話題の吊り戸とは?
吊り戸(上吊り引き戸)とは、部屋の壁や上枠にレールを取り付けて、そのレールに扉を引っ掛けて横方向にスライドができるようになっている扉のことを指します。吊り戸は、リフォームの際などにおしゃれインテリアとして欠かせないアイテムの一つです。その機能は引き戸に似ていますが、引き戸とは違って、床にレールがないのが特徴です。部屋の仕切りのためにドアを新設したり、既設のドアと交換したりすることも可能です。
スペースの有効活用におすすめ
吊り戸の特徴は、吊り扉を横にスライドすると、ドアを開閉できることです。一般的な住宅で広く採用されている開き戸の場合、扉を開くときに押したり、自分側に引いたりする必要があるので、扉を開いたときに扉によってデッドスペースができてしまいます。吊り戸であればその心配が無く、スペースを有効活用できます。
上吊り引き戸は床のレールが不要で衛生的
上吊り引き戸は、壁や上枠に取り付けたレールに吊り扉を取り付けてスライドさせる構造になっています。そのため、床にレールを敷く必要がありません。床にレールがないため、レールの中に埃やゴミが詰まることがなく掃除も簡単で衛生的です。床面にレールが必要な引き戸では埃やゴミが詰まったり、引き戸がうまく作動しなくなったりすることもあります。
吊り戸は密閉性が低い?
吊り戸の特徴である上から吊るされた吊り扉は、若干床と扉や、壁と扉の間に隙間が生じます。引き戸や開き戸の場合はすき間が少ないですが、吊り戸の場合は隙間ができやすく、密閉性は低いといえます。音が漏れやすかったり空調が効きにくかったりするので、リフォームなどで新しくDIYするときには注意が必要です。
吊り戸のDIY【材料編】
吊り戸のDIYに必要な部材は、ネットやホームセンターなどで簡単に購入できるものばかりです。リストを目安に、どのくらいの予算が必要なのか計算して、おおよそのコストも把握しておきましょう。
材料①扉用の木材
吊り扉を自作する場合は、扉用の木材が必要です。扉用の木材として使われるものは下記の4つが代表的です。
- 合板(ラワン合板・シナ合板)
- 角材
- 2x4材
- 集成材
合板(ラワン合板・シナ合板)とは?
ラワンとはフタバガキ科の広葉樹のことを指し、シナとは落葉性の高木樹のことを指します。それぞれの木を薄く切った単板を貼り合わせたものをラワン合板・シナ合板と呼びます。どちらの合板も、DIYに適しており、内装の材料として使いやすいのが特徴です。
2x4材とは?
2x4材とは、2インチ×4インチの角材として規格化されている木材のことです。一般的な建築材として広く使用されており、ホームセンターなどで簡単に手に入ります。
フラッシュドアとは?
角材をつかったハシゴ状の枠組みの両面に、合板などの面材を貼り付けたものです。中が空洞になっているので、見た目の割に重量が軽くなります。住宅用のドアとして広く採用されています。
材料②吊戸車
吊戸車は、吊り扉に取り付ける金具のことです。金具の上部についたタイヤ部分がレールにはまることによってスライドする動きをします。ホームセンターにはないこともあり、種類が豊富なインターネットで購入するのもおすすめです。さまざまなデザインのものがあるので、自分のお気に入りのものを探してみましょう。
吊戸車
吊戸車
参考価格: 2,520円
扉をレールに引っ掛けるときに使用される金具です。扉の上部に取り付けて、レールに乗せます。
材料③吊戸車用のレール
吊戸車をぶら下げるためのレールも必要な部材の一つです。この部材もポピュラーな部材ではないですが、インターネットで探してみるとたくさんの種類が簡単に見つかります。吊戸車とセットで販売されていることがほとんどなので、互換性のことも考えて一緒に購入しましょう。
材料④水平器
吊り戸のでき栄えを左右するのが、レールの水平の正確さです。この水平が正確に出ていないと、ドアをスライドさせたときに吊り扉が地面に擦ってしまったり、ひどいときには扉が左右どちらかに勝手にスライドしたりします。せっかくDIYしてもでき栄えが悪いとやり直しに手間が掛かってしまうので、水平器は準備をしておくようにしましょう。
次のページでは、実際の作り方を説明していくよ。
吊り戸のDIYでどんな部材が必要になるのか理解できたよ♪