快適なエアコンの暖房の設定温度
暖房の設定温度の適正値についての、3つの根拠をご紹介しました。20℃の室温は、家計にとっても健康にとっても優れているのは事実です。ところでこの20℃の室温は、人間にとって「快適」と感じられる温度なのでしょうか。
人間にとって快適な温度とは?
個人差はありますが、人間が快適と感じる温度は18℃〜22℃と言われています。20℃の設定温度はこの中間値という点でも理にかなっています。最低限活動ができるあたたかさで暮らし、体を鈍らせないことが大切です。
室温が20度になっているかを確認しよう
暖房の温度設定を20℃にすれば、室温は20℃になるというのは、理論的には正しいのですが、フローリング敷きのアパートなどでは特に底冷えがひどく、温度を保てないということもあります。室温計を設置したり、室温表示機能のついた時計を取り入れたりして管理するのがおすすめです。
また、以下の理由で、室温を20℃に保ちにくいこともあります。
- 建物の断熱材が少ない、窓が多い
- 人の往来で扉の開け閉めが多い
- 部屋に対してエアコンのパワーが足りない
暖房の設定温度はそのままでよりあたたかく過ごす方法
「省エネのために、設定温度は上げたくないけど、今のままでは肌寒く感じる…」そんなとき、暖房の設定温度はそのままで、あたたかく感じられる工夫をいくつかご紹介します。
暖房は自動運転にする
冒頭に述べたとおり、暖房器具が電力を使うのは温度を上げるときです。つけっぱなしで利用する場合にも、自動運転で室温を一気に上げてしまって、室温を維持する方が、弱運転でゆっくりあたためるより消費電力が少なくなるのでおすすめです。
おすすめの風向きは真下かスイング
あたたかい空気は高いところへ上昇します。エアコンからでた暖気を上向きに流すと、下に降りてくるにつれて冷えてしまい、暖房の効率が下がってしまいます。エアコンで暖房を利用するときの風向きは、真下が適正位置です。エアコンの真下に空気の流れを阻害するものがある場合や、部屋が広すぎず、エアコンの暖房だけでしっかりあたたまる場合は、スイングで部屋中の空気を循環させることも有効です。
フィルターはこまめに掃除する
エアコンフィルターには、空気中の異物がエアコンの機械内部に入らないよう保護する役割があります。目詰まりを起こすと設定した温度の風を送りにくくなり、暖房効率が下がってしまいます。エアコンの使用頻度が高くなる冬場は、月一回程度のフィルター掃除がおすすめです。
まとめ
エアコンの暖房機能は部屋を全体的に温めてくれて、寒い冬に頼れる味方です。とはいえ部屋があたたかくなりすぎると、電気代がかさみ、健康害にもなりえます。設定温度は20℃を目安に、ご家庭に応じた適正な温度を設定しましょう。エアコンの機能を上手に使うのもポイントです。家計にやさしい、健康的な暖房の使い方を覚えて、冬の寒さを乗り切りましょう!
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出典:写真AC