はじめに
「ろくろを回す」の本来の意味は、陶芸で粘土を均等に形成するために使用される回転台を回す作業を示します。しかし、今回ご紹介するのは陶芸のろくろ回しではありません。あなたも気づかないうちにしているかもしれない、ボディランゲージ(ポーズ)のことです。
「ろくろを回す」の意味
ろくろ回しのポーズに定義はありませんが、ボディランゲージには意味があります。特に、話し相手がどのような意図でろくろ回しをしているのか、気になるものです。その意味は2とおり、シーンや相手の立場になって考えていきましょう。
①整理しながら話す
話し上手な人や要領のよい人でも、手元に資料がないときは頭の中で整理しながら話を進めます。それが大事な話をするときほど慎重にならなくてはなりません。そんなとき、手を使うと頭が整理され段階を踏みながら(頭の中で確認をしている)話を進められます。対面している相手が何かを説明しながらろくろ回しをしているときは、あなたに話が伝わるよう一生懸命になっている可能性があります。
②物事を大きく見せたいとき
インタビューなどで成功している企業の社長がろくろ回しをしているのを見かけますが、日常の飲み会でも同じシーンはあります。そう、自慢話をするときです。顔は得意げで成功体験をより大きく表現するために、また「こうしたらいいよ」とアドバイスをするさいに使用しています。この場面でろくろ回しをするのは自分の大きさや凄さを示したいからです。
「ろくろを回す」の由来
ろくろ回しはインタビューで使われている?
なぜろくろを回すポーズが多くの人に広まったのかについて、詳しくご説明します。話題のきっかけは2013年ごろ「IT業界の人がろくろを回しすぎる」というSNSの投稿、ある人がIT業界の社長のインタビューを見て、共通するボディランゲージの特徴を見つけたのです。IT業界の社長に限らず、インタビューではろくろ回しはよく使われるポーズです。
火付け役はSNS
ろくろ回しをしている当人はまじめな話をしています。しかし、このボディランゲージのネーミングの目の付け所が面白く、ろくろを回している人の画像を引用しSNSで面白おかしく発信されるようになりました。
ろくろを回すポーズ
ろくろ回しのポーズについてご紹介します。
- 両手を軽く前に出す
- 手の間に粘土があることを想定する
- 上下に交互に動かしたり方向を変えたりする
ろくろ回しの大きさ
ボディランゲージが大きかったり回す速度が早かったりするほど、相手の注目を引けますが場面によっては不快感を与えます。逆にボディランゲージが小さすぎると、小ばかにしているのかと勘違いをされる可能性もあります。ろくろ回しをするさいは自然な手つきでスピードも場面に合わせて変えましょう。
まとめ
ろくろ回しは一生懸命さが伝わることもあれば使用する場面によっては相手を不快にさせることもあります。特に社長など目上の方には、ろくろ回しをするより目を見て丁寧に話した方がよいでしょう。
出典:写真AC