気軽に楽しめる水出しコーヒー
水出しコーヒーとは水で時間をかけて作るコーヒーのことです。「ダッチコーヒー」とも呼ばれ、もともとオランダ人が考えだした抽出方法を指します。インドネシアで栽培された苦みと風味が強いロブスタ種のコーヒーを、飲みやすくするために考案しました。それからニューヨークで「コールドブリュー」という呼び名で流行し、日本にも浸透しています。
水出しコーヒーの特徴
時間をかけて成分を抽出するため、カフェインが少なく苦みや酸味が弱いすっきりした味わいが特徴で、夏にアイスで飲むのにぴったりです。味のくせが少ないため、コーヒーが苦手な人でも飲みやすいコーヒーでしょう。またカフェインが低いことから健康面においても注目度が高まっています。
水出しコーヒーの作り方
水出しコーヒーは水と分量のコーヒーの粉を用意するだけで、かんたんに自作できます。水出しコーヒーの作り方はいくつかあります。ピッチャーとストレーナーでコーヒーの粉を水で漬け込む浸漬(しんし)法、お茶パックにコーヒーの粉を入れ、インスタントコーヒーパックを作る方法、ドリップサーバーなど専用の器具を使い時間をかけて抽出する点滴法の3つです。
水出しコーヒーの基本的な材料(4人分)
水とレギュラーコーヒーの粉の比率は、水1Lに対してレギュラーコーヒーの粉100gが基本です。どの作り方でも分量は同じです。
水出しコーヒーの作り方【浸漬法】
挽いたコーヒーの粉を水に漬けて抽出する作り方です。初心者でも失敗がなく、かんたんに作ることができます。コーヒーをよく飲むという方なら、自作するとできたてのコーヒーが好きな量飲めるのでコスパも高いといえるでしょう。コーヒーは挽かれて粉になっていれば、どんな品種を使っても構いません。
用意する道具
浸漬法で使用する道具は、ピッチャーなどの容器、ストレーナー(長方形のこし器)、できたコーヒーを移し替えるための容器です。コーヒーボトルを使用するとさらに手軽に作れます。
おすすめボトル
フィルターインコーヒーボトル(ハリオ)
HARIO(ハリオ) フィルターインコーヒーボトル
参考価格: 1,627円
HARIO(ハリオ)のフィルターインコーヒーボトル は、ストレーナーにコーヒーを入れて水を注ぐだけで本格的な水出しコーヒーが楽しめます。気密性も高く、冷蔵庫の中に横置きでき、ワインボトル型のスタイリッシュなデザインも魅力です。本体や栓などのパーツは分解しやすく、洗いやすい造りです。
容量 | 700mL |
---|---|
材質(本体) | 耐熱ガラス |
作り方
ピッチャーにストレーナー(長方形のこし器)をセットし、コーヒーの粉を入れます。少量の水を注いで、コーヒーの粉を湿らせます。水はコーヒーの成分が抽出しやすい軟水を使いましょう。味を均一にするために、スプーンで表面を平らにします。
水を少しずつ注いでいき、冷蔵庫で8時間寝かせます。濃いコーヒーを飲みたいときはコーヒーの粉を10g追加するなど、分量は好みで調整してください。
コーヒーをストレーナーでこしながら別の容器に移し替えます。浸漬法は、コーヒーの粉の分量の調整がしやすく、長時間置いても苦みが出にくい作り方です。500mLの水筒やペットボトルに移し替えると持ち運びに便利ですよ。
水出しコーヒーの作り方【点滴抽出】
より本格的なコーヒーを楽しみたいときは、ドリップサーバーなど専用の器具を利用した点滴抽出を試してみましょう。使い方はわかりやすいですが、より雑味のない味に仕上がり、コーヒー豆の個性が出やすいのが特徴です。
用意する道具
点滴抽出では、ピッチャーなどの容器、コーヒーフィルター、ドリッパーを用意します。特におすすめはコーヒーフィルターと一体になったウォータードリッパーです。ウォータードリッパーを準備するだけで、雫が落ちる様子も楽しめ、本格的な水出しコーヒーが完成します。
おすすめ器具
ウォータードリッパー(iwaki)
iwaki(イワキ) ウォータードリッパー
参考価格: 3,003円
iwaki(イワキ)のウォータードリッパーは時間をかけて成分を抽出するため雑味がなく、使うコーヒーの粉によって味が変わってくるのが面白いところです。およそマグカップ2杯分の量を4時間かけて抽出するため、通常よりも時間が短縮され、上質なコーヒーが楽しめます。
