軽トラの幌を自作する方法とは?
街なかをよく走っているのを見かける軽トラック。しかし、軽トラックを仕事用の運搬にしか使えないと思っていませんか?最近では、幌付きの軽トラを使って荷台で寝ることやキャンプを楽しんでいる方も多いです。今回は軽トラに幌を自作する方法や、車中泊やソロキャンプに使えるようなアイデアをあわせてご紹介します。
軽トラの幌を自作するときのポイント
軽トラの「幌」は通常、荷台に乗せている積載物としての扱いになります。しかし、規定を満たしていないと、軽車両ではなく「改造車」とみなされ、車検が通らなかったり、構造変更の手続きが必要となったりすることがあります。ここでは、軽トラの幌を作る際に守るべき最低限のポイントを解説します。
自作する幌のサイズ
幌は「積載物」になるので、はみ出してもいいサイズが道路交通法で以下のように決められています。
長さ | 自動車の長さにその自動車の1/10の長さを加えたもの |
幅 | 車両の幅を超えない範囲 |
屋根の高さ | 車体を含めて2.5mまで |
ひとくちに軽トラといっても、荷台のサイズも積めるサイズも車種によって違います。屋根や骨組みなど、きちんと測って確認しましょう。
自作する幌の取り付け方
幌の取り付け方にも規定があります。幌は「積載物(積み荷)」としての扱いになるので、取り外し可能なものに限ります。溶接やリベットという留め具、一般的にみられるボルト、接着剤などでの取り付けは「構造変更」の扱いとなり、「積載物」としては認められません。シートフレームは蝶ネジやクリップなど、工具を必要としない留め方で取り外せるようにしましょう。
軽トラの幌の自作するときに必要な材料
材料①シートフレーム
幌の骨組みになるシートフレームです。シートフレームだけで売られていることはあまりなく、幌とセットになっていることが多いです。形は幌が箱型になるものと、楕円形になるものがありますが、荷台の積載量や寝るスペースの確保を考えると、屋根が高い箱型のほうがいいですよ。また、シートフレームの取り付けは蝶ネジで出来るものを選ぶようにしましょう。
材料②幌用シート
幌に使われるシートには3種類の素材があり、特徴や強度はそれぞれ違ってきます。
特徴 | 使用例 | |
---|---|---|
ポリエチレン (SVU生地) |
○軽い ○価格が安い ×劣化しやすく、破れやすい |
ブルーシート レジャーシート |
ターポリン (TSG生地) |
○比較的価格が安い ○色が豊富できれい ×摩擦に弱い |
養生シート |
エステル帆布 (KL生地) |
○耐久性や耐摩耗性 ×価格が高い ×バリエーションが少ない |
トラックシート |
※トラックシートはメーカー純正のもの
幌シートは天候やトラックの揺れによる擦れなど、さまざまな厳しい環境に置かれることが多いです。そのため、長持ちさせるには耐久性の高いエステル帆布をおすすめします。
材料③床板
床板があれば、荷台や商品を汚れやきずから守ってくれます。車中泊などをする場合にも、荷台で寝ることを考えると、床のでこぼこをおさえる床板はあったほうがいいでしょう。ホームセンターで手に入るコンパネは耐水性にも優れているのでおすすめです。寝た時にガサガサしない肌触りのいいものを見つけてみましょう。
キット
材料を揃えることや骨組みの加工、取り付けなどなかなかハードルが高く、自作するのが難しいと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。その場合、シートフレームと帆布がセットになっているキットを購入するのも手です。これだけで材料が一式揃い、組み立て説明書もついているので簡単に安心して組み立てられますよ。
次は骨組みとなるシートフレームや幌シートの取り付ける方法と注意点についてお話しします。
出典:写真AC