はじめに
手縫いやミシンで作るパッチワークは難しそう…と思ってませんか?パッチワークは初心者でもつなぎ方さえ覚えればミシンがなくても手縫いでかんたんに作品作りができるんです。こちらではつなぎ方も配色もかんたんな基本的なパッチワークの作り方を解説します。コースターやランチョンマットなどの小物から挑戦してみましょう!
パッチワークとは
ピーシングについて
パッチワークの工程では端切れ(カットした布)をピース、このピースをつなぎあわせる作業をピーシングといいます。パッチワークにはピーシングでできた布と裏面の布の間にキルト綿を挟まない方法があります。初心者の人やかんたんに手作りしたい場合はキルト綿を挟まない小物の作品作りから始めるとよいでしょう。
キルトとは
キルトは布が貴重だった時代に穀物を入れる袋や飼料袋を利用して中に綿(わた)を詰め込み温かく暮らせるアイデアから生まれました。厳寒期は防寒としてベッドカバーなどに仕立て直したり、おしゃれなラグにしたりしたそうです。
ベッドカバーやラグに仕立てる際、布の間に綿(わた)を入れるだけではかんたんにズレてしまい不便です。そこで重ねたものを縫うことで一体化させ、耐久性もよくするアイデアがキルトの原型です。現代ではキルトの模様自体が作品を仕上げる工程として欠かせないものとなりました。ミシンでは出せない味わい深さがあるのも魅力です。
手縫いパッチワークの作り方【材料編】
手縫いでパッチワークを始めるにあたって用意する道具や布などの材料を見ていきます。手の込んだ作品を作るよりも、まずはやってみたい!という人は100均でほとんどの材料が揃えられるので利用しましょう。ミシンがなくてもかんたんに揃えられるものばかりで、慣れてきてつなぎ方のコツがわかってきたら手芸専門店で買い揃えるといいでしょう。
手縫いパッチワークで用意する材料
- 端切れなどの布
- 鉛筆や裁縫用ペン
- 厚紙
- 定規
- 工作マット
- ハサミとカッター
- アイロン
- アイロン台
- 針と糸
- キルト芯
- パッチワークボード
材料①端切れなどの布
端切れ(ピース)を作成するための布を用意しましょう。100均でもカットクロスなどの名称で販売されています。パッチワークに向いている布は伸縮性の少ないコットンや麻が向いてます。手縫いで作る場合は針がとおしやすい、ワイシャツ程度の厚みの布にするとつなぐときにスムーズですよ。
古着を活用する場合の注意点
履かなくなったジーンズや子供のお古などを活用したアイデアとしてパッチワークをやってみたい人もいらっしゃるでしょう。デニムなど厚くて硬い端切れを使う場合はミシンを使うとおしゃれなパッチワークになるのでおすすめです。初心者の場合、縫いやすいさを最優先して縫い方やつなぎ方などパッチワークの基本的なコツを覚えましょう。
材料②鉛筆や裁縫用ペン
パッチワークは製図が基本です。特に手縫いはしっかりと寸法を描いて布に写し入れることがコツともいえます。裁縫ではチャコペンがスタンダードですが、端切れ(ピース)作りをする際には2Bの鉛筆がおすすめ。もしくは布の色によって色が使い分けできる色鉛筆や時間とともに消える印付けペンもおすすめです。
材料③厚紙
厚紙は寸法を正確に描き入れるための型紙作りに欠かせません。こちらでは方眼付きの工作用紙を紹介してますが、100均で手に入る厚紙でも構いません。初心者の人はティッシュの空き箱など、家にある空き箱を活用するアイデアもおすすめです。コピー用紙よりも硬めの紙を使うのが正確に型紙を作るコツです。
材料④定規
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参考価格: 990円
パッチワークでは定規が必須アイテムです。パッチワーク用のメモリ付きのものがおすすめですが、普通の定規を使っても作れます。正方形などの図形を厚紙に作成するときはコンパスで印をつけてから図形を作ると正確に作れます。