内容量 | 440mL |
---|---|
素材 | 耐熱ガラス |
作り方
器具によって多少の違いはありますが、大筋の作り方はどの器具でも同じです。容器の上にドリッパー、コーヒーフィルターを置き、コーヒーの粉を入れます。少し水を注いで、表面を湿らせましょう。
その後ゆっくり分量の水を注ぎます。水タンクがある場合は、フィルターの上に置き、タンクに水を注ぎます。雫がすべて落ち終われば完成です。完成後は冷蔵庫に入れて保存しましょう。
水だしコーヒーの作り方【インスタントパック】
お茶パックにコーヒーを詰めて、自作のインスタントコーヒーを使用する作り方です。パックを利用すると時間が経ったら、パックを取り出すだけで、豆を挽く必要がなく、洗い物の時間が短縮できます。使い方は水に入れるだけのため、かんたんな作り方です。
用意する道具
用意する道具はお茶パックとピッチャーのみです。お茶パックは100円ショップでも取り扱っています。自作のコーヒーパックをいくつかストックしておけば、いつでも手軽に水出しコーヒーが楽しめるでしょう。
作り方
分量のコーヒーの粉をお茶パックに詰めます。コーヒーを入れた口を折って、その口のほうからもう1枚被せてください。袋を2重にすると、粉がこぼれる心配がありません。水の入った容器にコーヒーを詰めたお茶パックを入れます。
スプーンで濃さが均一になるように混ぜ、冷蔵庫で8時間待ちます。夜に作っておくと、翌朝ちょうどよい濃さのコーヒーが味わえます。パックのコーヒー粉が全体に行き渡り、口当たりはまろやかです。また、水だしコーヒーは酸化しにくいため、空のペットボトルに入れ冷蔵庫で保存すれば、2~3日美味しさが長持ちします。
水出しにおすすめのコーヒー
水だしコーヒーは味が薄まるため、苦みや風味の強いキリマンジャロやマンデリンなどの品種が向いています。焙煎具合はよく焙煎され、色が黒く強い苦みや香りを感じるイタリアンローストやフレンチローストを選ぶとよいでしょう。またコーヒーの挽きが細かいほど味が濃厚で風味も強くなります。
おすすめ①水出し珈琲パック(澤井珈琲)
水出し珈琲パック(澤井珈琲)
参考価格: 3,999円
澤井珈琲の水出し珈琲パックは、深みのあるしっかりしたコクが特徴です。水500mLに1パック入れるだけで、4時間後に美味しいコーヒーが楽しめ、通常よりできあがり時間が短縮されます。また自社製造で豆は挽きたてのため、袋を開けたときと飲むとき上質な香りが漂います。新鮮なコーヒーがたっぷり飲める大容量セットです。
生産国 | ブラジル、ベトナムほか |
---|---|
内容量 | 1袋35g×40パック |
おすすめ②こだわりの水出しコーヒー(キーコーヒー)
こだわりの水出しコーヒー(キーコーヒー)
参考価格: 1,612円
キーコーヒーのこだわりの水出しコーヒーは、アラビカ種の豆を100%使ったブレンドです。400mLの水にバッグ1つを入れると2~4時間ででき、通常の水だしコーヒーよりも時間が短縮できます。香ばしく、苦みが少なくすっきりしたコーヒーが飲みたい人におすすめです。また、タンブラーに入れて、外出先で飲むのもよいでしょう。
生産国 | コロンビア・ブラジルほか |
---|---|
内容量 | 1袋20g×24袋 |
おすすめ③BITTERなアイスブレンド(澤井珈琲)
BITTERなアイスブレンド(藤田珈琲)
参考価格: 2,999円
澤井珈琲のBITTERなアイスブレンドは注文されてから深煎りされるため、袋を開けたときにコーヒーの香りが広がります。ブラジル産の上質な豆を、中細挽で挽いており、水出しでも雑味がなく味わい深いコーヒーです。やわらかい口当たりで、ナッツのような香ばしさとコクが口の中に広がります。
原産国 | ブラジル |
---|---|
内容量 | 500g×3袋 |
水出しコーヒーを作ってみよう!
水出しコーヒーは誰でも手軽に作れるコーヒーです。使うコーヒーや器具にこだわると、さらに上質な水出しコーヒーができあがります。産地や焙煎具合で味が変わるため、いろいろと試すのも面白いでしょう。ぜひかんたんでコスパも優秀な水出しコーヒーを自作して楽しんでみてくださいね。
出典:写真AC