はじめに
最近おしゃれなコンクリートの塀や、外壁のマンションが増えたけれど、あのデザインは何というのだろうと気になっている人はいませんか?日本では沖縄で生産・使用され始めて、今や全国的に使われている花ブロックです。また家の外壁や塀を新しくしたい人や、インテリアのリフォームを考えているけれども、ピンと来るものが見つからない人も、ぜひ参考にしてください。
花ブロックとは
花ブロックの概要
花ブロックの歴史
花ブロックはもともと1900年代中頃のアメリカで、当時のカリフォルニアミッドセンチュリーモダンスタイルの建造物に、多く取り入れられていました。戦後に沖縄へ、米軍基地や住宅の製造のために、アメリカからコンクリートの製造機が持ち込まれました。それを見た日本の業者が、アメリカからカタログを取り寄せて、コンクリートの製造機を自作し製造を開始しました。
それまでの沖縄では台風が多いため、木造住宅は壊れやすいうえに、鉄筋関係の住宅も潮風で傷みやすいという欠点があり、住宅事情がよくありませんでした。コンクリートなら台風にも強く潮風でも傷みません。また材料の砂とセメントなどが現地調達可能ということで、戦後の復興期に生産が拡大しました。
コンクリートが取り入出された最初から、才色兼備な花ブロックだったわけではありません。最初の頃は、ただ積み上げただけのブロック塀でしかありませんでした。もちろん風も光も入らない、丈夫なだけで見た目も、機能性も特によくないものでしたが、次第にブロックの積み方を変えて、風通りや光の取り入れ方が工夫されるようになりました。そして沖縄を代表する建築家の一人、仲座久雄氏がその穴を丸や四角に変えて、デザイン性を高めました。
花ブロックの特徴
- 台風に強い
- シロアリに食べられる心配がない
- 強い日差しを和らげて、影をつくり風を通してくれる
- 内側からの視界を遮らない
- 外からは見えにくい
- 現在の種類は100種類前後あり、シンプルなものからおしゃれなものまでデザインが豊富
花ブロックの魅力
まずは内側からも適度に外が見えて、閉塞感がありませんが、外からの視線を適度に遮り、プライバシーを守れる、使い手に嬉しいアイデア製品です。また亜熱帯の強い日差しを遮りつつ、外から柔らかい光と風を取り入れられるようにと、工夫が凝らされています。
花ブロックという名前の由来
花ブロックといっても、その模様は花のようなものばかりではありません。研究者によると、琉球王国時代の織物「花織(はなうい)」から来ているようです。この花は植物の花の形ではなく、模様やパターンを意味する言葉として用いられてきています。
花ブロックのエクステリアの施工例9選
花ブロックのエクステリア施工例①
隣の家との境目の目隠しに、花ブロックの塀をしています。もしここが一般的なコンクリートの塀なら、暗くて風通しの悪い空間になります。花ブロックだと見た目も美しい上に、明るく風通しも確保しできて、庭のイメージを一気におしゃれにしてくれます。
花ブロックのエクステリア施工例②
花ブロックは、もとからのコンクリートの色や、白が多いのですが、このように好きな色に塗装しての使用も可能です。明るさと暖かみのある、黄色い花ブロックの外壁も本当に素敵ですね。
花ブロックのエクステリア施工例③
入り口のテラスの目隠しを兼ねた塀に、花ブロックを用いた施工例です。適度に日差しが入り、風通しがよい上に、外からは何をしているのか見えないのは嬉しいですね。また夜に入り口の明かりをつけておくと、花ブロックの美しい形が浮きあがるのも、きれいですね。
花ブロックのエクステリア施工例④
庭先の塀を花ブロックで作ったと、とてもおしゃれな展示場です。一般的なコンクリート塀では、庭の風通しや日当たりが悪くなり、植物たちの負担になるおそれがあります。また何かを選んでいるときに、外から丸見えのフェンスや柵では、微妙なときもありますよね。花ブロックの塀なら、日当たりと風通しのよい庭を確保しつつ、プライバシーも保てて、本当に素敵ですね。