SIMカードのサイズ展開
流通しているSIMカードのサイズには3種類あります。フューチャーフォンに使用されているのが標準SIMと呼ばれる一番大きなサイズのSIMカードです。2010年ごろからはスマートフォンが出回り始め、microSIMという一回り小さなSIMカードが登場しました。近年のスマートフォンにはnanoSIMと呼ばれるもっと小さなSIMカードが使われています。
サイズ調整にはSIMカッター
SIMカードを入れ替えても通信できるSIMフリーの携帯電話が近年増えています。しかし、新しい携帯電話を購入して今まで使用しているSIMカードをそのまま使用しても、SIMカードのサイズがあわずに入らないかもしれません。そこで使えるのがSIMカッターです。SIMカッターを使ってカードのサイズを調整することで、携帯電話を新しくしても同じSIMカードを使い続けられます。
SIMカッターの選び方
SIMカードには金属が付いているため、簡単にカットできません。SIMカッターは穴あけパンチの要領でSIMカードをカットできます。カッターをきちんと選ぶことで、パンチが成功する確率が上がるでしょう。まずはよいカッターを選びます。カッターの歯がしっかりしていて、ガイドやアダプターが付属品としてついているカッターを選ぶのがおすすめです。
100均SIMカッターのクオリティに注意
近年は100均でもSIMカッターを購入できます。しかし100均のカッターは、カットするときに歯がゆがんだりカッター自体が壊れたりすることがあるようです。100均でカッターを安く手に入れたとしても、壊れてしまうとかえって高くつくことになるため注意しましょう。丈夫で品質に定評のあるSIMカッターを選ぶのがおすすめです。
品質を確かめて購入
SIMカッターは、100均以外でも家電量販店やネットで購入できます。店舗では実物を確かめられるため、目で見てよいと思うものを選びましょう。数百円~数千円で購入できるSIMカッターがほとんどです。ネットで購入する場合、選択肢は広がりますが届くまで品質がわかりません。ネット購入では口コミや評価までしっかりチェックしてから購入しましょう。
SIMカッターでパンチするときのコツ
ものは使えば使うほど、使い方のコツがつかめるようになりますが、SIMカッターをたくさん使う機会はあまりないかもしれません。まずはSIMカッターの使い方のコツを確認してから実践しましょう。失敗しないSIMカードパンチのためにはイメージをつかむことが大切です。
コツ①方向
基本的なことですが、カッターへのSIMカードの差し込みの方向を間違えないようにしましょう。間違った方向でもカッターに差し込めるため、気づかずパンチするという失敗もあります。通常は裏からカッターの穴をのぞくと、SIMカードをどの向きで入れるか穴の形で判断できます。SIMカードは長方形の1つの角が切り取られたような形です。元のカードとカッターの穴の角の位置を確認しながらカットするとよいでしょう。
コツ②チップの位置
SIMカードで大切な部分はICチップが含まれる金属部分です。実は、金属部分全てにICチップがついているわけではなく、金属部分の中央あたりにICチップがついています。強い光にSIMカードをかざすと、うっすらと真ん中に黒い影が見えます。これがICチップです。このICチップの部分はパンチしないように注意しましょう。
SIMカードについている傷に注目
SIMカードを携帯電話に差し込むと、内部の接触部分とカード金属との間に摩擦が起こります。SIMカードの利用期間にもよりますが、摩擦部分がうすい線状の傷になってSIMカードに跡が残ることがあります。傷ができている部分が接触部分で、この位置がずれてしまうとうまく読み込みができません。傷の位置を確かめて、ずれないようパンチしましょう。
コツ③力加減
おそるおそるゆっくりとカッターの歯を下ろすと、引きずられてSIMカードの位置がずれてしまうことがあります。思いきって一気にパンチしましょう。ホッチキスや穴あけパンチを使用するときをイメージするとわかりやすいです。もちろん、一度パンチしてしまうと取り返しはつかないため、失敗しないように向きやチップの位置はしっかりと決めてからパンチしましょう。
コツ④微調整
パンチした後、SIMカードの断面がガタガタしていたり、微妙にSIMトレイに入らない大きさだったりすることがあります。その場合は紙やすりで断面を削って微調整します。紙やすりは、一方向に向かってかけましょう。こまめにトレイに入れてみて、必要以上に小さくならないよう注意します。SIMカードは精密機器のため、あまり力が加わらないように優しく取り扱い、チップには触らないように気をつけましょう。
100均の紙やすりが便利
持っているSIMカッターに紙やすりが付属している場合もあります。紙やすりが付属していない場合は、カッターを使う前に100均などで紙やすりも購入して準備しておきましょう。100均の紙やすりでも十分に使用できます。やすりがけは細かい作業となり、大きすぎると使いづらいため、紙やすりが大きい場合は手の中に入るサイズにカットしておきます。