ボヘミアンファッションとは？意味や柄・コーディネーションをご紹介！

ボヘミアンファッションは、一つのファッション分野として長年人気があり、何度も流行に取り入れられてきました。しかしボヘミアンファッションとは何かは、具体的に説明できない人は多いのではないでしょうか。この特集ではボヘミアンの意味の遷移と、簡単なボヘミアンファッションの歴史についてご紹介します。

　英語辞典でボヘミアン（Bohemian）の意味を調べてみると「ボヘミアの」「ボヘミア人の」「世間の習慣を無視して自由で奔放な生活を送る人」という意味になります。自由で奔放な生活を追求することをボヘミアニズム（Bohemianism）と言います。

ボヘミアンという言葉は、使われ出した頃は政治的迫害や差別で、故郷を追われた故地喪失者というマイナスの意味でした。なぜボヘミアンなのかというと、チェコスロバキアのボヘミア地方には、”ジプシー”と呼ばれるロマの人達が、数多く住んでいたというのが通説です。また他には、フランスではロマ族がボヘミアから来たと勘違いされて、差別語として「ボヘミアン」と呼ばれ出したという説もあります。

ロマ系の人が多く住んでいた、家賃が低いロマーニ地区に、貧しい芸術家、ジャーナリスト、作家などが集まりだし、ボヘミアン主義という流れが生まれます。19世紀のフランスの定職や伝統にとらわれずに、自由奔放に生きていた芸術家のグループが、「ボヘミアン・アーティスト」と呼ばれています。ここからボヘミアンの意味が、「自由に放浪する人」というプラスのイメージに転じていったようです。

　ボヘミアンファッションとは、チェコスロバキアのボヘミア地方に多くいたとされる、通称”ジプシー”と呼ばれるロマ系の人達に由来したファッションを指します。ボヘミア地方の民族衣装や、フラメンコの衣装などを含むロマ系の奔放なイメージがあります。そこにヨーロッパの民族衣装をイメージしたデザインの、フォークロア（民族的な）、ペザント（農婦）、ロマンチック（詩的）の要素も含まれます。

ボヘミアンファッションは英語では、Bohemian style（ボヘミアンスタイル）と言います。旅と自由を愛するヒッピーのファッションを彷彿させ、フラメンコの衣装もボヘミアンのファッションに入ります。第二次世界大戦前のパリやウィーンの芸術家がしていたスモックブラウスや、ベレー帽などを用いた独特なファッションを指す場合もあります。ボヘミアンスタイルとは、民族衣装のテイストを取り入れつつ、自然回帰的なファッションです。

1960年代ファッションリーダーの中には、両親がジプシーで、ジプシーのスタイルを取り入れたファッションを流行らせたモデルがいました。またヒッピー文化は60年代に、アメリカで若者たちによる社会革命でとして流行し、ファッションだけではなく、生き方や反戦運動など多岐にわたっていました。ヒッピー達がボヘミアンスタイルの元となるファッションをしていて、1970年代には日本でも流行しました。その後、更にフォークロアの要素が加わり、現在のボヘミアンスタイルになりました。

ボヘミアン柄とは上の模様のような、ジプシーを連想させるエスニックや、エキゾチックという呼び型がしっくりくるような模様をさします。フラメンコの衣装などにも使われている模様です。

ボヘミアンファッションに憧れていても、髪型やアクセサリー、服装などを全身に取り入れる必要はありません。現代の日本社会に馴染みにくく、格好よくても浮いてしまう可能性があります。ファッションとしては、部分的にボヘミアンテイストを取り入れるのが、おしゃれに見えるポイントです。

ボヘミアン風のワンピースは、日本人が着こなすのには、個性が強すぎるものもあります。しかし探せば通販でもこちらのような、やや個性的だけれども、夏にぴったりのおしゃれなものもあります。夏用のワンピースを買って、季節によってはカーディガンや、シャツ、Gジャンなどを羽織れば夏以外にも大活躍でしょう。

柄物は苦手な人や個性的な格好が嫌いな人でも、こちらのように部分にボヘミアン風の模様の入ったものなら、今までのファッションにスパイスを加える感じで、よりオシャレに着こなせます。通販でも手軽に手に入ります。合わせるのも、写真のようなレザー（ビーガンレザー）類のブーツがおすすめです。

レース付きのブラウスに、ユーズド感のあるジーンズを合わせた、現代社会とうまく調和した、ボヘミアンファッションです。胸元の大きなボヘミアンテイストのアクセサリーもポイントになっています。夏にぴったりのお洒落なコーデです。

この写真を日本人がそのまま真似すると（肌の色や雰囲気にもよりますが）、生々しくなる危険性が高いです。肌の色や雰囲気などから、似合う服装が変わるのも事実です。日本人が真似するなら①オフショルダーをやめて、半ズボンのみにする。②オフショルダーのトップスと、パンツの丈を膝下からフルレングスあたりに変えた方が、生々しさがなくなり、格好よく見えます。

ボヘミアン風のブラウスとのコーデには、ユーズド感のあるジーンズのほか、綿や麻といった自然を思わせる、ナチュラルな素材がおすすめです。

こちらのようなボヘミアン風のアクセサリーを、今まで着ていた服とコーデしてみるのもおしゃれですね。変に浮かないようにするためには、洋服や小物に同じ色目のものを持ってくることです。色目を揃えることで、多少派手な感じのアクセサリーも、今までのファッションに違和感ない自然に馴染んでくれます。

ボヘミアンファッションは、今までのファッションにナチュラル素材を取り入れて、肩の力を抜きたい人にもおすすめのファッションです。ボヘミアンファッションには、レザーフェザー、ファーを使用したものもありますが、それは自然回帰ではなく、動物虐待につながるのでおすすめしません。バランスを見ながら、リネンやコットンを上手く取り入れたお洒落にボヘミアンテイストを取り入れましょう。