ベランダとバルコニーの違い
僕もだ!ベランダとバルコニーの違いを正しく理解するために、調べてみよう。
ベランダとは?
- 人が乗ることを前提に重さの設計がされている
- 2階以上にある
- マンションやアパートでは非常時用の道具が設置されている
- 庇(ひさし)や軒下におさまるサイズで、屋根がかかっているもの
- 雨風をしのげるようなスペースがある
一般的に、洗濯物を干したり鉢植えを置いたりする場所として使われることが多く、雨よけとして便利です。また集団住宅では避難用の梯子(はしご)が設置されており、隣のベランダとの境が避難時に破れるようになっているため、個人のスペースとしての使い方の他に、住民全体のための使い道もあります。
知られていないベランダ事情
マンションやアパートなどのベランダは、個人の私有地ではなく「共用部分」って知ってましたか?
集合住宅のベランダは家の持ち主の物のように思いがちですが、その建物の共有スペースという位置付けになっています。したがって、建物の外観を乱したり避難の際に邪魔になるようなものを置いたりするのはやめましょう。またそれぞれの建物に使用規則がある場合が多いので、ベランダをおしゃれにコーディネートする前に、自宅の規則を確認してみましょう。
バルコニーとは?
- 2階以上にある
- 屋根がない
- 人が乗ることを前提に重さの設計がされている
この定義を見ると、バルコニーだと思っていた場所が、実はベランダだったということもありそうですね。
テラスとは?
同じように「テラス」や「ルーフバルコニー」など少しの違いで名称が変わるものがあります。ちなみに「テラス」は建物の1階部分にある、地面より一段高くなったところを指します。屋根の有無はさまざまで、椅子やテーブルを置いてくつろぎのスペースを作る方も増えています。屋上にある場合は「屋上テラス」という呼び方をされることがありますが、基本的には1階にあるスペースをテラスと呼びます。
ルーフバルコニーとは?
また「ルーフバルコニー」は屋根の上にあるバルコニーのことで、他に「屋上テラス」や「ルーフテラス」などの呼び方もされます。屋根全体をバルコニーとして使えるので、BBQや第二のリビング、家庭菜園などさまざまな用途として活用できます。また、囲いをつけることでより2階のバルコニーがプライベート空間に感じられるので、自分で後付けするのもおすすめです。
ベランダ屋根のメリットデメリット
ベランダとバルコニーの違いが屋根の有無なら、屋根のあるベランダの方が使い勝手がよさそうよね。
では、ベランダに屋根があることの、メリットデメリットを見てみよう!
ベランダ屋根のメリット
- 雨や雪を防ぎ建物の劣化を防ぐ
- 強い日差しが部屋に入るのを防ぐ
- 紫外線対策ができる
- 洗濯物を干すスペースができる
- 家具を置き、リビングの延長として自作でくつろぎの空間を作れる
- プライバシーを確保できる
屋根があることでベランダの使い道が広がりますね。最近ではおしゃれな家具をベランダに置いて、ホームパーティーをしたり、くつろいだりできる空間として活用する様子をSNSでよく目にします。テラスにもシェードをかけて屋根を自作し、子どもが安心して遊べる空間を作るというアイデアもありますね。またベランダ部分は2階以上の高い場所にあるので、夏場の紫外線や遮光対策にはもってこいでしょう。
ベランダ屋根のデメリット
- 視界が狭くなり、開放感がなくなる
- 台風や強風など天候の影響を受けやすい
- 掃除がめんどう
- 雪の多い地域は破損しないような配慮が必要
地域によっては強風や雪の影響を受け、雨よけ屋根が破損してしまう可能性があります。また、落ち葉や砂が屋根に溜まってしまい、雨どいが詰まってしまう可能性があるので、定期的に屋根や雨どいの掃除を行わなければなりません。
2階以上の高さの屋根掃除や修理は、自分でやれる範囲は限られているので、無理せず業者に依頼するのもいいでしょう。
ベランダ屋根の種類
ベランダ屋根を自作したいと思っても、DIYの経験がないと自分で家に屋根を後付けする勇気が出ないものですよね。しかし業者に依頼して取りつけるとなると費用がかかり簡単には決断できません。ではホームセンターやネットショップで簡単に購入でき、女性でも取りつけられる屋根はあるのでしょうか?屋根の種類別にご紹介していきましょう。
雨よけ屋根
比較的、本格的な屋根なので丈夫ですが、どのように組み立てるか図面に起こしてから作業に取り掛からなければいけないことや、骨組みとなるパイプや屋根となる部品を取り扱うので力仕事になることから、DIY初心者では作業が難しく感じることが多いでしょう。自分で作る作業に慣れている場合は、屋根だけでなく囲いや物干し場もつけることが可能なので、ベランダやテラスの使い道が広がりますね。
オーニング
シェードと形は似ていますが、枠組みがあり折りたためる形式なのが特徴です。こちらはネットショップでセットが販売されているので、材料を自分で探して購入する手間が省けます。ただ枠組みを組み立てる作業があるため、工具は必要です。カフェ風のオーニングをつけると自宅にいながらカフェにいる気分を味わえるので、インテリア好きの方にはおすすめです。
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シェード
専用のシートを広げてベランダの柵や、物干しと窓枠に固定するタイプなので、DIY初心者でも気軽に自分でつけられます。このタイプはマンションやアパートのベランダでよく見かけられますね。専用のシートは紫外線カットや遮熱、防塵などの効果が備わっているので夏場には大活躍です。
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シェードよりも簡単なものとして「雨よけカーテン」というものもあります。DIY初心者ならば、シェードか雨よけカーテンを屋根として取り付けるのがおすすめでしょう。雨よけカーテンは物干し竿とベランダやテラスの柵と固定するだけで簡単につけられ、その上、雨よけカーテンで囲いをしてしまえば洗濯物の目隠しにも使える優れものです。
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ベランダ屋根のDIYアイデア
ここでは自作屋根の取り付けアイデアをご紹介していきます!
