ブーツや革靴のカビの原因とは
ブーツや革靴のカビが、増殖してしまう環境を知っていますか。カビが発生する原因となる、ブーツや革靴の状態について紹介していきます。カビが生えてしまう原因について、詳しく紹介します。
カビの原因となる「温度と湿度」
ブーツや革靴には、温度と湿度を注意しなければなりません。温度が20℃から30℃になると、カビが繁殖していきます。また、湿度にも注意が必要です。湿度が80%以上になる雨の日など、濡れてしまった革靴をそのまま収納することで、カビが発生する状況を作ってしまいます。
カビの原因となる「汚れ」
靴についたホコリや汚れも、カビの原因となります。使用した革靴やブーツには、目に見えなくてもホコリや汚れが付着しています。カビの繁殖には、ホコリや汚れも栄養となり、ブーツや革靴などのカビが生える原因になります。また、お手入れで使うクリームも、カビは好み栄養分にしてしまいます。カビは、靴全体と内側のこまめなお手入れが必要です。
カビの注意点
- 温度20℃から30℃をカビは繁殖する
- 湿度が80%なる場合は注意が必要
- ホコリや汚れを落として収納する
ブーツや革靴に生えるカビの種類
ブーツや靴に生えてしまう、カビの種類によって自分で取り除けない場合もあります。カビの種類に合わせた対処をしましょう。
カビの除去が可能な「白カビ」
カビが生えた靴の対処ができるのは、「白カビ」と「緑カビ」です。白カビの特徴は、ふわふわとしたホコリに見えます。建物や食品にも、発生しやすいカビです。緑カビの特徴は、やや白っぽく見える緑色のカビです。パンや果物など、食品にカビが発生したときに見られるカビです。白カビや緑カビも湿気が多い、ジメジメした場所などに発生しやすいです。
赤カビや黒カビの除去はプロにまかせる
白カビや緑カビとは違い、「赤カビ」と「黒カビ」は自分でカビの除去が難しいです。白カビや緑カビは、多くの場合中まで浸透していないため対処ができますが、赤カビや黒カビは靴の中まで浸透している可能性があります。カビの跡が残り、完全に除去できない場合もあるので、靴のクリーニングなど専門のお店に出しましょう。
ブーツや革靴のカビ取り2つの注意点
カビを取る際に、気をつけておきたいことがあります。スニーカーなどのように、ブーツや革靴を洗えません。カビ取りの注意点に気をつけて、ブーツや革靴のお手入れをしていきましょう。
水洗いは厳禁
スニーカーなどの靴は、汚れた場合の対処として水洗いをして汚れを落とします。ブーツや革靴の場合、汚れてしまっても水洗いができません。濡れてしまうことで、カビの増殖を促してしまうからです。水洗いをしたくなっても、適切な対処をしてお手入れしましょう。
アルコール除菌スプレーの使い方
アルコール除菌スプレーは、革靴専用のスプレーも販売されてあります。ドラッグストアで購入できる、エタノール(エチルアルコール)を使ってカビ取りもできます。
- アルコール除菌スプレーは、コットンなどに数滴しみ込ませて使用する
- カビが生えている目立つ箇所を、優しく取り除くようにコットンで撫でる
- 靴全体に、アルコール除菌スプレーを使い丁寧に拭いていく
- 靴の内側にもアルコール除菌を使いきれいにする
- 靴底もしっかりとアルコールできれいにする
ブーツや革靴のお手入れ方法
カビの発生を予防したり、履き心地をよくしたりするためにも「日頃のお手入れ」が重要です。ブーツや革靴の、お手入れ方法について紹介していきます。
基本のお手入れ方法
ブーツや革靴の、基本のお手入れ方法です。用意するものは、靴専門店、ネット販売などでも購入できます。セット販売もしてあるので、ご自分にあった道具を揃えてみましょう。基本のお手入れは、手順に沿って行うのがポイントです。
用意するもの
- シューキーパー
- 馬毛ブラシ(汚れホコリ取り)
- 豚毛ブラシ(クリーム塗布用)
- きれいな布(グローブクロス)
- 革靴用クリーナー
- 革靴用クリーム
- シューズクリーム
- シューポリッシュ
- 撥水スプレー
手順
- 馬毛ブラシを使って、細かいところまで汚れを落としていく
- 革靴用クリーナーを布にとり薄く伸ばす
- 新しい布で、革靴用クリーナーを落とし汚れを取り除く
- シューズクリームを布にとり、全体に塗る(革靴と同系色のもの)
- 豚毛ブラシで馴染ませる
- シューポリッシュを使い光沢を出す
- 布(グローブクロス)で仕上げの磨きをかける
- 最後に撥水スプレーをかければおしまい
雨に濡れたときのお手入れ方法
突然の雨で、ブーツや革靴が濡れてしまったときのお手入れ方法です。濡れてしまったブーツや革靴を放置すると、カビの増殖を促してしまいます。きちんとお手入れをすることで、カビから防げます。
- 表面についた雨や汚れを落とす
- 靴の内側に新聞紙を詰めて乾燥させる
- 靴が乾燥してから、ブラッシングをする
- 白いシミ(塩吹き)がある場合は、シューズクリーナーで拭き取る
- 革靴用クリームを使い艶を出す
- 最後に撥水スプレーを使いおしまい
ブーツや革靴のカビ除去方法
