力があります。またヒノキといえば香りが強く、風呂場にもつかえるほど水に強い特徴があります。
ヒノキのフローリングには節があるものとないものがありますが、どちらも色合いは白木から経年によって上品なあめ色に変化します。また、使い込むことでツヤが出てやさしいなめらかな肌触りになります。
床材④ウォルナット(くるみ)
黒っぽい焦げ茶色が特徴のウォルナットは、くるみの木から採れる素材です。ゆっくりと成長する広葉樹で他の材木と比較して材質は固く、ゆがみが少ない特徴があり高級家具や楽器に多く使われています。フローリングに使うと落ち着いた空間を演出することができます。
ウォルナットは家具でも人気の素材です
ウォルナットは家具素材として特に人気が高い特徴があります。本物のウォルナットを使った家具は高級ですが、ウォルナット風のカラーが出せる木材用塗料を塗ったものやウォルナット風の印刷が表面にされたものなど、安価なものでもさまざまなウォルナット風家具が登場しています。
床材⑤オーク(ナラ)
オークとはナラ、つまりどんぐりの木です。材質は固く、木目がはっきりとしている特徴があります。色合いはやや赤みがかった茶色をしており、経年によって色合いは濃くなります。
オークは家具の素材としても人気です
固いオーク材は、家具の材木としても人気があります。無印良品やニトリなどの身近な日用雑貨店でもキャビネットや椅子など、さまざまなオーク家具が購入できます。フローリングと家具の材質を揃えても統一感がありおしゃれですね。
床材⑥パーチ(カバザクラ)
パーチ、カバなどさまざまな呼び名があるカバザクラですが、桜の仲間ではなく「カバ」の仲間です。素材としては比較的固いほうで、色合いは褐色とペールトーンの淡桜色で、縮れ杢の模様とツヤがあります。空間をやわらかく演出することができます。
床材⑦タモ
アッシュとも呼ばれる素材で、材質が硬く粘り強いことから野球のバットに使われることもあります。またはっきりとした木目が特徴で、少し白みがかった色をしています。
北欧スタイルが好きな方にもおすすめです
さまざまな種類のある木材ですがタモは特に木目に存在感があり、シンプルな形状のデザイン家具にもマッチします。また明るい色合いの木材なので、人気の北欧風ファブリックと合わせてもおしゃれですよ。
無垢材フローリングの導入実例紹介
ここでは、実際の無垢フローリング導入実例をご紹介いたします。木のぬくもりを活かしたおしゃれで快適な住まいのヒントが満載です。
実例①ウォルナット床
ウォルナット特融のダークブラウンが男性的でおしゃれな空間を演出しています。色調が抑えられるので、木材ながらモルタルやスチールの室内造作ともマッチしています。
ウォルナット床は色合いが黒に近く、白壁と合わせるとメリハリが出て空間が広く感じるというメリットもあります。モダンでスタイリッシュなインテリアがよく似合うため、個人宅だけでなく高級商品を取り扱う店舗の床材としても人気があります。
実例②パイン床
天然パインの色調が白壁と合わせて明るい空間を演出しています。ナチュラルやホワイト系のインテリアとあわせてもおしゃれです。また、パイン材はさまざまな家具の素材につかわれているので、インテリアの材質を合わせたい場合にも重宝します。
着色された無垢フローリングで、かっこいい室内空間を演出することもできます。こちらは、本来明るい色合いのパイン材をダークブラウンに着色して仕上げた例です。床色のトーンを落とすことで、黒色の家具とも調和させやすくなります。このような本来の色合いと異なる色合いを希望する場合はまず、施工店に相談するとよいでしょう。
実例③ヒノキ床
こちらは、フローリング素材にヒノキを使った実例です。代表的な材木と比較して色が白い、天然のヒノキならではの明るい空間が演出できます。また、白は最大の膨張色なので、空間を広く感じられる効果もありますね。
節ありと無節の2種類があります
ヒノキのフローリングには、節ありのものと節がない無節のものがあります。無節のヒノキは育てるのに手間がかかるため、節ありと比べて価格が高い高級品になります。使う部屋や予算に合わせて素材選びを行うとよいでしょう。
実例④スギ床
針葉樹ならではの節の多さでリズムが感じられるスギの無垢床の実例です。カジュアル感のある空間づくりが得意な素材なので、ナチュラルだけでなくアメリカン、カントリー系などさまざまなインテリアをおしゃれに演出します。
実例⑤オーク床
さざ波のような美しい虎班模様はオーク独特のもの。グレーがかった複雑な色合いが、黒色のインテリアとも調和して大人っぽいおしゃれな空間を演出しています。
こちらも同じくオーク床で、明るい爽やかな雰囲気を演出した例です。広葉樹のため節は少ないのですが木目が繊細で色合いが複雑なため、針葉樹とは異なった空間づくりができます。
実例⑥パーチ床
木目が美しく、オーク材と比較されることが多いパーチ材を使った床の実例です。複雑な木目模様の色合いはオークよりも少しピンクがかっている特徴があります。こちらも広葉樹ため節は少ないので、広さを演出しやすいメリットがあります。
まとめ
今回は無垢材フローリングのご紹介でしたが、いかがでしたでしょうか。節や色合いなど、天然の木材を素材に使ったフローリングと、一口にまとめてしまえない素材ごとの個性が伝わりましたでしょうか。リフォームや新築の参考になれば幸いです。
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