野菜嫌いの子どもに対応する秘訣
子どもの野菜嫌いは子育て中のメジャーな悩みのひとつです。毎日の食事のたびにうんざりしながら健康のために気合を奮い立たせて献立を考えている方も多いではないでしょうか。病気を心配する前に、どうして子どもは野菜を嫌がるのか理由を考えましょう。
子どもの「苦手の理由」はそれぞれです
1歳や2歳の幼児は言葉の発達が未熟で、3歳になってもボキャブラリは完成しません。「なんで食べないの!?」と質問しても的確な答えは返ってこないので、理由を聞くのは無意味です。苦手な理由はさまざまなので、レシピが失敗することもあります。
食事習慣があれば野菜嫌いもなんとかなります
すべての野菜を全く食べないケースはまれで、子どもが急に病気になることはないので焦る必要はありません。小さな子どもの健康的な食事を考えるとき、栄養は一週間単位でカウントしてもよいでしょう。野菜をひとくちでも食べさせることができれば一緒に喜んであげるとモチベーションになります。
子どもの成長を気長に待ちましょう
毎日食卓を準備するだけで大変な労力です。子育ては長期戦なので「うちの子は野菜を全く食べない」という悩みはまず捨てましょう。1歳で全く食べない場合でも、2歳ではひとくち食べさせることができるかもしれません。また3歳になれば苦手ではなくなっているかもしれません。気長にいきましょう。
食べないと病気になる野菜はありません
「ピーマンを食べられないから病気になった」という話はありません。ただ、ピーマンが嫌いだとピーマンの肉詰めのおいしさに気づけません。好き嫌いを減らしてあげたいのは親心ですが、幼児期の味覚はまだ完成していないので「嫌なら食べなくていい」くらいの気持ちのゆとりも大切です。
①子どもの味覚に合わせる
人間は生きるために腐敗や毒を連想させる「酸味」や「苦味」を本能的に嫌がる傾向があります。赤ちゃんから幼児期の子どもの料理は一般的に内蔵に負担をかけない理由で薄味ですが、実は乳幼児期の子どもは大人よりも味覚が鋭敏なためもしかしたら大人よりも鋭敏に酸味や苦味を感じてしまっているのかもしれません。
酸味や苦味は調理で取り除けることもあります
例えばトマトが苦手な子どもは甘酸っぱさや青臭さに過敏に反応しているのかもしれません。加熱して酸味を飛ばしたミネストローネや、甘党の子どもなら湯剝きしてはちみつ漬けから慣らす作戦もあります。
みじん切りでは味はかわりません
みじん切りなどで食材を細かくしても味はかわりません。例えば子どもにみじん切りピーマン入りの炒飯を作った場合、うまくいく場合もありますが「苦い炒飯おいしくない」と失敗する可能性もあります。どうしても炒飯にみじん切りピーマンを入れたい場合は事前にめんつゆと砂糖で味をマスキングしておくなど食べさせる工夫を考えましょう。
「ひとくち」を成功体験にするのが肝心
子どもが特に苦手なピーマンなどの野菜は、ひとくちサイズもおすすめです。ある程度の大きさがあれば配膳もしやすくなりますし、子どもが味を感じて食べたと実感できる利点もあります。一つだけしか食べなくても子どもにとっては相当な頑張りなので「一個食べられて偉い!!」とオーバーリアクションに褒めるとよいでしょう。成功体験を積み重ねることで食べられるようになる場合もあります。
②必勝の調理法を探す
子どもの好き嫌いの理由は大人にとって意味不明なものもあります。たとえば、外で食べる「ナスミートパスタ」は大丈夫だったのに家で食べる「ナスの煮物」や「焼きナス」は嫌いといった例はよくあります。
子どもの好きな調理法が見つかると最高です
子どもが野菜を食べた場合は、野菜に注目するのではなく食べてくれた調理法に注目すると突破口が開くことがあります。食べてくれない野菜をローテーションで出すとより嫌いになってしまう場合があるので深追いせず、野菜を食べてくれる効果的な定番メニューを増やすようにするとよいでしょう。
調味料が味方になることもあります
健康のために調味料を控えている家庭も多いとは思いますが、調味料をうまく使うと野菜の味を効果的にマスキングしてごまかせることもあります。例えば、カレーパウダーや焼き肉のタレなどを使えば野菜炒めを一気に子ども料理にすることもできますよ。複数の調味料をローテーションさせれば毎日の献立作りが楽になります。
③見た目をマスキングする
自我が強くなる2歳や3歳になると、子ども自身が「野菜が嫌い」としっかり認識してしまっている場合があります。そうなると最初のひとくちのハードルが上がるので、味付けだけではなく見た目も工夫することで効果的に食べさせることができます。
野菜と認識させなくする
食べさせる手段のひとつに、オムレツやギョーザの皮で包むなど見た目をマスキングして認識させなくする方法もあります。もしくはクッキー型で抜くなどする方法も効果的なマスキング方法です。
④食事に興味をむける
「子どもが食事に興味がないようだ」「子どもが食事に苦手意識を持っているようだ」というのも子育てに多い悩みのひとつです。毎日の食事のたびに、食卓につくように促しても効果がなく遊びに夢中、少し食べたらすぐご馳走様をする。食事を取らないと親に思われている子どもは実はたくさんいます。
毎日の健康習慣として食事は必要です
厳しいようですが、食事が苦手な場合は子どもの健康のために生活習慣を見直したほうがよいでしょう。もちろん、健康診断で問題がない大丈夫な場合は多少おおらかでも問題はないでしょう。食の細い子どももいます。しかし、毎日の生活習慣に問題がある場合もあります。
おやつ(補食)に頼りすぎている場合は注意しましょう
ご飯を食べないはずお子どもがおやつならもりもり食べる話はよく聞きます。厳しいようですが、おやつは食べなくていいのです。おやつよりも食事のほうがさまざまな栄養素がとれて健康には大切です。おやつの量を減らすことでおなかが空き、毎日の食事の量が増える効果があります。
食事に集中できる環境づくりをしましょう
毎日の食事中にテレビを見る習慣がある場合は、テレビが妨げになって食事を取らない可能性も考えられます。思い切って食事中はテレビを消すことで食事へ集中させる効果があります。無音が嫌な場合は、スマホなどで子どもの好きな音楽を流すのもアイデアです。
次のページから、おすすめの野菜を使ったレシピの紹介です。簡単に作れて1歳や2歳の幼児でも食べやすいレシピばかりですよ!
それでは、子どもの野菜嫌いの理由を考えてみましょう。