フリッツハンセン社の名作③ドロップチェア
ドロップチェアは、デンマークのコペンハーゲンにある「SASロイヤルホテル」でプロジェクトの一環として製作された化粧台用の椅子です。こちらもデザインは巨匠アルネ・ヤコブセンが担当しました。
ドロップチェアの特徴
オブジェのような存在感
現在は化粧台に限らず、そのスタイリッシュで美しいシルエットのデザインから、インテリアとして置く場合にもオブジェのような芸術的な存在感があります。
身体を包み込むドロップ型
丸みを帯びた雫(ドロップ)のようなフォルムは、背を包み込むようなデザインで座り心地もよく、人が座る身体の形やラインを追求して生み出された独創的なデザインとなっています。材料は軽量プラスチックで製作されているため、頻繁に移動するシーンでも簡単に持ち運びができる女性にも魅力的な商品です。
フリッツハンセン社の名作④エッグチェア
エッグチェアは、こちらもコペンハーゲンにある「SASロイヤルホテル」のプロジェクトとしてアルネ・ヤコブセンがデザインをしました。
エッグチェアの特徴
硬質発泡ポリウレタン技術
このプロジェクトでは家具だけでなく、照明やインテリア・ドアノブやカトラリーなど細部まで手掛け、ホテルのあらゆる空間プロデュースがヤコブセンによって行われ、多くの名作が生まれました。またエッグチェアは、当時木材での家具製作が多かった時代に、建築材料として使用される硬質発泡ポリウレタンで張り地を構成するという前例のない斬新な技術を取り入れた作品でもあります。
卵のように包み込むプライベートな空間
卵のように座る人の体を丸く包むようなエッグチェアの独創的なフォルムは、ホテルのロビーという広い空間でも腰を掛けるだけでプライベートな空間を生み出す、機能性と芸術性が融合した作品となっています。そのインパクトのあるデザインで、現在はスワンチェアと共に、住宅のインテリアの一人掛けソファとしても人気を得ています。
フリッツハンセン社の名作⑤スワンチェア
スワンチェアは、エッグチェアと同じくホテルのプロジェクトの一環として、アルネ・ヤコブセンがデザインを手がけました。
スワンチェアの特徴
白鳥のような優雅なデザイン
スワンチェアの特徴である、白鳥が翼を広げているようなフォルムで直線が全くない曲線のみで構成された優雅なデザインは、当時革新的で高度な技術で製作されています。スワンチェアは、ハイバックチェアのように大型サイズであるエッグチェアと比較すると、小型サイズでコンパクトなデザインです。
コンパクトでも心地よい
エッグチェアと同じくロビーや待合室向けにデザインされましたが、その気品漂うスワンチェアのデザインとコンパクトなサイズ感は、住宅やオフィスのインテリアや一人掛けソファとしても多く親しまれています。スワンチェアの張地はレザーやファブリックまで幅広く取扱いがあり、インテリアシーンに合わせて様々なバリエーションが楽しめます。
フリッツハンセン社の名作⑥ロオチェア
ロオチェアのデザインはスペイン出身のデザイナー、ハイメ・アジョンが手がけています。家具デザイナーのかたわらアーティストでもあるハイメ・アジョンは、心地よい一人掛けの椅子を製作するようフリッツハンセン社から依頼を受けました。
ロオチェアの特徴
身体のラインを生かしたデザイン
人体にインスピレーションを感じたハイメ・アジョンは、2年もの長い時間をかけて完成させ、身体の曲線に沿うような快適なラインを生み出しました。
落ち着きとくつろぎがある
ロオチェアの「Ro」とは、デンマーク語で「落ち着き・静寂」を意味する言葉であり、ハイメのデザインした頭部から全身を包み込むような抱擁感とクッション性のある座り心地は、落ち着きのあるくつろぎが楽しめます。美しく上質で、かつ落ち着きのあるラウンジチェアとして製作されたこのチェアは、プライベートスペースでゆったりと過ごす空間におすすめの作品です。