はじめに
インダストリアルインテリアは、家具にあえてダメージ加工を施したり建材をむき出しのまま使用したりし、古い工場で長年愛用されている家具のようなイメージを表現したインテリアです。その無骨な見た目から「男前インテリア」とも呼ばれています。
インダストリアルインテリアの特徴
工業用の製品には不必要な飾りや色がついていないことから、インダストリアルインテリアは、シンプルかつ丈夫なものというイメージです。
特徴①むき出しが格好よい
例えば、コンクリートの打ちっぱなしや、木材を無造作に打ち付けた壁や、パイプで作られたインテリアは無骨ですが格好がよいものです。インダストリアルインテリアにあうリメイクシートや塩ビ管は100均やホームセンターで購入できますし、加工もしやすいのでおすすめします。
特徴②黒・グレー・ブラウンの配色
インダストリアルインテリアの色の特徴として挙げられるのが、黒・グレー・ブラウンといった落ち着いた配色です。男前でシンプルなところがインダストリアルインテリアのよい部分です。しかし、天井が低い空間でダークカラーを多用すると、部屋が暗く見えてしまいます。明るさを損ねないためには、差し色に明るめの色を取り入れるとよいでしょう。
簡単なインダストリアルインテリアの作り方
インダストリアルインテリア初心者向けに、ウェットティッシュケースのリメイクを紹介します。塗料の乾燥時間を省くと15分という時短で簡単にできるハンドメイドです。お好みの色を塗れますが、刺し色を白にすると部屋が暗くなりません。
必要な材料
ハンドメイドに必要な材料は以下のとおりです。100均でもそろいますよ。
- ウェットティッシュケース
- プライマー
- 塗料
- ボンド
- 飾り(自宅にあるもので可能)
飾りの道具について
ハンドメイドの飾りとなる道具は自宅にある物を活用しましょう。例えば、ボタン・ペットボトルキャップ・余っている棚タボ・画用紙などが挙げられます。そのまま活用できるものや、色を塗ると急に格好よくなるアイテムなど、上手に使っていきましょう。
作り方①下準備をする
リメイクしたいものにペンキをつけやすくするために、ホームセンターなどでプライマーを手に入れておくことをおすすめします。ウェットティッシュケースの下や周りに新聞紙などを敷いて塗布しましょう。塗布後はペットの毛やほこりがつきやすくなるので注意が必要です。
作り方②色を塗る
複数の色をつける場合は、ベースとなる色を塗ってから色を重ねていきます。今回は白をベースにして前面は黒色をアーチのように描き、側面と後部は黒をメインにしました。塗料は2度塗りすると色づきがよくきれいです。開閉ボタンに塗料をつけすぎると開けづらくなるので気をつけましょう。
作り方③飾りをつける
ボンドを使って自動車の部品をつけていきます。アンテナ部分を棚ダボ、ライト部分とタイヤはくるみボタン、ナンバープレートは100均のアンティークプレートにしました。ナンバーは画用紙に手書きしてもよいですし、英字新聞などお好みの文字を切り取って入れてもすてきです。
作り方④仕上げ
仕上げにウォールステッカーを貼ったりお好みのロゴをつけたりしましょう。今回は針金でVの字を2つ作ってつなげ、真ん中に貼りました。黒やシルバーといった機械的な色をベースに作るとインダストリアルインテリアは簡単に作れます。
インダストリアルインテリアをおしゃれに見せるコツ
インダストリアルインテリアは、黒色やアイアンアイテムを利用すれば格好はよくなります。しかし、多用しすぎると全体が暗く見えてしまいかねません。ここでは、インダストリアルインテリアをより一層おしゃれに見せるコツについて紹介します。
コツ①刺し色で魅せる
ダークカラーの壁にダークカラーの棚をあえてつけるのもよいですが、これではせっかくリメイクしたりハンドメイドしたりしたインダストリアルインテリアが活きません。そこで壁を明るめの色にしてみましょう。白はアイテムをより引き立て、オレンジやイエローはインダストリアルインテリアに少し優しい雰囲気をプラスします。
コツ②スパイスを加える
インダストリアルインテリアにスパイスとなるアイテムを加えると、おしゃれに見えます。例えばボヘミアン風のアクセサリーを飾ったり、ベルベッド系の家具を足したりするのはおすすめです。色を統一させ、ジャンルの異なるアイテム(かわいい系や甘い系)を取り入れなければ失敗はしません。
コツ③緑で和ませる
植物をプラスすると、おしゃれな空間に仕上がります。画像は100均の塩化ビニールパイプと木製ケースで作りました。ケースにステンシルを貼ったり、空き瓶に塗料を塗ったりするのもおすすめです。
コツ④流行のアイテムを取り入れる
インダストリアルインテリアの隅に、流行のアイテムをプラスすればアクセントになり、部屋の印象が引き締まります。画像はソネングラスです。太陽光で集めたライトで灯すと、優しい雰囲気が漂います。ソネングラスは手作り可能です。
コツ⑤抜け感を出す
天井が低く狭い部屋にインダストリアルインテリアやアイテムを詰め込み過ぎると、散らかった印象を与えます。あえて物を置かない場所を作ってみてください。空間に余裕を持たせると、部屋のもつ元々の雰囲気を損ないません。
コツ⑥統一感を出す
インダストリアル家具をそろえても、既存のアイテムのテイストが異なると安っぽく見えてしまいます。100均の塗料やアイアンアイテムを上手に活用して、室内のアイテムを少しずつインダストリアル風にリメイクするとよいでしょう。
おすすめインダストリアルインテリア5選
SNSで見つけたおしゃれな人のすてきなインダストリアルインテリアを紹介します。自分の部屋にどのようにインダストリアルを取り入れるか、参考にしましょう。
アイアン家具
アイアン家具はインダストリアルインテリアの定番ですが、木材を用いると無機質すぎない空間に仕上がるためおすすめです。柔らかい配色のアイテムを少しずつ取り入れていくと、自然にイメージチェンジができます。
車輪付き家具
部品の一部として車輪を取り入れることで、安価な材料にもかかわらず、より高価そうに見えます。車輪はインターネットやホームセンターで調達ができ、既存の家具やパレット(荷物を乗せる木の台)に取り付け可能です。アイテムを活用することで簡単に高見えインテリアに変えられます。
差し色を黒に
差し色として黒を活用すると、引き締まった印象を与え、高見え空間が叶います。カウンターを黒く塗り替え、引き出しもハンドメイドで取り付けます。木箱も端材で可能です。既存のものをリメイクしたり、100均を活用したりしてお気に入り空間を作りましょう。
金網で男前インテリアに
扉の窓部分に金網を取り付けるだけで年季の入った「男前&高見えインテリア」に仕上がります。扉の錆びた感じも100均アイテムでリメイクが可能です。中のアイテムを見せるのもすてきですが、板を貼って隠すと工場の倉庫風インテリアに見えます。
革アイテムをプラスする
アイアン家具や黒いインテリアに革のアイテムを足すと、高見え空間が実現します。革製ソファーが存在感があっておすすめですが、ラグや壁掛けアイテムに革製品をプラスするのもすてきです。
最後に
インダストリアルインテリアは、格好がよいです。色を塗りかえるだけで簡単に工業的な雰囲気にイメージチェンジできます。素材のむき出し感や配色を意識しつつ、まずは小物から徐々に変えていってみてください。
※この記事で紹介されている画像のうち、出典表記のある画像、インスタ画像を除くすべての画像は筆者撮影によるものです。