ブーツや革靴のカビ取り方法について、用意するものや手順について紹介します。カビ取り方法の基本、重曹を使った方法、専用クリーナーを使った方法などがあります。スエード靴のカビ取りについてもまとめているので、ご自分にあったカビの除去を試してみてください。
基本のカビ取り
基本のカビ取り方法は、革靴専用のアルコール除菌スプレー、クリーム、防水スプレーを使ったお手入れの仕方です。はじめて革靴のお手入れをする人には、革靴専用を使うことで簡単にお手入れができます。
用意するもの
- 未使用の布(コットン素材)何枚か用意する
- 革靴用アルコール除菌スプレー
- コットンや綿棒
- 革靴用クリーム
- 革靴防水スプレー
- ゴミ袋(ビニール袋)
手順
- ブーツや革靴の紐を外して、紐もアルコール除菌スプレーできれいにする
- 布を使い、革靴全体や内側のカビを取り除く
- 革靴用アルコール除菌スプレーを、コットンに染み込ませて全体を拭いてく
- アルコール除菌できれいになったら、革靴を乾燥させる
- 乾燥後に、革靴用クリームを使い基本のお手入れをする
- 汚れやカビ予防として、防水スプレーを靴に吹きかけておしまい
カビ取りクリーナーを使った対処の仕方
ブーツや革靴のカビ取りで、シミや脱色が気になる人には「カビ取りクリーナー」を使うのもおすすめです。カビ取りクリーナは、アルコール除菌スプレーとは違ったカビ取り方法です。手順をチェクしてから、革靴のカビ取りをはじめてみましょう。
- タオルなどに、カビ取りクリーナーを染み込ませてからカビを除去する
- 一度で落とせなかったカビは、2〜3日後にもう一度カビ取りクリーナーを使い除去する
- その後は、基本のお手入れをする
重曹を使った対処の仕方
重曹(炭酸化ナトリウム)は、水垢や油汚れだけでなくカビ取りにも役立ちます。重曹には、カビの繁殖を抑える静菌効果があり、カビが広がるのを抑えカビの発生を予防することもできます。重曹を使ったカビ取りの仕方は、下記を参考にしてみてください。
用意するもの
- 革靴用ブラシ
- きれいな布
- アルコール除菌スプレー
- 重曹
- 新聞紙
- 革靴クリーナー
- 革靴クリーム
手順
- 革靴の表面の汚れを、ブラシで取り除く
- 濡らした布に重曹を少しつけながら、靴全体をこすり汚れを落とす
- アルコール除菌スプレーを使い、靴全体、内側にもきれいにする
- 2〜3日ほど乾燥させる
- 革靴用のクリーナーで、汚れを落とす(クリーナーは薄く伸ばすように塗る)
- 最後に、革靴用クリームを全体に塗っておしまい
スエード靴のカビ取り方法
スエード靴の汚れは落ちにくく、デリケートなため革靴と同じようにお手入れが必要です。ただし、ブラシはスエード専用のブラシが必要です。スエード専用のブラシは、生ゴムでできているブラシが販売されています。
用意するもの
- スエード専用ブラシ
- きれいな布
- アルコール除菌スプレー
- 防水スプレー
- 新聞紙
手順
- スエード専用ブラシで汚れを落とす
- アルコール除菌スプレーを全体にスプレーして汚れを落とす
- スエード靴には、アルコールのみでカビや汚れを除去する
- 硬く絞った布で、水拭きをする
- 新聞紙を詰めて2〜3日ほど乾燥させる(日陰干し)
- 仕上げに防水スプレーをかけておしまい
ブーツや革靴のカビの予防
カビが生えてしまってからお手入れをするのではなく、カビが繁殖する前に防ぐことが必要です。どんなカビ予防対策があるのか、みていきましょう。
カビの予防①汚れを落とす
カビを予防するのに、まずは汚れを落とすことからです。使用した靴には、ホコリなどの汚れが付着しています。靴を使用した後には、必ずブラッシングをする習慣をつけるようにしましょう。
カビの予防②乾燥してから収納
靴を使用した後は、すぐに下駄箱になおさず乾燥させるようにしましょう。そのまま下駄箱になおしてしまうと、靴の内側についた汗も、カビが繁殖する原因の一つです。1〜2日ほど、しっかり乾燥させてから収納するのがポイントです。
カビの予防③月に一度の換気
せっかく乾燥した靴でも、下駄箱に湿気が溜まることでカビが生える原因となります。下駄箱の換気は最低でも、月に一度は下駄箱の扉を開けて換気を行いましょう。梅雨時期など湿気が多くなる時期には、除湿剤などの湿気対策をしておくのがいいです。
カビの予防④収納場所は清潔にする
ホコリもカビの栄養になるため、定期的に掃除をして清潔を保つのも必要です。また、季節ごとに収納場所を変え、湿気がこもらない場所に収納するのもおすすめです。
カビの予防⑤ブーツや革靴の使用頻度
ブーツや革靴の使用頻度を抑えることで、カビの予防につながります。頻繁に使用する靴、たまに使用する靴、あまり使用しない靴などを、ローテーションさせるように使用しましょう。愛用の靴がすぐにダメになってしまうのは、頻繁に使用することでダメージが蓄積してしまうからです。長く使用するためにも、使用頻度を2日に1回が目安です。
まとめ
大切なブーツや革靴に、カビが生えないようにするには、日頃のお手入れが必要です。カビが生えてしまったときの対処法、基本のお手入れ方法を試してみてください。
革靴用のアルコール除菌スプレーでも、表面や内側に一度試してから使用しましょう。