牛乳石鹸とは
カウブランドでおなじみの牛乳石鹸は昭和3年に生まれたロングセラーの固形石鹸です。牛乳石鹸共進社株式会社が製造販売しています。「cow」のロゴデザインと、牛をデザインしたパッケージを想像できる人も多くみられます。牛乳の成分(乳脂)をふんだんに使っており、しっとりとした洗い上りが期待できるため、この数年で再び注目されるようになりました。
牛乳石鹸赤箱のゆえん
昭和3年に牛乳石鹸が販売されたころは、赤い箱に入ったいわゆる赤箱のみの販売でした。赤は繁栄の色としても見られていますし、見た目も華やかです。また石鹸の白との相性もよいといったことから赤い箱に入った石鹸が定着したようです。「赤箱」と呼ばれるようになったのは、昭和24年に「青箱」が発売されたあと。差別化のためにこの呼称が使われたようです。
牛乳石鹸赤箱の歴史
明治42年に創業した共進舎石鹸製造所は、OEMによる固形石鹸の受注製造を行っていました。当時OEM販売元であった佐藤貞次商店から牛乳石鹸の商標を譲り受け、「カウブランド牛乳石鹸」は昭和3年に誕生。その後、昭和6年には「共進舎石鹸株式会社」と株式会社化し牛乳石鹸のブランドを確固たるものに押し上げていきました。
牛乳石鹸赤箱の特徴
ここからは、カウブランド牛乳石鹸の「赤箱」に着目して、その成分表示や特徴などを紹介します。なぜ、「しっとり赤箱」とパッケージに記載されているのか、その理由にも迫ります。
赤箱の成分
- 石ケン素地
- 香料
- 乳脂(牛乳)
- スクワラン
- 水
- ステアリン酸、酸化チタン、EDTA-4Na
赤箱の特徴
昭和3年の発売以降、90年を越えるロングセラー商品としてスーパーや薬店で購入できます。泡立ちはたっぷり。肌に乗せたときに、もっちりとしたクリーミーな泡が期待できます。しっとりとなめらかな肌に仕上げてくれます。一般的に固形石鹸で洗顔をすると肌が突っ張ってしまいがちですが、赤箱は洗顔石鹸としても使えるほど、優しい洗いあがりです。
赤箱の香りと洗いあがり
赤箱の石鹸の香りは、うっとりとするほどのローズ調の香りです。たっぷりとした泡立ちの豊かさに負けない香りのよさが人気です。乳脂を配合しているだけではなく、うるおい成分にスクワランを配合しているので、乾燥しやすい大人の肌にもしっとりとしたうるおいが残ります。ボディーソープを愛用している人にもぜひ使ってほしい優しさです。
赤箱と赤箱女子
牛乳石鹸のキャンペーンで、「赤箱女子」のハッシュタグをつけてSNS発信をする動きがあります。これは、牛乳石鹸の赤箱を使っていることを口コミで広げる狙いもあり、洗顔にも使えることなどが発信されています。また、赤箱をモチーフにフォトジェニックな写真を撮影する人も増えており、口コミ効果は輪をかけて広がっています。
牛乳石鹸青箱の特徴
ここからは、牛乳石鹸の青箱の成分表示や特徴について紹介します。パッケージにも記載されている「さっぱり青箱」の理由にも迫ります。
青箱の成分
- 石ケン素地
- 香料
- 乳脂(牛乳)
- 水
- ステアリン酸、酸化チタン、EDTA-4Na
青箱の特徴
牛乳石鹸の青箱は昭和24年に誕生しました。赤箱に比べると20年もあとに生まれた商品ですが、こちらもロングセラー石鹸として知られています。たっぷりとした泡立ちは変わりませんが、肌に乗せると軽やかさが感じられる泡が特徴です。泡を流したときに、さっぱり感が感じられる洗いあがりです。
青箱の香りと洗いあがり
青箱の香りはジャスミンを基調としたふんわりとした花の香りです。こちらも泡立ちに負けない香りがあります。ジャスミン調の香りは、花の香りが苦手な男性も受け入れやすいのではないでしょうか。洗いあがりはさっぱりとしていますが、洗った後に肌が乾燥しやすいといったことはありません。こちらは配合されている乳脂のメリットですね。ただし、洗顔には不向きです。
青箱とマーケティング
