窓ガラスフィルムとは
カーテンやブラインドを開けると、外からの目線が気になることがあります。この場合に活躍するのが、窓ガラスに貼るシートです。目隠しの効果はもちろん、UVカットや防犯上の効果も期待できるとても便利なアイテムですよ。デザイン性の高いものもたくさんあり、部屋の雰囲気を決めるアイテムでもあります。
窓ガラスフィルムの目的
窓ガラスフィルムは、窓ガラスに貼り付けて紫外線を防いだり、室内が見えないよう目隠しをしてプライバシーを保護したりする窓ガラスに貼るシートです。断熱効果のある窓用フィルムは、冷暖房の機能を高める省エネ効果もあります。ガラスのカバーをするものともいえます。目的に応じた種類の窓用フィルムを活用して快適な部屋を作りましょう。
日照調整
夏は太陽光線で窓の付近の温度は60~70℃にもなるため、冷房の効果が低下します。断熱フィルムを使用すれば熱が抑制されるので冷房効率がよくなり、冬は暖房の効果アップも可能です。電力消費量の軽減にもなるので、省エネフィルムとも呼ばれています。
紫外線カット
ガラスフィルムには紫外線をカットする効果もあります。長時間、紫外線をあびていると、日焼けやシワやシミの原因に。また、目などにも影響が出る場合もあります。快晴時と比較すると、曇りの日でも紫外線は約60%の量があり、雲間から太陽が出ている場合は快晴時よりも紫外線量が多いことがあります。
飛散防止
地震や台風などの災害時、ガラスが割れて破片が飛散すると、鋭利な刃物となったガラスでケガをすることもあり大変危険です。飛散防止フィルムはガラスが割れても、ガラスがフィルムに貼りつくので飛散を軽減でき、二次災害を防ぐ役割があります。
侵入防止
空き巣被害のうち、60%が窓からの侵入といわれています。10分以上かかると侵入者のほとんどはあきらめるといわれていますので、侵入に手間をかけさせるのがポイントです。ハンマーでも割れない高強度のフィルムもあります。窓ガラスを割るのに時間がかかり、犯行を諦めさせるという対策が重要です。
プライバシー保護
窓には採光や、外眺という目的もありますが、外からの視線が気になり、カーテンやブラインドを閉めたままにしては、窓からの採光もないですし、開放感がありません。デザイン性の高いガラスフィルムを貼ると、目隠しにもなる開放感のあるおしゃれな窓になり、プライバシー保護もできます。
窓ガラスフィルムの種類
目的に応じて窓ガラス用にフィルムを選ぶのはもちろんですが、デザインが素敵なものもたくさんあります。お気に入りのものに囲まれて憩いの時間を過ごしましょう。
スモークガラス風
スモークフィルムは、日照調整、UVカットやガラス飛散防止の効果があります。透過率の低いものはプライバシー保護の対策にもなり、使用されている場所も多いです。スモークの色が濃いものにすると落ち着いた印象になりますね。
すりガラス風
すりガラスは、表面に細かな凹凸をつけたガラスです。すりガラスのように光を散乱させ不透明にし、窓からの景色を見えなくします。柄によってはレトロな懐かしい雰囲気になりますね。
ステンドグラス風
ステンドグラスのような絵柄の入った窓ガラスフィルムです。目隠し用としてはもちろん、華やかな存在感もあり、部屋の雰囲気もガラリと変わります。絵柄によってポップになったり、エレガントになったり、いろいろな表情が楽しめますよ。
マジックミラー風
ガラスフィルムを貼っても、部屋から外は見えますので圧迫感はありません。外からは光が反射して鏡のようになり全く見えなくなります。ただし、夜間は外から室内が見えてしまいますので、対策が必要です。
窓ガラスフィルムの貼り方
