吊り戸のDIY【手順編】
家の扉をDIYするのは難しいと思われがちですが、実際の作り方の手順を確認していくと、そこまで複雑なものではありません。ここでは、上吊り引き戸専用の金具として有名なブランドの「BARN DOOR」の取り付け手順を紹介していきます。
手順①吊り戸用扉のDIY
吊り扉の作り方は、どのような扉を作るかによって手順が変わります。扉をDIYする時間がない、インターネットでお気に入りの扉が見付かった場合などは、既製品のドアを購入するのも一つの手です。
フラッシュドアの場合
- 角材を使用して、ドアの大きさに合わせた長方形の枠組みを作成する
- 枠組みの中にも角材を入れて、ハシゴ状の枠組みにする
- 外枠のサイズに合った合板を枠組みの両面にボンドで貼り付ける
- 圧着のために合板の上から、枠組みの角材に沿って隠し釘を打つ
- 隠し釘の頭部分を取り除きます
- 塗装、もしくはカッティングシートの貼り付けをして見た目を整える
- 取っ手を取り付ける
隠し釘
隠し釘
参考価格: 1,202円
「隠し釘」は通常の釘とは違い、釘を木材に打ち付けたあとに、釘の頭部分をハンマーなどで横から叩くことによって釘の頭部分を折ることができます。それにより、木材からはみ出た部分を無くすことができ、すっきりした見た目になります。
2x4材の組み合わせドアの場合
- 扉のサイズに合わせて2x4材を並べる
- 2x4材同士をボンドに接着し、クランプで圧着する
- 扉の枠に沿って木材を接着して見た目を整える
- 塗装をする
- 取っ手をつける
クランプ
クランプ
参考価格: 1,516円
ボンドなどで接着した木材を圧着する際に使われる工具です。ボンドで接着した木材同氏を挟むことによって、通常よりもさらに強力に圧着することができます。
手順②吊戸車の取り付け
吊り扉の上部に吊戸車を取り付けます。扉の上部の両側に吊戸車を2つ取り付けますが、左右の高さを揃えるようにしてください。このときに左右の高さがずれていると、うまくスライドしなくなるので気を付けましょう。
手順③吊戸車用レールの取り付け
吊り扉のレールの取り付け手順です。
- レール取り付け用の下穴を等間隔で開ける
- 下穴にアンカーを埋め込む
- 固定座⇒レール⇒コーチボルトの順番に取り付ける
手順④フロアガイドなどの補助金具取り付け
レールの取り付けが完了したところで、吊戸車の金具が取り付けられたドアをレールに吊りこみます。その後、下記の手順で補助金具を取り付けていきます。
- フロアガイドを床へ取り付ける(ドアのスライド時に前後に揺れるのを防ぐ)
- 戸当たりをレールに取り付ける(スライドの始点・終点を決める)
- ソフトクローザーをレールに取り付ける(ドアの開閉をスムーズに動作させる)
手順⑤吊戸のレール確認
全ての作業が完了したところで、最後に動作確認をしましょう。動作確認するポイントは下記の3つです。
動作確認時の確認ポイント
- ドアのスライドの動きが床に対して平行になっているか
- ソフトクローザー・フロアガイドが問題なく機能しているか
- スライドさせたときに干渉している箇所はないか
最後に上記3点を確認して完成です。もし問題があったときは、部材を交換したり、取り付けをし直したりしましょう。
DIY吊り戸の注意点
吊り戸作成時に、注意したい点があります。気を付けながら丁寧に作業をすることによって、DIYでも納得のいく吊り戸が完成しますよ。
ドアやレールを水平に取り付ける
レールの取り付けや吊戸車の取り付け時は、必ず水平になるように気を付けましょう。水平に取付ができていないと、吊戸車がレール上で滑らかに動かなかったり、扉が勝手にスライドしたりと不具合が出てしまいます。水平器などの工具は事前に準備をしたうえで作業を進めてください。
扉の重量には要注意
リフォームのために扉を自作するときには、その重量に注意しましょう。フラッシュドアの場合は、中が空洞になっているので比較的重量は軽くなりますが、2x4材などを組みあわせる場合は重くなります。重量が重くなるほど、スライド時に開閉しづらくなるので、自分の好みにあわせてください。重量が希望とあわないとドアごと交換しなければなりません。ドアの材料選びは慎重にしましょう。
事前の寸法チェックを念入りに!
材料や金具を実際に取り揃える前に、取り付けようと思っている箇所の寸法チェックは念入りに行いましょう。実際に取り付けてみると、ほかの家具や室内の柱、ドア枠などと干渉してしまったり、レールを取り付ける箇所を間違えてしまいドアの寸法がはまらなかったりすることも考えられます。お金と時間を無駄にしないようにするためにも、事前チェックは怠らずにしっかりと行ってください。
吊り戸のDIYでおしゃれな空間づくり
吊り戸のDIYと聞くと難しそうなイメージを持ちやすいですが、その作り方や手順を聞いてみると意外と簡単であることがわかります。リフォームやインテリアの雰囲気を変えようとしている場合、自分でドアをDIYすることによって、オリジナルのドアを作ることができるのでぜひ挑戦してみましょう。
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