ぼくはDIY初心者だけど、上級者はどんなふうに自作屋根を作るのか気になるなぁ。
①ディアウォールでカフェ風ベランダ
通常、家の中で棚やテレビ台などの収納スペースを作るために使われるディアウォールですが、これをベランダで活用しようというアイデアです。木材をベランダに使用するので、集合住宅にお住まいの方は設置する前に、住んでいる建物の規定に反していないか確認をしましょう。
ディアウォールとは?
2×4材の両端に取り付けることで、突っ張り棒のように自分の家の壁に柱を設置できるグッズです。ディアウォールを使うことで、賃貸に住んでいて壁や床を傷つけたくないけどDIYで収納スペースを増やしたいという方の願望を叶えてくれます。
DIYに必要な材料
- 2×4の木材
- ディアウォール
- ディアウォールの棚受け
- 屋根になる部分のシェード
- シェードを取りつけるための留め具
- 突っ張り棒
屋根になる部分のシェードは、UVカットや防塵、遮熱などの効果があるものが多く販売されています。近年は、室内にいるだけで日焼けをすると言われていますし、電気代の節約にもなるのでどの効果も外せないですね。またシェードをつけることで物干しの目隠しにもなるので、プライバシーの保護にもなります。
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また、シェードを取り付けるための留め具は、サッシの縁に金具で固定するもの、マグネット・接着剤で取り付けるものなど種類がさまざまです。自宅が分譲の場合はどのような固定方法でも問題ありませんが、賃貸の場合は傷を付けることを避けたいので、金具やマグネットで取り付けることをおすすめします。
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作り方
ベランダの手すり側の端と端に、ディアウォールと木材を設置し柱にします。また窓側には突っ張り棒を設置します。
シェードの上部は窓枠付近に留め具で設置します。留め具は金具でサッシを挟むものやマグネット式のもの、接着剤で固定するものなど各種あるので、自宅に合わせたものを使用してください。
シェードを柱に折り曲げるように張ります。シェードがひらひらするのが気になる場合は、折り曲げたところにある柱にシェードを固定したり、シェードの下部にバンドフックを付け、手すりなどに固定するといいでしょう。
プラスチック製品なので紫外線により劣化することがあります。2階以上のベランダ部分はよく日に当たる場所なので、定期的に劣化していないか確認した方がよいでしょう。
ディアウォールの付け方は、こちらの動画が参考になります。付ける手順や完成した様子を動画で確認したい方におすすめです。
②グリーンカーテン屋根
ベランダが狭くてガーデニングができない。でも緑のある生活を過ごしたい。という方には、シェードに植物をからませながら生長させ、グリーンカーテンを作るのがおすすめです。
DIYに必要な材料
- シェード(ネットのような素材の物)
- シェードを固定する留め具
- 植物(アサガオ・ルコウソウ・ミナロバータ)
- プランターまたは鉢・土
2階以上の場所に設置する場合、実が落下すると危険です。場所を考慮した上で、植物の種類を選びましょう。
作り方
- シェードを留め具を使って設置します。
- ベランダの手すり付近にプランターを置きます。プランターが置けるようなスペースがない場合はプランターや鉢を手すりに吊るします。
- 植物をシェードにつたわせて生長させれば完成です。
植物が生長するのを待たなければいけない欠点がありますが、緑の葉がきれいに生い茂り、カラフルな花が咲くのを想像すると、待っている時間も楽しめそうですね。
③ビニールカーテンで防寒屋根
上記①・②のシェードをビニールカーテンに替えると、寒い冬に冷気を入りづらくし防寒ができるようになります。ビニールカーテンをつけることで雨よけとしての効果も期待でき、急に雨が降ってきても多少の雨ならば、物干しにかかっている洗濯物を守れます。あともう少しで家に着くのに雨が!という緊急事態にも役立ってくれるのは助かりますね。
糸入りシートがおすすめ
ビニールカーテンの中に糸が入っているため強度が抜群です。紫外線劣化や寒冷硬化しにくい素材なので、屋外につけるのに最適でしょう。ベランダだけでなく、リビングと隣り合わせになっているテラスの紫外線・防寒対策として使用するのもいいですね。簡単に取り外しができるので、夏はシェード・冬はビニールカーテンと使い分けするのもいかがですか?
