ピンクスライム肉とは
CNNで放送された映像
ピンクスライム肉は、アメリカの牛肉加工場で、余分な肉や脂肪を取り除くために、体内に付着している肉を機械的に削り取って、ペースト状になったものです。このペースト状の肉に、殺菌効果があるアンモニア水を添加することで、細菌を減少させて安全な食品として流通させています。
ピンクスライム肉の正体は?
このアンモニア水を加えたことによって、ピンクスライム肉はピンク色になり、その名がついたとされています。
このアンモニア水の効果は?
アンモニア水は、肉を殺菌し、細菌を減らす効果があり、食品工場などで広く使用されています。
ピンクスライム肉には懸念もある?
アンモニア水には強い臭いや刺激性があり、大量に摂取すると健康に悪影響を及ぼす恐れがあるとして、消費者からの批判が高まっています。また、ピンクスライム肉が加工された部位には、脂肪や結合組織が少なく、良質な肉の部分よりも安価なため、一部の食品企業が利益を優先して使用していたとの指摘もあります。
ピンクスライム肉は日本には輸入されている?
現在、日本ではピンクスライム肉の輸入は禁止されており、国産の牛肉生産においても、畜産業界の改善策の一環としてアンモニア水の使用を控える動きがあります。
ピンクスライム肉はアメリカでは合法?
ピンクスライム肉自体はアメリカ合衆国で合法的に生産されており、食品加工業界で利用されています。しかし、近年はピンクスライム肉が健康に良くないという批判が高まり、アメリカ国内でも消費者からの不安が広がっています。特に、多数の学校でピンクスライム肉が使われていたことが明らかになったことから、問題がクローズアップされました。現在、アメリカでもピンクスライム肉の生産量は減少傾向にあります。
ピンクスライム肉批判の発端は?
ピンクスライム肉に対するバッシングの発端は、2012年にABCニュースが報じた記事にあります。ABCニュースは、ピンクスライム肉の生産過程を追跡する取材を行い、汚染物質の除去のためにアンモニア水を使用していることや、アンモニア水によって除去されることができない細菌が存在することなどを指摘しました。
この報道が契機となり、ピンクスライム肉に対する批判が高まったとされています。この報道は、日本をはじめとする世界中で大きな反響を呼び、ピンクスライム肉のイメージを悪化させる結果となりました。
ピンクスライム肉とマクドナルドの関係
2011年にマクドナルドは、ピンクスライム肉を使用しないことを宣言しています。また、2012年のABCニュースによる報道が出た後、マクドナルドは更なる安全基準の向上を図り、ピンクスライム肉が使用されていない食品の提供を続けています。