材料⑤工作マット
パッチワークはカッターや端切れを切り出す際にカッターを使うシーンがとても多い手芸です。そこでカッティングマットを1枚用意することをおすすめします。100均でも工作マットなどの名称で販売されています。ダンボールなどを敷いた上で端切れをカットすると滑りやすいのでカッティングマットがあると重宝します。
材料⑥ハサミとカッター
端切れ(ピース)を裁断するときは刃先が短めで切れ味がよいハサミを使いましょう。切れ味が悪いと布を裁断するときに布が逃げるような感じで思い通りに切れません。小物を作る際、サイズが小さいピースをカットするのに小さ目のハサミを使うのがコツ。型紙を切るときはカッターで切るときれいにできます。
端切れ(ピース)のカットにはロータリーカッターがおすすめ
ロータリーカッターは布を切りたい部分に刃を当てて転がすだけので、パッチワークだけでなく裁縫におすすめのアイテムです。100均でも手に入るので、とりあえず使ってみたい人や初心者さんは試しに購入してみるのもいいですね。
材料⑦アイロン
端切れ(ピース)を縫ってつないだら縫い代に折り目をつけるためにアイロンを当てます。初心者の人は普通サイズのアイロンでも構いませんが、慣れてきたら無印のトラベルアイロンのようなコンパクトサイズのアイロンが使いやすくておすすめです。
材料⑧アイロン台
アイロン台も手持ちのもので構いません。100均で手に入る簡易式のアイロン台も使いたいときにさっと出せるのでおすすめです。コツがつかめて慣れてきたら、パッチワーク専用の手作りのアイロン台を自作するアイデアがおすすめ!ダンボールにキルト芯を何枚か重ねトップの布で包だけなのでかんたんに作れます。
手作りのアイロン台のアイデアはおすすめよ~!
材料⑨パッチワークボード
パッチワークボードという布が滑りにくくて作業がしやすいツールがあると作業がやりやすいのですが、こちらも手作りアイデアをご紹介します。100均の工作マットに紙のサンドペーパー(細目~中目)を両面テープで貼るだけでかんたんに作れるので試してみてください。
初心者の人には端切れをズレにくくする作業台のアイデアがおすすめ!
材料⑩針と糸
縫い針について
手縫いでパッチワークを行う針はそれぞれの工程で使用する針の長さや太さが違います。端切れ(ピース)をつなぐピーシング用、作品を仕上げるときにしつけをする針、キルト用のキルティング針などがあります。作品作りのの工程によって針を使い分けると作業がしやすくなります。
100均でもさまざまな針が手に入るのよ、初心者の人にもおすすめ~!
まち針について
パッチワークにまち針は必需品です。ほかの端切れ(ピース)の線をあわせるつなぎ方に欠かせません。手縫いでもミシンで縫う場合でも初心者の人は必ず使いましょう。ミシンを使うときは針にぶつからないよう注意しながら行いましょう。
パッチワークで使う糸について
ダルマ Dual Duty デュアルデューティ Art.260 パッチワーク糸 40番 228m巻 col.256 生成 01-0800
参考価格: 370円
糸はキルト用のものが滑りがよく切れにくいので、ぜひ使ってみましょう。キルティング糸は使いきれなくてもパッチワーク以外の用途として普通の糸同様に使え、強くて切れにくいので小物を手縫いする際やボタン付けなどにも活用できます。まずは何か作品を作ってみる場合は一般的な木綿糸でも縫えます。
材料⑪キルト芯
キルティングをする際に欠かせないキルト芯。このキルト芯まで100均で手に入るのだから利用しない手はありません。キルト芯には接着なし、片面接着、両面接着のタイプがありますが、できれば接着なしを使いましょう。ラグなどの大きいサイズに接着タイプのキルト芯を使うと乾いたときに縮む可能性があります。
それでは、手縫いでのパッチワークの作り方を解説していきます!
出典:筆者撮影