土間コンクリートとは?
土間コンクリートとは、主に駐車場の床や一戸建ての玄関まわりの床に多い、白っぽい薄いグレーのセメント色の上張り板のないコンクリート床のことです。耐久性が高く雑草が生えないなどメリットも多いことから庭を土間コンクリートで施工するなどの住宅もあります。材料も道具も大型で重く、セメントと砂の配合割合など気をつけなければならない事柄が多いことからすべて自作することはかなり難しいとされています。
DIYは大変難易度が高いといわれています
材料も道具も大型で重いのが土間コンクリートDIYです。材料の購入と準備だけでも大変手間で工程も多く、セメントと砂の配合割合など失敗すると強度不足でひび割れてしまうなど気をつけなければならない事柄が多いことからすべて自作することはかなり難しいとされています。
それでもDIYしたい場合はどうすればよいのでしょうか?
プロに頼めば間違いはないですが、土間コンクリートの施工は滅多にないため、費用を少しでも抑えたい場合やどうしてもDIYに挑戦したい場合は、コンクリートの打ち方や施工手順だけでなく構造や注意点について事前にしっかり下調べを行いましょう。セミプロ級に仕上がれば、長く使うことができ自信につながります。
土間コンクリートの構造
土間コンクリートは通常、土の地面の上に砂利を重ね、コンクリート施工とそれぞれ厚み10cmくらいずつの3層重ねで作ります。例えば庭に土間コンクリートの駐車場を作りたい場合は、アスファルト道路との高さを合わせる必要があるため、まず地面を20cmほど掘り下げるところから施工を始めます。
駐車場の場合は強度の対策が必要です
玄関床と違って駐車場では車の重量に耐えるコンクリート床を施工する必要があります。コンクリート内部にワイヤーメッシュなどの鉄筋を入れて強度を上げるとよいでしょう。また、コンクリートは内部に含まれる水分が気温によって膨張収縮を繰り返す性質があり、広い面積の施工は特にひび割れをおこしやすい性質があります。
目地があればひび割れ対策になります
目地があればコンクリートが膨張した際の圧を逃がすことができ、ひび割れを予防することができます。また目地は芝生を植えたりレンガや玉砂利を入れたりとアレンジができるので、プロに相談して目地の仕上げだけをDIYしてもオリジナリティをだすことができます。
土間コンクリートの打ち方
次に土間コンクリートの打ち方、施工手順をご紹介いたします。すべて屋外作業となるため、基本的には雨の日は作業ができません。残土が必ず出るので施工の前に、地域の指定の処分場の場所や費用を確認したり残土運搬のための車両手配などを行うとよいでしょう。ここでは仮に、庭に駐車場を作ると仮定した施工手順をご紹介いたします。
①地面を掘削します
アスファルト道路の高さに仕上げるために、まず地面をシャベルやユンボで掘削して平らにならします。コンクリートと砂利の厚みを考慮して、掘削の深さは20cmを目安にするとよいでしょう。ユンボの運転には専用の免許が必要になるので注意しましょう。
②砂利を敷き詰めます
次に、砕石と呼ばれる砂利を敷き詰めます。コンクリートが沈み込まないための土台作りの作業で、レーキなどで全体に敷き詰めならしたのちは、しっかりと圧力をかけて突き固めます。プロの場合、この突き固めの作業には転圧機という道具を用います。
③型枠を設置します
固まる前のコンクリートが周囲に流れていかないように、抜き板と呼ばれる木製の板で枠を作り固めた砂利の上に設置します。抜き板の材料にはコンパネと呼ばれる合板がよいでしょう。コンパネにはJAS規格があり、サイズは1800mm×900mm×12mmです。
③ワイヤーメッシュを設置します
コンクリートを流し込む前に、ワイヤーメッシュを型枠の中に設置します。ワイヤーメッシュはなるべく水平になるように設置してください。ブロックなどの土台を敷いて高さ調整してもよいでしょう。
④コンクリートを流し込みます
コンクリートを型枠の中に流し込みます。プロの場合はトラックやミキサー車で工場から運搬しますが、補修用など使用するスペースが狭い場合はトロ舟などで配合して使うことも可能です。
⑤表面を仕上げる
コテを使って表面を仕上げる左官の作業を行います。表面は全体を水平にならすのではなく、水はけをよくするために若干の勾配をつけるとよいでしょう。1回ならしただけではなかなか均等に凹凸はなくならないので平らになるまで数回行うとよいでしょう。数日待ち、コンクリートが完全に乾燥すれば完成です。
土間コンクリートDIYの費用
プロに施工を頼む場合、土間コンクリートの施工は広さによって大きく見積が変わりますがその内訳はどうなっているのでしょうか。費用のかかるポイントを把握することで、DIYのための見積もつくりやすくなりますよ。
材料費以外の費用がかかるポイントをまとめました
- 残土処分費
- 残土運搬トラックレンタル費
- 転圧機レンタル費
- 鉄筋運搬トラックレンタル費
- 型枠処分費
土間コンクリートについての基本のご紹介はここまでです!構造や打ち方など、参考になりましたでしょうか。次はDIY実例のご紹介です。
ここからは、土間コンクリートの構造と施工手順について簡単にご紹介いたします。駐車場床でも玄関床でも基本は同じですよ。