包丁で貝ひもを押さえながら、身を転がすように引っ張ると簡単に貝ひもがはずれます。そのあと、貝ひもが身につながっているところをカットして完了です。これで、身と貝ひもが分けられました。
②貝の身をさばく
色の淡い腹の方を包丁で切って、ギリギリまで開いていきます。あまり開きすぎると半分に切れてしまうので気をつけましょう。
開いた両端についている黒っぽい部分が肝です。包丁を斜めにあて、削ぐように取り除きます。冬の間の新鮮な肝は珍味として食べられることもありますが、貝毒にあたってしまう可能性があるので、きれいに取り除きましょう。
③貝ひもをさばく
身が終わったら、次は貝ひもをきれいにしましょう。まず、貝ひもの根元についている肝を包丁で切り取ります。貝ひもの根本に残りやすいので、しっかり黒いところを取り除いてくださいね。
貝ひもの内側にある膜をきれいに取り除きます。貝ひもについている黒っぽい汚れもこそぐように掃除しましょう。
④ぬめりをとる
きれいにした身とひもを塩でもんでいきます。こうすることで、身のぬめりがとれますよ。あまり時間をかけすぎると、浸透圧で固くなってしまうのでさっと手早くやるのがコツです。
少し酢を入れた氷水で、もみ洗いをします。酢を入れることで、渋みや臭み、ぬめりもとれて食べやすいです。あまり入れすぎると酸っぱくなってしまうので注意しましょう。洗ったら、キッチンペーパーやタオルで水気をとります。
【赤貝のさばき方】③盛り付ける
赤貝を盛り付けていきます。赤貝を刺し身にするときは、飾り包丁をすることで見た目が大変華やかになります。赤貝に飾り切りをした後、まな板に叩きつけることで身が引き締まり、飾り包丁が引き立ち、さらに赤貝を美しく見せられます。歯ごたえがいい貝ひもと、わさびを添えて出来上がりです。
赤貝の飾り切り
赤貝でよく見かけるのは、さまざまに入れられた飾り包丁です。真ん中から端に向けて細かく切れ込みを入れた「蝶造り(左上)」や格子状に切れ込みを入れる「鹿の子造り(右上)」などがあります。少し手を入れるだけで、一気に本格的なお刺身にできますよ。
付け合わせ
今回は、きゅうりのつまに薄切りのレモンを添えました。きゅうりの「青」に、レモンの「黄色」、赤貝の「赤」で目にもおいしくいただけます。他に、大葉やカイワレ、木の芽など青みのあるものは、赤貝の「赤」を引き立ててくれるので相性がいいです。
赤貝のさばき方をおぼえて美味しく食べよう
冬が旬の赤貝のさばき方でした。美しい赤みとシャクッとした歯ごたえがステキな赤貝もコツさえ掴めば簡単ににさばけますよ。今回は、お刺身に仕立てましたが、おなじようにさばいて寿司飯と一緒にお寿司にしても大変美味しいです。新鮮な赤貝を見かけたら、ぜひご自身でさばいてみてくださいね。
参考動画
銀座で板前をなさっている銀座渡利様の動画を参考にさせていただきました。わかりやすい解説を聞きながら、プロの細かい手さばきを間近でみられるので、簡単で非常に参考になりますよ。さばき方だけでなく、赤貝についてもいろいろ勉強できる動画になっています。ぜひご覧になってみてくださいね。
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