SPF材はDIYで大活躍!
みなさんはSPF材をご存じでしょうか。SPF材は家の建築材としてよく使われていますが、扱いやすくて安いので家具やガーデニング材などさまざまな用途があります。今回は、DIYでも大活躍するSPF材の特徴・用途や上手な使い方、DIY実例についてご紹介いたします。
DIYで大活躍するSPF材の特徴
まず、SPF材の「SPF」とは、Spruce(えぞ松)Pine(松)Fir(もみ)という三種類の木材の頭文字です。角に丸みがあり、素朴でナチュラルな色合いをしています。そんなSPF材ですが、なかでもDIYに使うという点で特筆しておきたい特徴について、用途やメリットデメリットを交えてご紹介いたします。
SPF材の特徴①丈夫で軽い材質
SPF材は、しっかりと強度があって丈夫なわりに、比較的やわらかくて軽い材質です。そのため、加工がしやすく、DIYでもいろいろなものが作れます。反面、水に弱い性質があり、薄い木材だと少しの湿度でも歪んでしまいます。雨にあたる屋外や湿度の高い場所での使用は避けるか、防腐処理を施した木材がおすすめです。
強度があれば、柱や棚板にも使うことができるわね!
SPF材の特徴②価格が安い
SPF材は加工が最小限で、流通量も多いためとても安いです。きれいに加工が施された木材は数千円することもありますが、SPF材であれば、数百円で買えてしまいます。ただし安い分、管理が雑で状態が悪いことも少なくありません。木材選びはしっかりしたほうがいいでしょう。
SPF材の特徴③豊富な規格サイズ
「2×4(ツーバイフォー)」や「6F(フィート)」などが規格サイズを表す言葉で、数字を掛け合わせた分のサイズの種類があります。「2×4」の前の数字は、木材の厚さ(1~4)を表し、後ろの数字は幅(1~12)を表します。1サイズは19mmです。また、「6F」は木材の長さ(3~12)を表します。1Fは304.8mmです。
ホームセンターでは「2×4」と「1×4」をよく見るわ!
取り扱うサイズの種類はお店によって違うので、ホームセンターに買いに行くときはあらかじめ調べるといいでしょう。
DIYで大活躍するSPF材の上手な使い方
SPF材の特徴を理解したうえで、実際にホームセンターで購入するときや加工するとき、どんな点に注意すればいいのかを見ていきましょう。性質や材質をふまえて木材を選び、加工をすれば、DIYの完成度もぐっと上がりますよ。
使い方①木材を選ぶ
SPF材をネットで購入するのではなく、ホームセンターで見て選ぶ場合、次の点に注意しましょう。
ひび割れや歪みが少ないものを選ぶ
特徴でも述べたように、SPF材は材質や性質上、ひび割れたり歪んだりしていることがよくあります。ひびは見た目や強度に影響するので、強度断面付近にひびがないかをよく見ましょう。また、歪みがあるとDIYでも歪んだものができてしまいます。木材を床に置いて、歪みがないかをよく見ましょう。
年輪の幅が小さいものを選ぶ
木材の年輪を見ることも重要です。年輪の幅が狭いほど、木材の密度が濃くて、強度もしっかしています。また、年輪は木材の柄ともいえるので、そのまま使いたい場合や透明の塗料を塗る場合は、好みの柄を選ぶといいでしょう。
樹液が付いていないものを選ぶ
木材に樹液が付いていると、カビが発生する原因になります。樹液が付いていない木材を選ぶか、付いていたら除去してから使いましょう。
使い方②加工する
しっかりと木材を選んだら、次は加工についてです。
カットする
必要な木材の長さが決まっている場合、必要分より長いサイズを購入してカットすれば、ちょうどいい長さにできます。工具があれば家でカットできますし、面倒であればお店の人にお願いしましょう。たいていのホームセンターでは1カットあたり数十円でカットできます。
防腐剤・塗料をぬる
SPF材は水に弱い性質をもちますが、防腐剤を塗ることでそのデメリットを補えます。防腐剤を塗るのが面倒であれば、防腐処理がすでに施されたSPF材を使いましょう。長く使うためには、定期的に防腐剤を塗りなおすことも重要です。また、白やこげ茶などの好きな色の塗料を塗れば、DIYをさらに楽しめますよ。
ビスや接着剤で固定する
木材に何かを取り付けたいときや、木材同士をくっつけたいときは、基本的にビス打ちをしたほうが強度がでます。大きな家具を作るときは必ずビスで固定しましょう。軽いものや小さいものであれば、接着剤で手軽に固定するのもおすすめです。
SPF材のDIY実例
SPF材でできるDIYは工夫次第でさまざまです。最近は「ラブリコ」や「ディアウォール」などの、SPF材を使ってDIYが簡単にできる商品も人気ですよね。SPF材でできるDIY家具や小物を簡単にご紹介いたします。
SPF材の壁面棚
2×4サイズのSPF材と「ラブリコ」を使った壁面収納です。「ラブリコ」や「ディアウォール」は木材の端にはめるだけで、床と天井の間に柱を簡単に作れるアイテムです。私は棚板にOSB合板を使いましたが、薄いSPF材を使ったほうが強度がありおすすめです。
SPF材のローベッド
横に倒した2×4サイズのSPF材を脚にして、その上に1×4材を並べていけば、簡単にローベッドが作れます。ベッドのDIYには安定感が重要ですが、この作り方だと安定感はばっちりです。
SPF材の木箱
この木箱は、端材を組み合わせて作ったものです。端材とは、木材をカットするときに出る余った木材のことです。端材は捨てる人もいますが、アイデア次第でちょっとした小物が作れるので、ぜひ捨てずにいろいろなものを作ってみてください。
まとめ
SPF材は、丈夫で軽いうえ、安くて加工しやすいおすすめの木材です。ホームセンターで気軽に購入できるので、DIYで大活躍します。はじめは簡単な棚から、慣れてきたら大きな家具まで、SPF材を使っていろいろなDIYにチャレンジしてみましょう。
出典:筆者撮影