シベリアという名前の由来
シベリアの名前の由来については、実際のところはわかっていないようです。諸説あるので、ここでいくつかご紹介します。ユニークなものから壮大な発想のものまで、どれも興味深いです。ぜひ想像力を膨らませながら読んでみてください。
由来①シベリア凍土に似ているから
まずひとつ目に、シベリアの凍土をすくい取ったときの状態と、お菓子のカステラとあんこの層が似ていることからという説があります。想像できましたか?はるか遠くにあるシベリアの永久凍土にちなんでのネーミングとは、すごい発想ですね。
由来②カステラを寒さをしのぐコートに見立てた
次に、ようかんだけでは寒いという発想からネーミングされたというユニークな説をご紹介します。シベリアといえば厳寒地なので、カステラの上着を着せてあげて寒さをしのいであげるというわけです。そういう視点で見ると、なんだかかわいらしいお菓子に見えてきませんか。
由来③中のようかんを線路に見立てた
次は、大雪原を行く機関車に見立てたという説です。カステラは大雪原、ようかんは果てしなくまっすぐ続く線路というわけです。当時の人たちは、この小さなお菓子にこのような壮大な情景を思い浮かべていたのかもしれません。
他にも諸説あり
他にも、当時行われていたシベリア出兵にちなんでなど、諸説あるようです。それにしても日本発祥のお菓子にシベリアとは、洋風を意識したネーミングであることが伺えます。シベリアは、当時の日本人の、甘いものへの憧れ、洋風への憧れが詰まったお菓子だったのかもしれません。
お菓子のシベリアが流行らなくなった原因
かつては人気のお菓子だったシベリアも、最近ではほとんど見かけることがなくなりました。シベリアの材料であるカステラ、ようかんは今でも人気があますよね。ところがそれらを使っているシベリアは、それほど人気とはいえません。なぜなのでしょうか。
原因①砂糖の国内自給の整備
シベリアが流行した当時、砂糖を使った甘味は、庶民の憧れの味でした。しかし砂糖の国内自給が確立し、生産供給が整備されたことで、砂糖が珍しいものではなくなりました。そのため、日本人好みの甘いカステラと、甘いようかんの味を掛け合わせたシベリアへの興味が薄れてきたのかもしれません。
出典:写真AC