焼き方は同じ
焼き方は文化干しも開きも、ほぼ同じです。最初に身のほうから、低温でじっくり焼きます。弱火から中火の間くらいに設定し、強火にはしないようにしましょう。少し焦げ目がついたら、弱火にして皮を焼きます。そのときに、注意が必要なのは焼きすぎないことです。うま味成分や、風味がなくなってしまうので、気をつけましょう。
冷凍されている場合の注意点
冷凍されている場合は、そのまま焼きましょう。一度解凍してしまうと、せっかくのうま味成分が逃げてしまいます。うま味成分が凝縮されていることが、干物の魅力のひとつでもあるので、焼き方には気をつけてくださいね。
その他のさばの干物の種類
文化干しのほかに、代表的な干物のひとつに「みりん干し」があります。また、スーパーなどの店頭で見かけるものに、「塩さば」もあります。どのようなものなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
みりん干しとは
魚の身を開き、みりんのたれにひたしてから干したものを、「みりん干し」といいます。みりんのたれは、製造メーカーによって独自の味付けになっており、主にみりん、しょうゆ、さとうなどを合わせた液です。白ごまを身の表面にふって、販売している場合もあるでしょう。脂がのっているさばを使うと、みりんの甘さが引き立ちます。
みりん干しを焦がさない焼き方
調理料で味がついているので、みりん干しは干物のなかでも、焦げやすいといわれています。火加減が難しいと思う人もいるかもしれません。焦がさないようにするには、身も皮も、ある程度まで弱火で焼きます。あとは余熱で焼くようにしましょう。最後に、焼き色をつける程度に焼くと、焦げずにおいしいみりん干しが食べられます。
塩さばとは
さばの身を開いて、塩につけたものが「塩さば」です。製造の工程で、何度も塩をふることが多く、塩によって水分が除去されます。さばの脂と塩加減が、絶妙になるように、各メーカーごとに考えられ風味が違うのが特徴でしょう。文化干しに比べても、塩味が強いと感じるかもしれません。製造方法によって、塩につけたあとに干すもの、すぐに冷凍する場合もあります。
塩さばをフライパンで焼く
グリルで焼くのも、おいしくできますが、フライパンでも焼けます。塩さばを一切れに対して、大さじ1~2のお酒をいれてみてください。弱火から中火で、じっくり焼きましょう。あとは、みりん干し同様に、余熱で完成です。普通に焼いた場合に比べて、さらに風味がよくなるでしょう。
まとめ
文化干しは、冷風の乾燥機を使って作られた干物でした。一度に大量に作れるので、生魚に比べても値段は安く売られることも多いです。ふだん何気なく食べている干物ですが、その歴史や由来を知ると、おもしろいと感じる人もいるでしょう。これからは、他の干物と文化干しの違いを意識しながら、食べてみるのもいいかもしれませんね。
出展:写真AC