扇風機で夏を乗り切ることができるのか
地球温暖化やコンクリートジャングルなど、日本の夏はいろいろな側面から「暑い」といわれるようになりました。日中の気温が35度を超える日や、夜間も気温がなかなか下がらない熱帯夜も続きます。夏の時期は熱中症のリスクなども高いため、扇風機だけで夏場をしのぐのは難しいといえるでしょう。
扇風機をおすすめしたい場面3選
もちろん、エアコンを使うことで室温を一定化させ、適温で過ごせます。熱中症を予防するにも躊躇することなくエアコンを使うようにと言われています。その中でも、扇風機とエアコンを上手に使い分けたほうがよい場合もあります。
おすすめ①赤ちゃんや高齢者がいる家
体温調節がうまくいかない赤ちゃんや高齢者はむしろ、エアコンをきちんと使うべきであることは言うまでもありません。しかし、冷やし過ぎは体によくありません。日が傾いた時間帯や、窓を開けて涼しい風を取り込める場合は、扇風機の風で涼むことも一案です。適度に汗をかける環境を作ってあげることも必要です。
おすすめ②子供の就寝中
熱帯夜の夜や、窓を開放すること自体防犯に向かないという地域は、迷わずエアコンを使うべきです。ただし、体調を崩してしまうことも考えられますので、エアコンを使うことに躊躇する場合は、扇風機を使って家中の空気を動かしてみましょう。空気の対流を作ることで、涼しく夜を過ごせます。
おすすめ③そもそもエアコンがない
昨今の賃貸住宅では、エアコンが完備されている部屋が増えていますが、築年数が古い賃貸住宅になるとエアコンの取り付けすらできないところもあります。こういった部屋で夏を乗り切ろうとすると、部屋を涼しくしてくれる扇風機が欠かせません。
扇風機を効率的に使う方法とは
扇風機単体では熱風だけを送風しているという体に感じられることもあります。効率的に使うことで、部屋の中を涼しく保つことができるうえ、快適に過ごすことができます。ここでは扇風機を効率的に使う方法を紹介します。
①濡れタオルを使う
扇風機を使って部屋を涼しくするためには、気化熱を応用することも一案です。濡れタオルを扇風機にかけることで、気化熱反応により涼しい風が送られます。効果を高めたいという場合は、扇風機の背面に濡れタオルをかけるのがおすすめです。ただし、モーター部にかぶせることと、タオルが羽根に絡まないように配慮することを忘れずに。
②サーキュレーターを併用する
扇風機だけの一方的な空気の対流だけでは、部屋の中が涼しくならない場合もあります。扇風機の対角線上などにサーキュレーターと呼ばれる、空気を循環させることに特化した電化製品を備え付けることをおすすめします。温まった空気をサーキュレーターで冷やし、天井と床の間で空気の対流を起こすことで、室温を下げる効果と除湿効果が得られます。
③扇風機を背中向きにする
窓を開放することができる場合、扇風機を開け放った窓に向けて強モードで送風することをおすすめします。これを行うことで、部屋の中の空気を外に追い出すことができると同時に、窓から空気が入り込み対流が起こります。部屋を少しでも早く涼しくしたい場合に効果があるため、ぜひ試してほしい方法です。
④除湿をする
気温が高いときに部屋に湿気がこもっていると、蒸し暑さを感じます。外にいるほうが涼しいと感じられる場合は、部屋に湿気がこもっている可能性があります。除湿器を使って部屋の湿気をとることで、室内での体感温度が下がります。これによって扇風機の効果も倍増します。
⑤保冷剤や凍ったペットボトルを使う
こちらも、濡れタオル同様気化熱を応用した方法です。凍らせた保冷剤やペットボトルを数本扇風機の前に置くことで、涼しい風が届きます。室温もあるため、早々に溶けてしまうことが欠点ですが、琺瑯のたらいの中に製氷器で作られた氷を入れて扇風機の前に置くことも一案です。濡れタオルを凍らせて使うこともアリですね。
扇風機用アタッチメント保冷剤のおすすめ3選
保冷剤や凍らせたペットボトルを置くとよいとは言われていますが、ビジュアル的にも恰好よいとは言えませんし、どのように置けば効率よいのかわからないということだってあるはずです。ここでは扇風機につけるアタッチメントタイプの保冷材商品を紹介します。