青箱は昭和24年の発売後、関東以北でシェア率が高いといわれています。青箱のさっぱりとした洗い上りが関東地方の人に支持されたようです。洗いあがりのさっぱり感に「しっかり洗えた」という感覚が得られるのではないでしょうか。牛乳石鹸の本社は大阪にあり、根強いロングセラー品なので関西地方では「石鹸は赤箱」といった文化も考えられます。
牛乳石鹸赤箱と青箱の違い
ここでは、先に記した赤箱と青箱の特徴を踏まえて、この二つの違いを簡単にまとめます。実際に使用を検討するときは、これらの違いを考慮して商品選びをしましょう。
違い①洗いあがりの差
赤箱と青箱の大きな違いは、スクワラン配合の有無のみです。これによって肌に潤いが残るかどうかが変わります。洗いあがりのしっとり感、なめらかな肌触りを求めるならば、赤箱を選びましょう。逆に洗いあがりのさっぱり感とすべすべの肌触りを求めたい場合は青箱がおすすめです。
違い②香りの違い
赤箱はローズ調の香り、青箱はジャスミン調の香りです。いずれも石鹸を使うたびにしっかりとした香りが感じられます。肌に残った香りも清浄かつ清潔感ある香りですので、選ぶ際は好みによるでしょう。どちらかといえばジャスミン調の香りは男性でも受け入れやすい香りですので、赤箱のローズの香りが苦手な場合は、青箱のジャスミンを選びましょう。
違い③泡立ちの違い
赤箱と青箱では泡立ちの風合いも多少異なります。密度のあるクリーミーな泡が作れるのは赤箱で、ふんわりとソフトな泡が作れるのは青箱です。泡の弾力と表面張力で毛穴の汚れを除去するという考え方は、いずれも同じですが、肌に泡を乗せたときの感触も好みに左右されることでしょう。
牛乳石鹸の口コミ
牛乳石鹸を実際に使っている人の口コミをピックアップして紹介します。ここに紹介する内容は個人の感想であり、すべての人がその効果として当てはまるものではありませんので、ご注意ください。
口コミ①毛穴の汚れがなくなった
毛穴ブラシと牛乳石鹸の泡洗顔の相乗効果で毛穴の汚れが取れて、肌がツルツルになったのだとか。牛乳の成分から作られた石鹸素地を使っているから肌をいたわりながら丁寧に汚れを取り去ってくれるのでしょう。洗顔ブラシは使いすぎると乾燥肌の原因になりますが、肌に潤いを残す赤箱ならではの結果も垣間見られます。
口コミ②洗顔は牛乳石鹸で十分
こちらの口コミでは、普段のスキンケアに関して言及されています。洗顔は牛乳石鹸のみとするシンプルな洗顔方法を実践されているようです。石鹸素地の成分だけで洗い流せる赤箱がよいとしている声です。ウォッシュ(洗顔料)は数多くありますが、酵素やスクラブなどいろいろな成分や機能を持たせたものが肌に合わないこともよくある話です。
口コミ③肌荒れ改善
肌荒れがひどい人は洗顔の「やりすぎ」の可能性がある。肌をキレイにしたいという思いが強すぎたんだな。だが、何事もやりすぎはいけない。おすすめは、朝はぬるま湯、夜だけ牛乳石鹸で洗顔をすることだ。牛乳石鹸は余分な成分が入っていないから、前に皮膚科でも牛乳石鹸を使うよう勧められた。
— immune spot (@traincleanrise) December 15, 2019
先にも触れましたが、洗顔料の成分が肌に合わないことがあります。牛乳石鹸の赤箱の場合、石鹸素地のほかにはスクワランが含まれているだけ。ステアリン酸は豊かな泡立ちを助けるものであり、EDTA-4Naは安定化剤としてごく少量用いられています。こうした添加物を差し引いても、肌に優しく汚れだけを取り除いてくれるものと言えるでしょう。
まとめ
牛乳石鹸の歴史や、赤箱と青箱の特徴やその違いについて口コミを交えて紹介いたしました。洗顔などを含めたシンプルスキンケアをしたいなら赤箱、すっきりさっぱりと体を洗いたいと考えるならば青箱と使い分けが可能です。これまでスキンケアに悩んできた人は、ぜひ一度原点回帰で牛乳石鹸のスキンケアを始めてはいがかでしょうか。
青箱には、スクワランが配合されていないんですね!