エアコンの使用を抑えられるので、節電にもおすすめです。
ビニールカーテンをつけてみよう
ビニールカーテンはホームセンターやネットショップで手軽に購入できます。自分で工具を使って取りつけるのが心配な方は、物干し竿とベランダの手すりに結束バンドで固定するだけでも防寒効果はあるでしょう。またより防寒効果を高めたい方は、窓の外側にカーテンとして取りつけるのも1つのアイデアとしてあります。一般的にはお店やガレージの出入口、野菜の温室などにビニールカーテンは使われますが、アイデア次第で、快適に日常を過ごすためのアイテムとして活用できますね。
屋外は直接雨風の影響を受けるので、パーツの劣化に注意し定期的に点検したり、錆びにくい素材の物を使用しましょう。
④パイプを柱に雨よけ屋根
自作で屋根を作るものの中で最難関です。シェードやオーニングのようにキットのようなものはないので、自分でどのような形や大きさのものを作りたいか構想を練り、材料集めをし、作業にとりかかります。全て自分で作るので、雨よけ屋根だけではなく囲いを後付けしたり、洗濯物を干せるような物干しスペースを作ったりと自由に組み立てられます。ただ大掛かりな作業になること、また家自体に取り付けるものもあるので賃貸の家では、おすすめできません。
DIYに必要な材料
- アルミパイプ
- アルミパイプ専用のCADソフト
- 各種コネクタ
- オフセットサドル
- サイディング
- ステンレスバー
- ポリカ波板
- 物干し竿
- 物干し用のフック
DIYに必要な工具
- 六角レンチ
- 電動ドライバー
- ドリル
- ドライバー
作り方
- アルミパイプ専用のCADソフトで構想を練る
- CADでは必要な材料や数量も算出してくれるので、それに沿って材料を集める
- ベランダ側にパイプを組み立てる
- 窓側のパイプを組み立てる
5.屋根の下地となる部分のパイプを取り付ける
6.ポリカ波板を屋根部分に取り付ける
7.コネクタで住宅側のパイプと下地パイプの補強をする
8.物干しスペースを確保する
9.洗濯物用に物干し竿を取り付けて完成
市販のものを取り付けるとベランダやテラス・バルコニーのサイズが微妙に合わず妥協することもありますが、自分でデザインした雨よけ屋根や囲いならば、サイズをピタリと合わせられますし、使っていく中で改良点が見つかればその都度手を加えて後付けできますね。
テラスならば1階での作業ですが、ベランダでの高所の作業では、転倒・落下などには、十分ご注意ください。
- 部品を取りつける際に、外壁のように力が加わるとはがれてしまうような固定できない場所があるので、その確認はしっかり行う。
- 不安な点がある場合は専門知識をもっている方に相談するのがおすすめ。
- 常に戸外に置いておくものなので、雨風に強く錆びにくい素材の部品を使用する。
詳しい作業工程はこちらの動画をご覧ください。
ベランダ屋根をDIYで付けるときの注意点
屋根のサイズと角度に注意
屋根のサイズは、物干し竿との距離がポイントです。屋根の軒先が、洗濯物を干したい位置から30cm~50cm先にくるように設置するのが理想とされています。屋根の角度については、屋根の勾配が急すぎてしまうと風の影響を受けやすくなっていしまいます。また逆に、傾斜が緩いと屋根にごみが溜まりやすくなっていしまい、定期的な屋根の掃除が必要とされます。環境に合わせて、適切な屋根の角度は変化していくので、自宅周辺の状況を確認した上で屋根作りをしましょう。
雨音は防げない
ベランダ屋根で最もデメリットとされているのが、大雨が降ったときに雨音がうるさいということです。特に寝室にベランダが隣接している場合、雨音が気になり眠れなくなってしまうので、寝室に隣接しているベランダには屋根を付けない方がいいでしょう。また年数が経ち、屋根の立て付けが悪くなってくると、風の影響も受けやすく、音が鳴るようになってくるため、定期的な設置具合の確認と修理が必要だと心得ておく必要があります。
屋根を後付けするリスクを知る
シートを使った簡易的な屋根ではなく、パイプなどで骨組みを作り家に接合するタイプの屋根はある程度の重さがあり、屋根を支える部分は強度が必要です。素人が間違った知識で組み立ててしまうと家が破損してしまったり、悪天候時に壊れて近隣の住宅に迷惑をかけてしまったりと、トラブルが起こる可能性があります。屋根を自作で後付けすることのリスクを理解し、無理のない範囲でDIYをしましょう。
まとめ
ベランダに屋根を後付けしたり囲いを付けたりしたいと思っていても、実際に業者へ依頼するとお値段がしますよね。シェードやオーニングならば力の弱い女性でも気軽に取り付けることができますし、専用のキットやパーツはネットやホームセンターで販売されているので、いきなり大掛かりな雨よけを自分でつけるのは敷居が高いと感じる方にもおすすめです。ぜひ興味のある方は試してみてください。
「ベランダ」と「バルコニー」という言葉って普段何気なく使っているけど、しっかり意味を理解していないかもしれないわ。