「ランヤード」とは?安全帯としての特徴や使い方をご紹介!

「ランヤード」とは?安全帯としての特徴や使い方をご紹介!

建設現場や電柱の上で仕事をする職人さん達が使う保護具に安全帯があります。その中でも重要なアイテムが職人さんの命を守る命綱のランヤードです。今回は、ランヤードの種類を細かく紹介すると共に安全帯としての使い方をまとめました。

記事の目次

  1. 1.ランヤードとは?
  2. 2.安全帯の種類
  3. 3.ランヤードの種類と特徴
  4. 4.安全帯としての使い方
  5. 5.ランヤードのフルハーネス型義務化について
  6. 6.まとめ

種類と特徴②巻き取り式(リール式)ランヤード

出典: https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%E5%BC%8F-%E3%82%BF%E3%83%95%E3%82%B9%E3%83%81%E3%83%BC%E3%83%AB-%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%A4%E3%83%BC%E3%83%89-%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF-%E9%AB%98%E6%89%80%E3%81%A7%E3%81%AE%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BD%9C%E6%A5%AD/dp/B00GU4FUJQ/ref=mp_s_a_1_8?_encoding=UTF8&imageClass=hi-res&keywords=%E5%B7%BB%E3%81%8D%E5%8F%96%E3%82%8A&phoneCarrier=wifi&phoneType=Android&qid=1573610939&rd=1&s=industrial&sr=1-8&view=Touch9#immersive-view_1573611315526

帯ロープにリールが付属した巻き取り式タイプは一本の帯ロープに対して1つのリールが取り付けられています。そのためシングルタイプとダブルランヤードタイプとあります。近年では、巻き取り式タイプを義務づけた現場もありますので注意しましょう。

巻き取り式ランヤードの特徴

巻き取り式(リール式)の特徴はなんといってもストラップが邪魔にならないことです。ケースの中にスッキリ納まるため、腰回りの道具との取り合いがスムーズになり作業しやすくなります。また、リール式の中には緊急時に安全ロック機構を搭載したものもありますので、より安心して使う事ができます。

種類と特徴③ストラップ(帯ロープ)ランヤード

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ストラップ式のランヤードは、ロープ式が幅17mm~25mmの帯ストラップに変わったものです。ロープ式のように伸縮性のないタイプや、ロープ式にはない伸縮性のあるタイプがあります。基準として伸縮性のない帯ロープ幅は17mmで伸縮性のある帯ロープ幅が25mmです。

ストラップ(帯ロープ)ランヤードの特徴

ナイロン製綾織ベルトのストラップランヤードは、しなやかで扱いやすいランヤードです。伸縮ストラップは、帯ロープの内部にゴム芯が入っておりジャバラとも呼ばれます。伸縮性のないストラップの中には、ストラップ自体がショックアブソーバのような機能を持ったものもあり、ロープ式に比べて衝撃吸収力がアップします。

種類と特徴④ショックアブソーバー付きランヤード

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ご紹介するなかで、衝撃荷重を押さえてくれるのがショックアブソーバ付きランヤードです。ケース内の二枚張り合わされたストラップが落下の衝撃で剥がれ、剥がれる抵抗で衝撃緩和をできるという構造になっています。胴ベルト用とハーネス用がありますので、必ず確認して下さい。また、リール式にもショックアブソーバ付きのランヤードもありますのでチェックしてみましょう。

ショックアブソーバには第1種と第2種と2タイプあるので、ご自身のワークポジションを把握したうえで使用するようにしましょう。

第1種ショックアブソーバとは?

ランヤードのフックを掛ける位置が腰の高さより高い所にある場合、および胴ベルト安全帯を着ける場合は、第1種ショックアブソーバを使用します。フルハーネス型でも対応可能ですが、ワークポジションが6.75m(建設5m)以下では、作業床~地面までの高さとショックアブソーバの伸びる長さ、作業者の身長などで使用可能か変わってきます。第1種ショックアブソーバの伸びる長さは1.2m以下(基準)となっています。

第2種ショックアブソーバとは?

第2種ショックアブソーバは、フックを掛ける位置が腰の高さより低い所でも使用可能です。また自由落下距離とアブソーバの伸びる長さが長くなるため、6.75m(建設業5m)以下の高さではハーネスではなく、胴ベルトを使用します。

安全帯としての使い方

Photo byaitoff

自分自身を守るためには安全帯を正しく使用しましょう。胴ベルト型を着用の際は、D環やB環を体の前ではなく後ろにくるようにしてください。落下阻止したときに、さば折りのようになり腰骨や背骨などを損傷する可能性があります。

Photo bySpencerWing

フックは正確に確実に掛けるようにしましょう。掛けた場所に開放部分があるなど、フックが外れる可能性がある所には掛けないようにします。フックの使い方も2通りあり、一丁掛けと二丁掛けとあります。次項にてご紹介しますので、チェックして下さい。

使い方①一丁掛け

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安全帯の一丁掛けはもっとも基本的な使い方です。一つの安全帯に1本のランヤードを組わ合わせたタイプは、作業の途中でのフックの掛け替えを行う際、作業者が無胴綱状態になるため、足下の確認や周囲の確認を必ず行って掛け替えするようにしましょう。

  • 落下時に振り子状態になり建物との接触を防ぐ為に作業場所とフックを掛けた位置が離れすぎないように注意が必要です。

使い方②二丁掛け

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近年では、ランヤードを2本使用した二丁掛け(ダブルランヤード)を使用する方も多くなってきています。より一層安全性を高めるために使われ、二丁掛けにより無胴綱状態をなくすことができます。フックを掛け替える際は、どちらか片方のフックを必ず掛けた状態で行いましょう。

ランヤードのフルハーネス型義務化について

Photo byanaterate

2019年2月1日から労働安全衛生法令の改正により高さ6.75mを超える場所で危険作業を行う場合では、フルハーネス型安全帯の着用が義務づけられ、これにより胴ベルト型での落下時に内蔵損傷や胸部圧迫による死亡災害を起こす危険性を抑制できるようになります。

Photo byAbsolutVision

同年同日より2m以上の作業床の設置が難しい場所でのフルハーネス型を使用する作業者は特別教育を受ける必要もあります。また、法改正に合わせて今までの『安全帯』の呼び名が『墜落制止用器具』と変更されました。

2022年からは新規格のものを!

  • 2019年2月1日~2022年1月1日までは旧規格から新規格への移行期間です。
  • 旧規格とは、落下試験において衝撃荷重が8.0KN以下(質量85kg)
  • 新規格とは、同条件で衝撃荷重が第1種ランヤードは4.0KN以下、第2種ランヤードは6.0KN以とより厳しくなっています。

まとめ

Photo bycegoh

ランヤードや安全帯とは何かをご紹介してきました。使用する前には必ず安全第一に気を付け、ランヤード、安全帯の点検やワークポジションの確認を怠らないことが求められます。安心して作業ができればよい仕事につながりますからね。

H.L2010
ライター

H.L2010

普段はオーダーメイド家具の設計や現場で取り付け職人やってます。

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