はじめに
普段、何気なく使っている玄関。そこに佇む段差に名前があるのをご存じですか?日本家屋には、海外にはない独特の設備や文化が組み込まれているものです。玄関の段差「上がり框」もその一つと言っていいでしょう。その役割から法律的視点、進化した上がり框の代表的なものをご紹介していきます。
「上がり框」とは
「上がり框」、聞き慣れないワードだと感じる人も多いでしょう。読み方は「あがりかまち」で、「上り框」とも言い、日本家屋独特のものです。玄関から入って、靴を脱ぐところにある上がり口の段差を指します。限りあるスペースを有効に活用するため、斜めに角度の付いたものや湾曲した「おしゃれ」なものがメジャーになりつつあります。
新素材の登場
上がり框は場所的に人の往来が多いため、それなりの耐久性と強度が必要とされ、古来より硬い樹木の樫木が使われてきました。しかし現在は技術も進み、人造大理石や人工大理石、プラスチック系の素材が広く使われるようになったことで、形式に囚われない斬新な「おしゃれデザイン」が人気となっています。
日本建築の専門用語は難しいでのぅ。
上がり框の役割
元々は、廊下や玄関ホールの床材の切断面を隠すのと同時に床材のささくれを防ぐ化粧材として意味を成していました。そのため床材と同材の必要はなく、強度が必要なことから樫木が使われた、というわけです。
今は加工がしやすい素材が出てきたことで新しいデザインが採用され、玄関の「おしゃれ化」にも貢献している、というわけじゃな。
それが「角度付き上がり框」とか「湾曲型上がり框」ね。
上がり框は「あがりかまち」って読むのね~