キッチンの壁の油汚れを落としたい！落とす方法や予防方法を解説

頑固で落ちない油汚れを落とすために、重曹やオキシクリーンという名称の酸素系漂白剤を使うという声もあります。しかし、油汚れを落とすには、注意が必要な商品です。この注意点を知っておくと、掃除の際の使い分けに役立ちます。

重曹も油汚れを落とすには最適といわれています。重曹はどちらかといえば、消臭や研磨が得意です。油汚れを落とすのはセスキ炭酸ソーダに軍配が上がります。重曹を使う場合は普段の汚れ落としや、固着する前のペースト状の汚れのときに使ってみましょう。ファーストアタックで使うのが有効です。

商品名オキシクリーンに代表される酸素系漂白剤や、過炭酸ナトリウムは掃除の強い味方として紹介されています。もちろん油汚れにも強い威力を発揮するためおすすめできますが、キッチンの壁の油汚れを落とす場合は、取扱説明書を読んでから使ってください。

アルミ製などステンレス以外の金属に対して、過炭酸ナトリウムを含む酸素系漂白剤は使えません。アルカリ度合いが強いため油汚れは落とせますが、それ以上に金属を腐食させてしまう恐れがあるからです。同じ理由でメッキ部位や、サビが浮いたところにも使えません。万能洗剤ですが、事前に使えるか確認してくださいね。

日常的に調理を行う台所は、汚れとは切り離せない場所です。気が付くと油はねから、油汚れが浮き出て変色することもあります。可能な限り油汚れを防いで、後々面倒にならないように気をつけましょう。

炒め物をしている際はもちろん、煮物料理をしている場合でも、できるだけ蓋を使うことをおすすめします。気化した油が壁などに付着して見えない汚れを作り出します。調理後、器に移すまでの間も蓋をしておくと保温効果もあって一石二鳥ですね。

湯気や煙の中に油分が含まれています。調理中は換気扇を常時つけることで空気の流れが生まれ、気化した油分が壁に付着する前に換気扇に吸い込まれていきます。もちろん、換気扇のシロッコファンやプロペラファンに油汚れが付着するため、定期的な掃除は必要です。

コンロの上にダクトがついているキッチンでも、周辺にできる油汚れは止められません。レンジガードと呼ばれるステンレス製の三面覆いを使うのも予防方法のひとつです。アルミ製の製品もありますが、加熱によって発火や発煙に危険性があるため、使える環境であることを確認してくださいね。

朝の調理を始める前と夜の食器洗いを終えた後に、拭き掃除をおすすめします。気化した油が固着する前にふき取れば、落ちない汚れを作ることもありません。この場合はから拭きは厳禁です。セスキや電解水を使って油汚れを分解しながらふき取るとよいでしょう。こまめな清掃が、新しい汚れを作らない対策です。

キッチンの油汚れを軽減するために、リフォームの検討も一案です。建築基準法では、内装制限によってキッチンなどの火器を扱う部屋の内装には燃えにくい素材を使うよう定められています。DIYで壁紙を交換したいという声もありますが、油汚れが目立つコンロ回りは、防火や耐火基準にあったものを使用する必要があります。

法律によってキッチンに導入する壁材は、内装仕上げ材として燃えにくい「不燃材料」「準不燃材料」「難燃材」といった素材を導入する決まりがあります。もちろん表面も同様で、壁紙やビニールクロスを定期的に貼り替えて油汚れをしのごうという考えは避けたほうがよいでしょう。

油汚れに強いキッチンの壁を求める場合、壁を丸ごと取り換えるのがおすすめです。特に、キッチンパネルと呼ばれる不燃材で作られた壁は油をしみこませない加工をしており、ふき取るだけできれいになるメリットがあります。パネルのリフォーム自体も短時間で完了します。

落ちない汚れの代表格としてあげられるキッチンの壁の油汚れは、まずは予防することが大切です。また使える洗剤や、避けたほうがよい洗剤などもあるため、取扱説明書を読みながら使うと安心です。毎日の清掃なども取り入れ、きれいなキッチンを保ちましょう。