テラリウムとは?
テラリウムとは透明なガラスケースの中に苔などの植物を使い、自然の森を再現して観賞を楽しむものです。家の中でおしゃれなインテリアを楽しめることや自然豊かな森や山を連想させることで癒し効果があると人気があります。基本はガラスケース、土、苔の3つで始められます。
テラリウムの意味
テラリウム(terrarium)とは陸上の植物や生き物を密閉されたガラスケースなどで飼育、栽培する技術です。語源はラテン語で大地、地球などの意味の「テラ」と、場所や空間に関する意味の「リウム」を組み合わせた語句です。
テラリウムの種類と違い
種類①ビバリウム
以前までビバリウムは「生き物の住む環境を再現した空間」という意味でした。現在は「爬虫類や両生類が棲む環境を再選したケージのこと」をビバリウムと呼んでいます。テラリウムは苔やシダを使ったレイアウトでしたが、トカゲやイモリの棲みやすい環境を再現しないといけません。
グラステラリウムを使えばインテリア力がアップ
グラステラリウムとは、爬虫類や両生類を使ったビバリウムに役立つアイテムです。ケージは天井と正面が開くので、生き物への餌やりや植物への霧吹きにとても便利です。また、空気と熱を適切に換気してくれます。デザインがおしゃれで高価なものですが、後の手間を考えると大変おすすめです。
種類②アクアリウム
アクアリウムとは観賞用に熱帯魚や水草などを飼育、栽培すること、またはそのための水槽設備を含む環境を指すことが多いです。近年は水草と石や流木などを巧みに組み合わせて、水槽内に自然をそのまま切り取ったような風景を再現する「水草レイアウト」などが生まれています。
テラリウムで使う植物の種類
テラリウムは熱帯雨林を再現したものでは観葉植物が用いられ、乾燥地を再現したものでは多肉植物を使われます。また季節や住んでいる環境で使える植物も変わっていきます。一般的なテラリウムは、小さな植物や苔を使っておしゃれなインテリアにすることが多いです。
種類①コケ
コケは地表や岩などに這いつくばるように広がる植物です。日本庭園や盆栽でもよく使われています。コケは乾燥には強いのですが、高温による蒸れには弱いです。つまり夏には弱く、冬には強いということになります。同一の起原で進化したものにシダも含まれます。
スギゴケ
スギゴケとはコケ植物の一種でコスギゴケ、ウマスギゴケ、オオスギゴケなど約400種類以上もの品種があります。スギゴケの特徴は、硬質な葉と直立する茎です。乾燥には弱いですが、水を与えることで元気に戻ります。総じて湿気が多い場所を好みます。
ハイゴケ
ハイゴケは、ハイゴケ科ハイゴケ属に分類されるシダ植物です。直射日光には弱いですが、多少の日差しは必要で半日陰を好みます。乾燥した場所には適しておらず、湿度がある場所がよいです。根を張らずに地面を這うように横に広がることから「ハイゴケ(這苔)」といわれています。
イノモトソウ
イノモトソウは弱い光でもよく育ちます。植物の中でも少ない光の量で何年も育つ比較的珍しい種類です。カットする程大きく成長せず、古い葉が枯れていくだけなので管理が楽です。湿地を好む植物で初心者でも簡単に育てられます。
ミズスギ
ミズスギは生息する場所で大きさが変わるのが特徴です。北海道や本州北部では、直立茎は10cm以下です。本州中部より南では常緑で、熱帯域では直立茎が1mを越え、まるでクリスマスツリーのようになります。育てやすく、長く伸びた葉は地面に触れるとそこから根を生やし、枝分かれして増えていきます。
種類②食虫植物
食虫植物は少し不気味な見た目ですが、野性的な美しさや虫を食べるという特殊な生態が理由で人気のある植物です。あまり知られていませんが、餌は必ずしも虫である必要はありません。無理に与えると返って枯れさせてしまうこともあるので注意が必要です。
ハエトリソウ
ハエトリソウは葉に触れると閉じて獲物を捕獲します。ハエトリソウの管理は簡単です。夏の直射日光は避けて、それ以外の季節は日当たりのよい場所を選んでください。春~秋に用土の乾燥は厳禁なので、用土の下に石を敷き、水をためて切らさないようにしてください。冬にはとても強い植物で、多少凍っても問題ありません。
サラセニア
サラセニアは葉が筒状の食虫植物で、日光を好みます。ハエトリソウと違い、年中直射日光が当たる場所で管理するのが理想です。暑さだけでなく寒さにも強いです。ただし用土の乾燥は厳禁なので、用土の下に石を敷き水をためて切らさないようにしてください。
まとめ
テラリウムは以前まで容器の中で小さな生き物の好む環境を作るというものでしたが、近年では苔を使って作るものを指すようになりました。容器の中に入れる植物や生き物で、ビバリウム、アクアリウムとその呼び方が変わります。自宅で簡単に作れるので、好みのものを作ってみましょう。