薪小屋のDIY・作り方③屋根
薪小屋は薪を保管するだけでなく、乾燥させる目的もありますので、雨や雪で濡れないように屋根が必要です。大きな屋根が有利ですが、強風や積雪に対して強度を確保しなければなりません。家の壁に沿って薪小屋を設置する場合は、前方向を長くするだけで濡れないようになります。ウッドデッキの屋根を作る場合に応用できます。
薪小屋の屋根:設計図
薪小屋の屋根は2×4材などの木材で木組みして屋根材を張ります。雨水が流れるように勾配を付けます。屋根材によって下地の木材を設置する間隔に違いがありますので、波板、オンデュリンやアスファルトシングルなど屋根材の種類を決めて、設計図を書きます。薪小屋の前の柱を長くすると勾配が付きますので、簡単に屋根が設置できます。
薪小屋の屋根:材料
2×2材(38×38mm)で木組みを作り、屋根材を張ります。屋根材は波板が価格が安く透明があり、日差しが薪に当たり乾燥に有利です。波板の材質はポリカーボネイトが強度と耐久性が高いです。デザイン性がよく、強度と耐久性が高いオンデュリン屋根材やアスファルトシングル屋根材はカラーが豊富で、家の雰囲気に合わせられます。費用や機能性を重視するか、デザイン性や強度を優先するか、よく考えて選びましょう。
薪小屋の屋根:道具
木材の木組みはコーススレッドを打つ電動ドライーバーが必要です。波板は波板ビスや傘釘で固定しますので電動ドライバーか金槌を準備します。オンデュリン屋根材やアスファルトシングル屋根材は専用の固定用ビスや釘、接着剤を使用します。説明書をよく読み、必要な道具を用意しましょう。木組みに使うコーススレッドは木材と木材を接合するため、半ネジタイプを使用します。
薪小屋の屋根:木組み
波板は縦方向に筋があるため、下地の木材は横方向に設置します。間隔が400~450mmぐらいがよいです。薪小屋の前を少し高くして勾配を付けます。前の柱を高く設計すると屋根の木組みが簡単です。奥行が1mまでの屋根なら、前を20cmぐらい高くすると緩やかな勾配でデザイン性もよくなります。オンデュリン屋根材やアスファルトシングル屋根材は重量や強度により下地の指定がありますので、説明書で確認しましょう。
薪小屋の屋根:屋根材のDIY
屋根の木組みに屋根材を張る方法を紹介します。透明で強度と耐久性の高いポリカーボネイト製の波板の場合、波板ビスや傘釘で波板の山の部分に固定します。波板が割れることを防ぐため、キリやドリルで下穴を開ける必要があります。3~5山の間隔で固定し、波板の継ぎ目は2山以上重ねて、重ねた部分のすべての山に波板ビスや傘釘を打ちます。
薪小屋のDIY・作り方のポイント
薪小屋のDIY・作り方のポイントを確認してましょう。DIYはサイズを自由に設計できるメリットがあります。設置する場所のサイズは大切ですが、保管する薪について考える必要があります。薪の量や長さ、種類などに注意して薪小屋を設計します。薪を必要な量を最適な状態で保管できる薪小屋を目指しましょう。
ポイント①:薪小屋のサイズ
薪小屋を作るDIYで、1番最初に決めることは薪小屋のサイズです。設置場所のスペースや保管する薪の量や長さなど、いろいろな項目を確認してサイズを決めます。小さな薪小屋なら高価な材料を使い、デザイン性を重視できます。サイズが大きくなると安価な材料を使っても、考えていたより多くの費用が必要になることがあります。
ポイント②:保管する薪の量
薪小屋で保管する薪の量は薪小屋のDIY・作り方で重要なポイントです。近くのホームセンターなどで購入する場合は保管する薪の量が少なく、小さな薪小屋で大丈夫です。インターネット通販で大量にまとめて購入する場合は、大きなサイズにします。山の木を伐採して斧で割って薪を入手する場合は、1年間以上乾燥させるために、2シーズンで使用する薪を保管する大きな薪小屋が必要です。
ポイント③:薪の長さ
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薪の長さが揃っていると薪小屋にきれいに並べて保管できます。薪ストーブや暖炉の大きさによって違いがありますが、35cmぐらいが一般的に販売されている薪の長さです。1列並べる薪小屋は奥行が40~60cm、2列並べるなら80~90cmのサイズで作るとよいです。小型の薪ストーブで使用できる薪の長さが短い場合は、薪の長さに合わせたサイズに設計します。
ポイント④:薪の種類
薪は樹種により広葉樹と針葉樹の2種類あります。広葉樹は密度が大きく、暖めるエネルギーが強く、燃焼スピードが遅く火持ちがよいです。針葉樹は密度が小さいことがデメリットと考えられますが運びやすく、斧を使用する薪割りが簡単です。薪は重量で販売されますので、同じ重量では針葉樹のほうが量(体積)が多くなります。針葉樹の杉の密度(0.366)と広葉樹のナラの密度(0.655)は約1.8倍の違いがあり、針葉樹のほうが薪の量が1.8倍に増えることになります。
まとめ
薪小屋のDIY・作り方は設置場所や保管する薪の量でサイズを決めることがポイントです。基礎になる土台、薪を置く棚、屋根とパートに分けて作ることで、簡単にDIYで作れます。2×4材や単管パイプなど材料によってメリットに違いがあります。薪小屋のある素敵な家を目指して、DIYで作ることを楽しみましょう。