パラコードとは?素材や、特徴、パラシュート以外の使い道をご紹介!

パラコードとは?素材や、特徴、パラシュート以外の使い道をご紹介!

アウトドアに活躍するパラコード。見た目は細く、実際には耐荷重性が高い、おすすめのアイテムです。パラコードとは、パラシュートの紐のことです。結び方・使い道・編み方のほかに、スリング(吊り紐)という使い道もあり、耐荷重レベルと特徴についても解説していきます。

記事の目次

  1. 1.はじめに
  2. 2.パラコードとは
  3. 3.パラコードの特徴
  4. 4.パラコードのパラシュート以外の使い道
  5. 5.まとめ

はじめに

出典:Unsplash

アウトドアの定番アイテム、パラコードをご存知ですか?名前の通りで、パラシュートに使用されてる紐の事で、別名パラシュート・ロープと呼ばれたりもします。細くても丈夫な紐で、コンパクトに収納可能です。今回は、素材・種類、特徴のほかに便利な使い道についてご紹介します。

パラコードとは

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アウトドア系のお店でも売られているパラコード。パラシュートの傘から人を吊る部分の紐になります。「細引き」と呼ばれるナイロンロープと、パラコードは見た目は一緒ですが、使い道が異なります。元々の目的が、パラシュートで複数の紐で人を吊るすパラコードと、ロッククライミングなどのように、1本で人の命を支えるナイロンロープで、使い道が分かれます。

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大きな違いは下記のようになります。

パラコード 細引き
  • 軽い
  • 水に強い
  • 速乾性
  • 芯がある、太さを変えれる
  • 1本当たりの耐重性に信頼があり、太さ8mm以上のものだとレスキュー時の使用もある
人を引っ張る、登山につかうなどの行為に使用する場合にはパラコードではなく、専用のロープを使用してください。くれぐれもパラコードは使用しないようにしましょう。

パラコードの素材

筆者撮影

出典:筆者撮影

素材はナイロン、ポリプロピレン、ポリエステルなどをつかっており、外側を包み込むような状態の被膜があり、内側に芯があります。芯の本数は、3本・5本・7本・9本など複数使ったタイプで、素材の組み合わせで価格もことなってきます。インドアかアウトドア、温度差のある中や、湿気など水分の多い状況下で使うかなどで使い分けます。

パラコードの種類と値段

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パラコードの種類

パラコードにはいくつか種類があり、使い方によって、どんな種類を使うか選択肢も変わってきます。

  • 日常的に使われている汎用タイプ
  • 米軍の厳しい規格に対応したもの(6段階)
  • 光を一定時間保つ蓄光性(夜行性)
  • 着火剤を含めたもの(ファイヤーテンダー入り着火が容易)など
販売店によっては、アウトドア系のものと、サバゲーなどのミリタリー系の品揃えに分かれる傾向があります。

パラコードの値段

日常的なタイプ 4mm(太さ)×30m(長さ) 1000円程度
米軍規格のもの 4mm(太さ)×30m(長さ) 1200円程度
蓄光タイプ(光を吸収して光る) 4mm(太さ)×30m(長さ) 2300円程度
ファイヤーテンダー入り(着火剤入り) 4mm(太さ)×30m(長さ) 1800円程度
米軍規格の人気のあるメーカーだと、同じサイズで、2000円程のものまであります。

米軍規格のパラコードとは

参考までに、米軍の採用規格の「MIL-C-5040H」があります。規格が6段階に分かれています。

  • 耐荷重性(1本当り)→43kg~340kg
  • 直径(1本当り)→1.9mm~4.5mm
  • 芯の本数(1本当り)→0~11本
  • 100%のナイロン使用
  • パラコードの最小伸率が30%

軍隊が使う規格なので、過酷な状況下での耐久性、信頼性は高いレベルのものです。

パラコードの特徴

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パラコードの特徴は、その構造が通常の紐やロープとは違うことから、細くても重さに対しての耐久性があるつくりにできあがっている点です。規格は多くはありませんが、基本的に二つの素材を使用して、中心部分の芯と呼ばれるもので耐重性を変化させています。素材の種類、組み合わせで紐自体の耐久性も変化してしてきます。

特徴①カーン・マントル構造

筆者撮影

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  • 外側を覆う被膜状の素材と、中心部の芯の2つから構成されている
  • 芯はより糸で作られ、複数本ある
  • 太さで、耐荷重性が異なる
一般的な「パラコード550」と呼ばれるサイズですと、太さが4mmで、約250kgの耐荷重性があります。イメージとして、小指の半分以下の太さの紐が、一般男性(平均体重約70kg)3人の体重をカバーできてしまうので驚きです。

特徴②素材別の特徴

素材別の特徴について説明します。ここでは、主に使われているナイロン、ポリプロピレン、ポリエステルの3点について比較します。

  ナイロン ポリプロピレン ポリエステル
よい点
  • 強度が高い
  • 耐久性も高い
  • 低価格
  • 水に浮きやすい
  • 紫外線に強い
  • 水はけがよい
劣る点
  • 水を吸って硬くなる
  • 耐久性が低い
  • 紫外線が苦手
  • ナイロン製より強度落ちる

