イサキのさばき方!皮の剥ぎ方・刺身の切り方や上手な保存方法を紹介!

イサキのさばき方!皮の剥ぎ方・刺身の切り方や上手な保存方法を紹介!

イサキは夏が旬の白身魚です。釣りでたくさん釣れることもありますし、小ぶりのイサキが安く出回ることもあります。イサキのさばき方のコツは、まず特徴を知ることです。イサキのさばき方や刺身の切り方に加えて、上手な保存方法もご紹介します。

記事の目次

  1. 1.イサキのさばき方を知りたい!
  2. 2.イサキのおろし方
  3. 3.柵(さく)の状態にする
  4. 4.刺身の切り方と盛り付け
  5. 5.イサキの保存方法
  6. 6.まとめ

イサキのさばき方を知りたい!

出典:銀座渡利のYouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=1VFaRU5nH04

イサキは、刺身や焼き魚、煮魚や唐揚げなど、いろいろな種類の食べ方ができる魚です。釣りの対象としても人気です。イサキとはどのような魚なのでしょうか。また、さばき方や保存方法についてご紹介します。

イサキとは

出典:写真AC

イサキはスズキ目イサキ科の白身の海水魚です。旬は晩春~夏で、成魚は全長45cmにもなります。幼魚には体側の上半分に3本の黄色い縦じまがありますが、成長するにつれて模様が薄れていくのが特徴です。1kgを超える大型の個体は高級魚として扱われますが、近年では型が小さくなっています。真鯛よりやわらかくて脂肪が多いです。

イサキの鮮度の見分け方

出典:写真AC

イサキは新鮮でも目が濁りやすい魚なので、目では鮮度を見分けられません。身のハリやつやのよいもの、ずんぐりと丸みを帯びたものを選びます。

イサキのおろし方

イサキの調理は、まずおろし方から始まります。買い求める場合、店によっては下処理をお願いすることも可能です。しかし釣った場合は自分で処理しなければなりませんし、自分で魚をさばけたらかっこいいかもしれません。イサキの特徴を踏まえたおろし方のコツをご紹介しましょう。

イサキのさばき方①うろこを取る

まず、うろこを取ります。イサキの身体は細かいうろこでびっしりと覆われ、ざらざらした質感です。うろこ取りを前後に動かしながら、尾側から頭側へと進めましょう。各ひれのつけ根までていねいに取るのがポイントです。取りにくい部分のうろこは包丁で取ります。家庭では新聞紙を敷いて作業すると後始末が楽かもしれません。

イサキのさばき方②頭を落とす

イサキは、胸びれと腹びれがだいたい縦に並んだ位置にあります。また、腹びれと胸びれとえらで囲まれた部分の身も美味しく食べられる魚です。そこで、身のロスを少なくするために、まず腹びれの後ろから口のほうへ向かって包丁を入れます。

次に、胸びれを頭側に立てて、そのつけ根から頭の上にかけて斜めに包丁を入れます。刃は尾側に倒して切り込むことで、頭部につく身を少なくしましょう。中骨(背骨)にぶつかったら、左手を包丁の背に乗せてぐっと力をこめて断ち切ります。そこで刃を止め、魚を裏返しましょう。

裏側からも、胸びれと頭を結ぶ線で、包丁を尾側に倒して斜めに刃を入れます。内臓は切らず、内臓だけで頭部がつながっている状態です。内臓は後でまとめて処理します。

イサキのさばき方③内臓を取る

尻から包丁を入れ、頭のほうへと刃を進めて腹を裂きます。

頭につながっている内臓を引っ張り出します。残っている内臓も手でかき出しましょう。

イサキのさばき方④血合いを取る

イサキは内臓を包んでいる膜が厚い魚です。そこで、膜に包丁を入れて切り開きます。

背骨近くにある血を取り除きます。魚は内臓と血から傷んでくるので、鮮度を保つためには血を抜く作業がとても大切です。洗いやすいように包丁の刃先できれいに掃除します。

イサキのさばき方⑤洗って水気を取る

腹の中をよく水洗いし、血合いは歯ブラシなどできれいにします。キッチンペーパーなどで水気をよく拭き取りましょう。前の画像では背骨の周りに血がたまって黒っぽいですが、この画像では血合いが取れて白くなっているのがわかります。

イサキのさばき方⑥おろす

ここからの画像はイサキにひれがついていません。保存方法(後述)の説明のためですが、ひれがついていても作業は同様です。魚を、頭側を右、腹側を自分の方に向けて置きます。1回目に皮を切り、2回目からは中骨の上をコリコリとこするように包丁を入れていきます。魚体が大きいときは何回かに分けて、刃先が背骨に達するまで切り込みます。

魚の三枚おろしは「腹→背→背→腹」が基本です。裏返さずに向きを変え、今度は背中側から包丁を入れます。先程と同様に、中骨の上を包丁の刃でこする音を聞きながらさばいていきましょう。

刃先が背骨に達したら、魚の向きはそのままで片身を切り離します。身は血合い骨という左右に張り出した小骨によって背骨とつながっているので、これを断ち切っていきましょう。

これで二枚おろしができました。半身を保存する場合は、後述する保存方法をご覧ください。残さず食べる場合は、続けて「背→腹」の順で先程と同様に切り、三枚おろしにします。

柵(さく)の状態にする

三枚おろしにした切り身には、まだ腹骨と血合い骨、皮が残っていて食べにくい状態です。調理しやすいように、柵(さく)の状態にしていきましょう。

イサキのさばき方⑦腹骨の処理

まず腹骨を取りたいのですが、腹骨は血合い骨とつながっていて、刃を入れにくい状態になっています。そこで逆さ包丁を入れて、刃先でこのつなぎ目を切るのがコツです。魚は頭を上にして置き、包丁は刃を上に向けて握ります。刃先を下げて腹骨と血合い骨のつなぎ目に尾側から入れましょう。頭の方へすべらせながらつなぎ目をすべて切断します。

包丁を普通の向きに持ち替え、先程入れた切れ目に刃を入れます。腹骨の角度や深さは魚の種類によってまちまちです。1回で切ろうとする必要はありません。身を無駄にしないように、腹骨のカーブに沿って刃を進めていきます。

腹骨の半分くらいまで切り込んだら腹骨をめくり、骨のカーブを確認しながらさらに刃を進めましょう。

腹骨を切り離して、腹骨の処理は完了です。

イサキのさばき方⑧血合い骨と血合いの処理

次は血合い骨の処理です。魚を縦に置き、血合い骨に沿って包丁を入れて背身と腹身に分けます。血合い骨は腹身(画像右側)につける人が多いです。

イサキは血合いが比較的多い魚です。イサキの血合いは取り除いたほうが、刺身として食べたときに風味がよいといわれます。

こちらは背側の身です。血合いの部分(赤い部分)を切り落とします。

腹側は、血合い骨と一緒に血合いも取り除きましょう。これで5枚おろしが完了しました。

イサキのさばき方⑨皮を引く

次に皮を引きます。イサキは皮が厚いので、皮つきの刺身にすると皮が口の中に残り、不快に感じることがあるからです。皮を生かした「皮霜造り」と呼ばれる調理法もあります。

尾側の皮をつまみ、包丁の刃を入れます。左手で皮をしっかり引っ張りながら、皮と身の間に刃を入れていきましょう。

イサキが柵(さく)の状態になりました。

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刺身の切り方と盛り付け

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