紫色とはどんな色?
紫は赤と青の中間色
何色と何色の絵の具を混ぜると紫色になるのでしょうか。紫色は赤色と青色の中間色です。赤と青の絵の具を使うことで作れますが、赤色と青色の量の割合で、赤紫色、青紫色と違ったニュアンスの色になります。
紫の語源は?
紫の語源は、紫の染料を紫草の根から取ったことに由来します。写真で見るとお分かりのように、紫草の花は白ですが、根から紫の色素を抽出します。ちなみに英語で紫はpupleですが、これはアクキガイ科の貝の紫のパープル腺染料を取りだしたことが元になっています。violetも広い意味で紫と表現されますが、violetとはすみれのことで、すみれの花の色をvioletといいます。
紫色の絵の具での作り方は?
中間色の紫色には、赤みが強い赤紫色、青みが強い青紫色があります。赤と青の絵の具の割合を変えて赤紫色と青紫色を作っていきます。
紫色の作り方①赤・青の割合1:1
では実際に紫色を作っていきます。パレットに赤と青を1:1の割合でのせて混ぜます。
紫色が作れました。赤色と青色が1:1だとこのくらいの色味になります。少し暗めの紫色で、野菜のなすの色に近い感じです。
紫色の作り方②赤・青の割合2:1
次は、赤と青の絵の具の割合を2:1にして赤紫色を作ります。先ほどの紫色とはどのくらい違った色になるのでしょうか。
①の紫より赤みの強い紫色ができました。ぶどうジュースのような色合いです。宝石のアメジストの色にも近いです。
紫色の作り方③赤・青の割合1:2
次は赤と青の絵の具の割合を1:2で青紫色を作ります。青の割合を増やすことでどのくらい色合いが変わるのでしょうか。
青紫色になりました。英語のViolet、すみれ色よりももっと青みの強い濃い紫色です。もう少し青の絵の具を増やせば紺色になります。
作った3色を実際に紙の上に塗るとこのような色になります。上から赤紫、青紫、紫です。紫は赤と青の中間色ですが、比率を変えることで色合いが変わります。絵の具の割合だけではなく、水の量などを調節することでも色味が変わってきますので、赤と青の割合以外で濃い紫、薄い紫を作る方法を紹介します。
紫色の濃淡の作り方
水の濃度で濃淡を作る
絵の具の濃淡を作るやり方は何種類かありますが、まずは水の量で加減してみます。水をたっぷり含ませれば、薄い色、水の量を少なくすれば濃い色が作れます。紙の白さを生かして描く水彩画では主にこの技法が使われます。
こちらは赤と青の割合を1:1で作った紫色です。水の量を変えることで濃淡はこのようになります。水分量で濃い色と薄い色のさまざまな表現ができます。
こちらは赤と青の絵の具の割合を2:1で作った赤紫を、水の量で色合いを変えたものです。
こちらは赤色と青色の絵の具の割合を1:2で混ぜて作った青紫を、水のみで濃淡をつけたのもです。
白を混ぜて濃淡を作る
水彩絵の具以外の絵の具などでは、濃淡を表現するために、白い絵の具を混ぜて色の濃さや薄さを調整します。白を混ぜて、濃い紫色から薄い紫色を作れます。
こちらは赤と青を1:1の割合で作った紫色を、白色の絵の具の量で濃淡をつけたものです。白を増やすとパステルカラーになりかわいらしい印象になります。
こちらは赤と青を2:1の割合で混ぜた赤紫色を白色の絵の具を混ぜて濃淡をつけたものです。赤が強いので白を多く混ぜるとピンク色に近くなります。
こちらは赤と青の絵の具を1:2で混ぜた青紫色に、白の絵の具を加えて濃淡をつけたものです。青みが強いため、白の絵の具の量が増えると水色に近い色ができます。
まとめ
赤と青の絵の具の割合を変えた紫色の作り方、水や白色の絵の具を使った濃い紫、薄い紫の作り方をご紹介いたしました。紫色を作る際に参考にしてみてください。
出典:写真AC