おすすめ①アイスウインド扇風機用保冷剤
アイスウインド 扇風機用保冷剤 簡単設置 乗せるだけで涼やかな冷気がお部屋を循環
羽根全体に吸水ポリマーが入っており、水を入れることで保冷材として使えます。それを6~8時間程度冷凍させたのちに扇風機の背面のモーター部に置くように取り付けるだけというもの。気化熱効果で扇風機からの送風が涼しくなります。冷凍後の効果持続時間は3時間ほどです。
メリット
- 扇風機の前に氷やペットボトルを置く必要がない
- ある程度スタイリッシュに扇風機で涼める
- 一般的な扇風機に装着可能
- シーズンオフは氷枕やアイスノン代わりにも使える
デメリット
- 効果が得られるのは3時間程度のため、日中使いたい場合は複数個準備が必要
- 冷凍庫がかさばる
- 水を入れると1.5キロほどの重量になるため、扇風機に負担をかける可能性がある
- カバーなどで対策が講じられているが、結露が心配
おすすめ②つめたいよう3
ヤマノクリエイツ つめたいよう3 冷たいよう3 ※扇風機は付属しません YMC3-B ブルー
参考価格: 1,500円
ケースの中に専用の保冷剤を入れるタイプのアタッチメントです。扇風機の前面に取り付けることで涼しい風を実感できます。太陽のような4つの羽根で新たな対流をおこし、風量もアップしてくれます。保冷剤の持続時間は50分ほどです。カラーバリエーションはブルーとホワイトの2色展開です。
メリット
- 保冷剤は小型なので冷凍庫がかさばらない
- 風量アップ効果で、扇風機の弱設定のまま使える
- 100均で買える保冷剤で代用可能
- 節電グッズとしても使える
デメリット
- 子供がいたずらしやすい形状
- 保冷時間が1時間足らずなので、使い続けたい場合は複数個必要
- 結露で床が濡れる心配
おすすめ③クールウインド冷え冷えくん
ホノベ電機 リビング扇風機用 クールウィンド 冷え冷えくん HNB-ZF01
参考価格: 600円
前出のアイスウインドと同等品です。水を入れることでポリマーが膨らみ、凍らせて保冷剤効果が得られるというものです。こちらは青色なので、扇風機の羽根の色合いなどを考えながら選ぶとよいでしょう。
メリット
- アイスノンや保冷剤製品を購入するよりも安価
- 日本のメーカーが販売している安心感がある
デメリット
- 水を入れると重くなるため、首振りモードは使用を控えるべき
- 水受けチェックを怠ると、結露で濡れる可能性
保冷剤を取り付けるときの注意点
100均の保冷剤を使うなど、便利アイテムを応用した自作の保冷グッズを扇風機につけることも考えられます。扇風機は電化製品ですので、ちょっとしたことが大事故につながる可能性も否めません。ここでは自作や市販の保冷剤グッズを取り付けるときの注意点を紹介します。
注意点①モーターに注意
保冷剤の結露がモーター部に入るとショートの原因になります。また、背面に取り付けるタイプのものは、重さを考慮しましょう。羽根を動かすためのモーターに負荷をかけてしまう恐れがあるので注意が必要です。
注意点②床に落ちる水滴に注意
結露を受けるためのカバーがついていたとしても、部屋の湿度が高ければ結露もそれなりに発生します。床に保冷剤から発する水滴が落ちれば、シミを作る原因になります。また、押しボタン式のアナログタイプ扇風機の内部に入ってしまう可能性もあるので注意しましょう。
注意点③子供のいたずらに注意
いつもと違う物体が扇風機についていれば、いたずらしたくなるのが子供の本分です。軽い気持ちのいたずらが、思わぬ事故につながる可能性があるため、注意が必要です。
まとめ
扇風機を使用する際に涼しく活用する方法や、保冷剤を使ったおすすめ便利アイテムを紹介しました。部屋の除湿を行い湿度を下げることも部屋を涼しくするためのヒントです。扇風機だけで夏を乗り切ることが難しい昨今ですが、アイテムなどを併用して少しでも涼しく過ごせる環境を作りましょう。