便利な結び方

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紐の結び方は多くありますが、シンプルで覚えやすく、利用頻度が多いものを紹介します。結び方(ロープワークとも呼びます)は、実際にやってみると簡単ですが、少し時間が経過するとできないことがなぜかあります。慣れるまでは思い出したときに机や椅子の足などで結びの練習をするのも楽しいものです。

もやい結び

もやい結びはアウトドアの結び方では、一番メジャーな結び方です。簡単で、ほどけにくいのが特徴ですので、耐荷重がある程度ある時にも役立ちます。シンプルな結び方なので、覚えるのも早いのですが、いろいろな方向から結ぶ練習をしておくとアウトドアで役に立ちます。ぜひ、お試しください。

自在結び

こちらは自在結びです。紐をピーンと貼りたいときに、専用の金具がなくても、この結び方を知っていれば安心です。洗濯用の紐を張るときや、車の荷台の荷物を固定するときなどにも使えます。紐にかかる負荷によりますが、金具なしでできるメリットは大きく、アウトドア以外でも使えるので便利です。

巻き結び

巻き結びは紐を木にくくりつけて柵を張るような状態にしたい場面に使えます。公園とかでよく見かける結び方です。使用頻度的には低くなりますが、小さいお子さんが一緒で、安全強化したいときに役に立ちます。パラコードなどの紐でできるので高さの調整や、張り具合も調整が容易です。

すべり止めとしても使える

使う場面は限られますが、パラコードを滑り止めに使うこともできます。キャンプで使う柄の太いナイフや、小さな斧などの柄に巻いておくことで、必要なときに忘れるということも防げます。シンプルですが、たったこれだけで、量のある薪を割るときの負担軽減や、濡れた状態でナイフを使って調理するときの滑り止めなど、あるのと、ないのでは断然に違いが出てきます。

パラコードのパラシュート以外の使い道

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ここではパラシュート以外のパラコードの使い道をご紹介します。パラコードにはいろいろな使い道があり、意外と身近なものにも使えますよ。

使い道①アクセサリー

パラコードを使ってアクセサリーを作ることができます。パラコードで作ったアクセサリーはかっこよくアウトドアにもピッタリです。アウトドアショップでも販売されていますが、自分で編むと楽しく、好みにカスタマイズも可能です。シンプルに、リストバンドや、ライターケースだけでなくアイデア次第で広がります。編み方を変えると印象もガラッと変わりますので、いろいろな編み方で試してみましょう。

使い道②スリング

「スリング」というと、あまり聞いたことがない方も多いのではないでしょうか。カバンなどを肩にかけたりする帯状のものです。スリングにしてモデルガンを肩から掛けられるようにし、サバイバルゲームなどにも活用できます。

使い道③アウトドア

そのままでの使い方

出典:筆者撮影

パラコードはアウトドアでも大活躍します。パラコードを使うときに、好みの長さに切ったら、端の部分をライターなどで炙ってほどけないように処理をします。以下のような使い道があります。

  1. テントやタープを張る
  2. 洗濯物を干すなどの「ぶら下げる」ための、スペース作り
  3. 靴ひもが切れたときの代用品
  4. 荷物をコンパクトに圧縮
  5. ザックに収納スペースを追加する、など

細かく切った使い方

紐の中に通っている「芯」を抜くことで、紐の太さを変える事ができます。また、抜いた「芯」は細く、丈夫なのでアイデア次第でいろいろな使い方ができます。

  1. 釣り糸(防水性のタイプ)
  2. 糸ようじ
  3. 縫物
  4. 火種(芯をナイフなどでほぐして)
先に述べました「ファイヤーテンダー」のタイプだと、火種として使った際に、火持ちがよく長い時間の着火ができるものもあります。

使い道④アイテムを追加して

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スプリングコードストパーというアイテムをを使うともっと使い道が広がります。費用も安価の物ばかりなのでお財布にも優しいです。写真のように、パラコードと、スプリングコードストッパーを組み合わせる事で、衣類などを圧縮できます。リュックの中をコンパクトに収納させたいときなどに有効です。

出典:筆者撮影

パラコードに、リングとカラビナをつけただけのものです。キャンプに行く前に、事前に結んで、ある程度の数を準備しておくとキャンプで、現地到着後に、紐を結ぶ回数が大幅に減ります。その分の時間の短縮にもなりますが、結びっぱなしで長時間放置しておくと緩んでいる心配もあるので注意が必要です。

Photo bycoyot

下記のアイテムもある便利です。

  • ハサミ…パラコードを細かく切るときには、ナイフよりハサミの方が重宝します。
  • 縫物用の針…おそらくパラコードの芯で縫物をする場面は少ないですが、ダウンジャケットの生地が破けたとき、バックが破れたときなどにあると便利です。
  • ナイフ…アウトドアの定番アイテム。火を起こすときにパラコードをナイフでほぐす使い方におすすめです。

まとめ

Photo by akaganesaru

便利なパラシュートの紐。値段も安価なものからあり、カラーも豊富なのでお好みのパラコードを見つけましょう。パラコードはパラシュート意外にもアクセサリーなど使い道があります。いろいろな編み方を覚えて、アクセサリーやスリングなど、活用して楽しみましょう。

YAWARA
ライター

YAWARA

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