いなり寿司の味付け
いなり寿司は江戸時代より屋台で売られており、庶民のあいだで人気の食べ物でした。それだけに、地域ごとに様々ないなり寿司があります。現代では、関東では甘めのしっかりした味付けが人気ですが、関西では甘さ控えめのあっさりとした味付けをします。
今回は関東風の甘めの味付けを紹介
この記事では、銀座渡利様(https://www.youtube.com/channel/UCxXR-mSinMrVWEduWlnhaHQ)のYoutube動画を参考に、甘めのいなり寿司の作り方をご紹介します。
いなり寿司の作り方:材料
まず、いなり寿司に必要な材料は、以下のとおりです。
- 酢飯(米1合に対して「酢20g:砂糖6g:塩2.5g」の割合)
- ガリ
- ゴマ
- 油揚げ
- 油揚げの味付け用調味料(重量比で「昆布だし3:みりん3:しょう油1:酒1:砂糖1」の割合)
いなり寿司の作り方:油揚げを煮る下準備
まずは、油揚げを煮るための下準備をしましょう。
①油揚げを開く
油揚げを半分に切ります。油揚げの切り方は地域で異なり、関東では四角に切るのが一般的です。しかし、関西では油揚げを稲荷神社に見立てて「キツネ」と呼ぶため、三角に切ります。どちらでも好みの形に切ってください。切ったら、油揚げをすりこぎ棒や菜箸で軽く伸して開きます。すりこぎ棒にラップを巻いておくと、油揚げの油分で汚れずに済むので、後で洗うのが楽ですよ。
いなり寿司の油揚げは機械揚げがおすすめ
油揚げには大きく分けて「機械揚げ」と「浮かし揚げ」の2種類があります。スーパーなどで売られている油揚げは、ほとんどが機械揚げです。機械揚げは基本的に中が空洞で開きやすいので、いなり寿司に向いています。なお、機械揚げは「寿司揚げ」や「ふっくら揚げ」、浮かし揚げは「手揚げ風」と呼ぶこともあるので、ご注意ください。
②油抜きをする
油揚げはそのままでは油が強すぎて、味付けしてもよくなじみません。なので、油揚げを沸騰したお湯に1~2分入れ、表面の油を落とします。入れる時間が長すぎると、油揚げの味が抜けてしまうので、注意しましょう。ある程度、油分を残すのがおいしく作るコツです。
③油揚げの水気をしぼる
油揚げをざるに取って冷ましたら、煮汁の味がなじみやすいように、軽く水気をしぼります。油揚げがやぶけないように、力を入れすぎない程度にしぼるのが、ポイントです。そうすれば、油揚げの味が抜けすぎることもありません。
- すりこぎ棒にラップを巻くと、油で汚れずに済む。
- 油抜きは1~2分で十分。ある程度、油分を残すのがおいしく作るポイント。
- 最後に水気をしぼることで、煮汁の味がなじみやすくなる。
いなり寿司の作り方:油揚げを煮る
下準備ができた油揚げに、味付けをして煮ましょう。
④煮汁を作る
油揚げに味付けするための煮汁を作ります。調味料の割合は、重量比で「昆布だし3:みりん3:しょう油1:酒1:砂糖1」です。甘めの味付けなので、みりんと砂糖の割合が多いですが、煮詰めるとしょう油の塩気が強くなります。味付けのポイントは、コクを出すのに三温糖やざらめを使うことです。もちろん、三温糖やざらめがなければ、白糖を使っても構いません。
⑤油揚げを煮る
煮汁が沸いたら、油揚げを入れて煮ます。味を均一にするのに時々油揚げの上下をひっくり返すのが、おいしく仕上げるコツです。油揚げが全体的にクタっとして、汁気がほとんどなくなったら、火を消します。冷めたら、味をなじませるのに冷蔵庫で一晩寝かせましょう。これでいなり寿司の油揚げは完成です。
- 三温糖またはざらめを使うことで、味にコクが出る。
- 油揚げは味付けが均一になるように、時々上下をひっくり返しながら煮る。
- 味をなじませるのに、一晩寝かせる。
いなり寿司の作り方:酢飯を詰める
油揚げに酢飯を詰めて、いなり寿司を仕上げます。完成は目前です。
⑥油揚げを軽くしぼる
煮た油揚げはそのままでは味が濃すぎるので、酢飯を詰める前に、煮汁を軽くしぼります。厚い油揚げほど煮汁をよく吸収するので、しっかりしぼってください。ただし、しぼりすぎると、味気なくなってしまいますので、注意しましょう。ちなみに、この手順は⑦~⑧の酢飯の準備が終わった後に行うと、そのまま油揚げに酢飯を詰める作業に移れます。
⑦酢飯に具材を混ぜる
酢飯はそのままでもいいですが、ガリやゴマを混ぜると、味にアクセントがついておいしいです。他には、わさびやゆずを入れたりします。基本的には寿司ネタとして使うものなら、何でも構いません。例えば、あなごやえびを入れると、グッと豪華になるでしょう。
⑧酢飯を一口サイズにまとめる
油揚げに詰めやすいように、酢飯を一口サイズにまとめます。にぎり寿司のシャリを作るような感じでまとめるのが、コツです。とはいえ、にぎり寿司ほどきれいな形のシャリにする必要はなく、ざっくりとまとめる程度で問題ありません。油揚げの煮汁を少し手につけると、酢飯がまとめやすいです。
⑨油揚げに酢飯を詰める
油揚げに酢飯を詰めます。慣れてきたら、酢飯をシャリ状にまとめず、直接油揚げに詰めても構いません。酢飯を詰めたら、油揚げを口が開いている方に向かって、軽く巻きます。ここがきれいに仕上げるコツです。もっと酢飯を入れたい場合は、たたんで折りこむようにして、油揚げの口を閉じます。
やぶけた油揚げの活用方法
基本的にやぶけた油揚げは、いなり寿司に使えません。しかし、やぶけても油揚げなので、別の料理に活用できます。細かく刻んで酢飯に混ぜたり、シャリ状にまとめた酢飯の上にのせたりすれば、立派に1品です。そばやうどんの具としても使えますし、アイディア次第で様々な使い方ができます。
⑩盛り付け
最後にいなり寿司をお皿に盛りつけて、完成です。できたてでもおいしいですが、時間を置いて酢飯に煮汁の味がなじませると、また違った味わいになります。
- 酢飯を詰める前に、油揚げの煮汁を軽くしぼる。
- 酢飯にガリなどの具材を入れると、味にアクセントがついておいしい。
- 酢飯はにぎり寿司のシャリを作る要領でまとめると、油揚げに入れやすい。
まとめ
いなり寿司の作り方をマスターすると、お弁当などに使えて便利ですよね。いきなり人気店並みの味は難しいですが、何度か作っていくうちにコツがつかめてきます。慣れてきたら、基本を踏まえつつ自分なりにレシピをアレンジしていくのも楽しいでしょう。
参考動画
今回の記事は、銀座渡利様のYoutube動画を参考に作成をさせていただきました。