はじめに
扉をあけたときに感じるお部屋の印象は、壁紙をかえただけでガラッとイメージがかわりますよね。目線を多く集める壁面はその空間の印象を大きく左右します。元気なパワーをもらえる部屋、落ちつける室内、楽しい気分にさせてくれる空間。なかでもお花をプリントしたフラワー調の壁紙は選び方しだいで空間をかわいらしい印象から、POPにもエレガントにも変えてくれるモチーフです。
壁紙とは
内装仕上げ材としての壁紙の起源は諸説ありますが主に15世紀ごろから、中国やヨーロッパで使われていました。日本にも平安時代に中国から伝わったとされていて、実際使われるのがわかっているのは江戸時代の初め頃、茶室の壁材のホコリや砂が落ちないよう腰壁として貼られたものがわかっています。世界最古の壁紙はイギリスで発見されたザクロ模様の壁紙で、植物のモチーフがいかに身近だったかがうかがえますね。
壁紙の種類
現在日本の住宅で使用される壁紙の8割が、比較的安価でデザイン・カラーバリエーションの多さ、耐久性の点からビニールクロスがメインに使われています。他にも代表的な壁紙をいくつかご紹介します。
ビニールクロス
日本の住宅で広く使われている壁紙です。ポリ塩化ビニール樹脂のシートに紙などを裏打ちして作られていて、他のクロスより安価で掃除もしやすい素材です。さらにプリントやエンボス加工などが施されたビニールクロスはカラーバリエーションと多様なデザインも豊富です。耐水・消臭・抗菌機能などさまざまな機能をつけることもできます。
紙クロス
原料にパルプを用いた洋紙クロスと、コウゾ・ミツマタなどを用いた和紙などがあります。洋紙クロスには色柄を華やかにプリントされた輸入商品が多数あります。ケナフ、亜麻、月桃などを原料とした特殊紙タイプ、フィルム加工された合成紙もあります。洋紙クロスであれば欧米風のはなやかな雰囲気を、和紙などのクロスであれば柔らかで高級感のあるイメージにできます。
布クロス
ポリエステルやレーヨンなどの化学繊維を使った織物やフェルトなどを裏打ちした壁紙で、高級感や重厚感のある雰囲気を演出してくれます。美術館やホテル、高級旅館などで取り入れられていることが多いです。
無機質系壁紙
珪藻土や漆喰などの自然素材を採用した壁紙で塗り壁のような味わいを楽しめ、ある程度の調湿効果や消臭効果が期待できます。
木質系壁紙
薄く加工した天然木やコルクに紙やアルミなどを裏打ちした壁紙で、落ち着いた雰囲気の壁面にすることができます。木の持つ温かみのある雰囲気にしたいという人におすすめです。
オレフィン壁紙
ポリエチレンなどを主原料にした壁紙でビニールクロスによく似ています。汚れに強く水拭きOKで、有毒ガスが焼却時にほぼ発生しないので「環境に優しい壁紙」と言われています。
壁紙とクロスの違い
壁紙といわれたりクロスと表記されたりしていますが、現在では壁紙もクロスも同じものです。壁面や天井などの下地の補強や装飾のために、内装仕上げ材として貼られるシートのことです。
壁紙を貼るなら
日本では業者にお願いして貼ってもらうことの方が多いですしもちろんきれいに仕上がりますが、海外では気軽に自分の手で貼るのがDIYの楽しみの一つになっています。
壁紙は「貼って余分をカット」をリピート
日本でも、道具(カッター・地ベラ・スムーサー・なでバケ・おさえローラーなど)はホームセンターやネットでそろえることもできますし、貼ってはがせる壁紙なら女性でも手軽に壁紙を貼ることもできるようになってきました。
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参考価格: 2,000円
そして下地の処理を丁寧に!貼ったあとのできあがりに差がでるぞ!
のりのつけ方3種類の壁紙
生のりつき壁紙
のりが付いた状態で販売されています。フィルムをはがせばそのまま貼れます。2週間ほどでのりが乾いてきて、きれいに貼れなくなってしまうので早めに貼ることをおすすめします。
貼ってはがせるシール壁紙
賃貸でも使えるシール式の壁紙で、貼ってから剥がすことができるので初心者におすすめです。これなら失敗しても安心ですね。
輸入壁紙
海外製の壁紙で日本の壁紙(92cmが一般的)より約40~70cmと幅が狭く、一人で貼りやすいサイズになっています。輸入壁紙は使う前に糊付けが必要で、壁に糊を塗るタイプと壁紙に塗るタイプがあります。
輸入壁紙の素材によって糊付け方法がかわります。
- 壁紙に糊を塗るタイプ(紙・布・塩化ビニール)紙製は安価でデザインの種類も豊富です。
- 壁に糊を塗るフリースタイプ(不識布)フリース専用の貼ってはがせる壁糊を使うと修正も簡単です。
自分で挑戦するなら「あわてないで時間をかけること」ね!