パーライトモルタルとは
「パーライトモルタル」とは、モルタルやコンクリートに骨材としてパーライトを混入した左官材料です。普通のモルタルよりも高い性能を有しているので、優れた建材として広く普及されています。パーライトモルタルの材料はセメント、川砂、水、そしてパーライトと非常にシンプルなので、個人でも簡単に作ることが可能です。
パーライトについて
「パーライト」とは、真珠岩や黒曜石などを粉砕し、その後1,000℃以上の高熱で急速に焼成した、人口発泡体です。顕微鏡で見ると真珠(パール)のように輝いていることから、真珠石ともいわれています。建築や園芸など、幅広く活用できる優れものです。排水性を高める黒曜石パーライトと、保水性を高める真珠岩・松脂岩・珪藻土系パーライトの2種類があります。
モルタルについて
そもそもモルタルとは、セメントと砂を混ぜたもののことをいいます。ちなみにコンクリートはセメントに砂、そして砂利を混ぜたものです。なのでモルタルとコンクリートには粒の大きさなど多少の違いがありますが、実際にはパーライトモルタルとパーライトコンクリートはほとんど区別されていません。
パーライトモルタルの活用方法
パーライトモルタルなんか
— のりき (@noriking1106) August 26, 2016
初めてでした♡♡ pic.twitter.com/AGXOSzivON
パーライトモルタルはモルタルの特徴である扱いやすいという利点をそのままに、優れた吸音性を兼ね備えています。そしてモルタルの半分以下の重さでありながら、耐火性はモルタルの約4倍、耐熱性は約8倍にもなるのです。そのためパーライトモルタルは屋根・床の断熱材に、結露防止にと多く活用されています。
分割タイプのロケットストーブ(^。^)
— atom sapporo (@atom_sapporo) November 2, 2017
パーライトモルタルで保温効果
今回は、ペレット用(^。^)
#ロケットストーブ #ペレット pic.twitter.com/lDq4yollf3
パーライトを加えることで、普通のモルタルを上回る性能を備えたパーライトモルタルですが、その有効な使いみちはどこにあるのでしょうか。ここからはパーライトモルタルの特徴を踏まえた使い方について紹介していきます。また、使い方と合わせて注意点も調査したので、参考にしてみてください。
屋根下地材
パーライトモルタルは軽量で扱いやすいという特徴から、急勾配の屋根や壁面にもこて塗りすることが可能です。また、施工後3週間程は釘打ちがたやすくできるので、屋根下地材として使うのに重要な性能を備えています。ひとつ気をつけておきたいのは、その特徴ゆえにこてと共に動きやすいという難点があるので、押さえ気味に塗る必要がある点です。
断熱材・吸音材
パーライトモルタルはモルタルと比べて8倍の断熱性があり、吸音性にも優れていることから、断熱材や吸音材として活用されています。また、耐火煉瓦を積み上げる際の接着剤としても便利です。このように建材としては幅広く重宝され、モルタルの扱いやすいという性質をそのまま備えているというのも、大きな利点になっています。
ロケットストーブも作れる
パーライトモルタルの断熱性を活用して、ロケットストーブを作っている例が多くありました。ロケットストーブとは、燃焼効率のいい、薪をくべるタイプのストーブです。煙をほとんど出さないので使い勝手がよく、防災や調理グッズとして使われています。このロケットストーブにパーライトの配合を変えたパーライトモルタルを用いて、断熱効果を高められるのです。
次のページでは、パーライトモルタルの作り方を解説するよ。