窓ガラスフィルムには「粘着タイプ」と「吸着タイプ」があります。「粘着タイプ」は接着剤を使っているのでしっかり貼れ、飛散防止効果も強いですが、貼り直しができません。粘着部分が残ってしまいます。「吸着タイプ」は静電気や水の張力で貼るので、貼り直しが容易にでき、かんたんにはがせるので賃貸住宅に最適です。
準備するもの
- ガラスフィルム
- スプレーボトル
※水と中性洗剤の水溶液(水200:中性洗剤1) - スキージー
- 雑巾
窓を念入りに掃除します
ガラスとフィルムの間のほこりや汚れをとるために、時間をかけて念入りに掃除します。ガラスクリーナーは使用せずに窓拭きをしましょう。
ガラスフィルムを裁断します
窓ガラスのサイズよりも2~3cm余分に裁断しましょう。余分に裁断した部分は、窓に貼り付けた後にサイズに合わせてカットします。
ガラスにスプレーボトルで水溶液を吹き付けます
水と中性洗剤で作った水溶液をスプレーボトルに入れて窓ガラス表面にスプレーします。水がたれるくらい、多めにスプレーをしてください。
窓ガラスフィルムを窓に貼り付けます
ガラスフィルムの保護フィルムをはがし、ガラスフィルムの接着面にも水溶液をスプレーします。こちらも多めにスプレーしましょう。接着面全面が水に濡れたら窓ガラスに貼り付けます。フィルムを濡らしたことで位置の微調整ができますので、調整して位置を決めましょう。
スキージーで空気を抜きます
中心から外側に向かって空気を抜いていきます。ガラス表面とフィルムの接着面の間にある空気を抜いて、しっかりと貼り付けます。
余分に裁断した部分をカットします
フィルム内の空気を完全に外に出したら、端をカッターでカットし、再度スキージーで空気を抜いてしっかりと貼り付けます。最後にサッシなどについた水分を吹き上げて完成です。
窓ガラスフィルム活用実例
ガラスフィルムを貼った実例を紹介します。実用的でおしゃれなインテリアにしてくれるガラスフィルムですが、目隠し用シートは100均でも販売していますので、手軽にアイデアを試せますね。大きな窓に使用すると雰囲気が一気に変わります。
出窓とグリーンのディスプレイ
大きな窓に貼ったフィルムと出窓のディスプレイも凄く素敵です。窓辺にグリーンを置くだけでも多少の目隠しにはなりますが、大きな窓ですとフィルムがあったほうが安心感があります。ディスプレイを考えるのも楽しくなりますね。
部屋の仕切り
間仕切りとして活用する方法もありますね。扉の向こうのふんわりとした明るさを遮ることもなく、圧迫感もありません。扉もアンティーク風でおしゃれです。
格子窓とすりガラス
格子窓自体も外から室内が見えにくい構造になっています。この組み合わせは昭和レトロな雰囲気になりますね。どこか懐かしい空気があります。
柄を組み合わせる
難易度が高いですが、いろいろな柄を組み合わせる方法もあります。光を上手に取り入れた個性的な仕上がりです。外から見ても素敵でしょうね。さりげなく飾られたサンキャッチャーもセンスを感じます。
好きな形に切り取る
すりガラス風の目隠しシートをしずく型に切り取って窓に貼っていくアイデアです。切り取ってあわせていく作業は大変そうですが、凄く楽しいお部屋になりますね。
食器棚の中が見えないように
見えすぎて困るのは窓だけではありません。食器棚の扉のガラスに貼って、中身を隠す方法もあります。棚の中が整理整頓されていても、フィルムを貼るとよりすっきりした印象になりますね。飛散防止にも効果的です。
まとめ
ガラスフィルムはとても便利なアイテムです。防犯や防災、プライバシーを守るための目隠しなど、少しのDIYで安心を手に入れられます。ガラスシートを生活に取り入れて光に溢れるおしゃれな空間で過ごしてみませんか。
スモークフィルムは遮熱効果、UVカット、飛散防止効果が期待できるので、車の窓用にスモークを使用する方も多いです。車の窓に使用したい場合は、車用フィルムを使用してくださいね。