レーヨン素材の自宅での洗濯方法②手洗い編
優しく押し洗い
洗濯機での洗濯も可能ですが、水に浸す時間を短くでき、優しい洗い方ができる手洗いがおすすめです。洗面器などに水またはぬるま湯を入れ、そこに先程紹介したエマールなどのおしゃれ着対応の洗濯洗剤を溶かします。衣類を入れ、優しく押し手洗いを30秒程度します。ごしごしと揉み洗いする洗い方は生地を傷めるため厳禁です。
しっかりすすぐ
すすぎも短時間で優しく行いましょう。洗面器の水を入れ替えて、衣類を水の中でゆらすように優しく振り、泡がなくなるまで繰り返し、きれいな水に入れ替えてしっかりすすぎます。水に浸けているため、手洗いのすすぎだけでも生地へのダメージはあります。30秒程度で素早く終わらせましょう。エマールなど、泡切れがよくすすぎが1回でよい洗剤を選ぶことも大事です。
タオルドライ
泡がしっかりと切れたら、タオルドライをしましょう。洗濯機での洗い方同様、脱水機にかけてもよいですが、生地のダメージを最小限に減らすためにタオルドライがおすすめです。すすぎ後の衣類をバスタオルなどで包んでポンポンと水分を吸わせます。軽く挟むだけである程度の水分は取れるため、しっかり乾燥させようと強く叩く必要はありません。
レーヨン素材の正しい干し方
洗濯が終わったら、次は干す作業です。レーヨンの干し方をチェックしていきましょう。
陰干し
カラッと乾燥させようと日光の下で干したいところですが、レーヨンは直射日光で色褪せしてしまうことがあります。色褪せを防ぐために、陰干しにしましょう。風通しがよければ陰干しでも乾燥させられます。シャツなどポリエステル混紡素材を使うことが多い製品は、ポリエステルの特徴である熱や日光に強い点があるため、陰干しマークがないこともあります。
平干し
干すというと、ハンガーにかけたりハンガーピンチで吊るしたりすることをイメージするかもしれません。レーヨン素材をそのような方法で干すとシワになったり、伸びて形崩れしたりする可能性があります。しっかりとシワを伸ばしてから平干ししましょう。衣類を広げたまま乗せて干せる平干しネットというアイテムもあるため、試してみてもよいですね。
レーヨン素材の洋服の保管方法とケア方法
干したレーヨンの衣類は、丁寧に保管しましょう。最後に、保管やケアの方法を見ていきます。
保管方法
湿気に注意
しっかり乾燥させずに湿ったまま保管したり、保管場所の湿度が高かったりすると、レーヨン素材は湿気の影響で縮んでしまうことがあります。乾燥していない状態では、カビの発生も気になります。せっかく丁寧な洗い方をしても、保管中に縮んでいたらがっかりしてしまうかもしれません。しっかり乾燥させた状態で水気のない場所を選び、さらに除湿剤と一緒に保管するようにしましょう。
虫食いに注意
レーヨンの原料は繊維が柔らかい木材パルプのため、虫食いにも注意が必要です。衣類に汚れが残ったまま保管すると虫食いの可能性が高まります。予防のためにも洗濯が完了したきれいな状態で保管するようにしましょう。乾燥されていない場合も虫食いの原因になるため注意が必要です。湿気対策の乾燥剤とあわせて防虫剤も一緒に入れるとよいでしょう。
丸めて保管
シワがつきやすい特徴があり、洗い方や干し方にも気をつけてきましたが、しまい方にも気を配らなければいけません。ハンガーで吊るしてしまうと跡がつきやすく、そうかといって折りたたんで他の衣類と重ねて収納すると折りシワがつく可能性があります。きれいな状態を保つために、収納空間にゆとりを持って丸めて保管する方法がおすすめです。
ケア方法
シワを解消
シワがついてしまった場合は、アイロンで伸ばすことができます。綺麗にシワを伸ばすためにスチームアイロンをしたくなりますが、水に弱いレーヨンにスチームアイロンは厳禁です。生地を乾燥させた状態でドライアイロンをしましょう。高温すぎてもデリケートな素材を傷めてしまう原因になるため、低〜中温であて布をして行います。
縮みを解消
縮んでしまった場合、対処法としてシリコン配合のヘアコンディショナーかリンスを使って元に戻す方法があります。洗面器などに水を入れ、ヘアコンディショナーかリンスを3プッシュほど溶かします。ここにレーヨンの衣類を30分程度つけ置きし、そのあとは手洗いの洗い方のようにすすいだ後、乾燥させるだけです。簡単なため、一度試してみる価値がありそうですね。
まとめ
レーヨン素材で作られた衣類は繊細でとてもデリケートですが、洗い方・干し方や保管を丁寧に行えば縮ませずに綺麗な状態を保てます。素材の特性を知り、自宅洗濯でも洗濯機や手洗いなど、その衣類に合った方法を選んで手をかければ、長い期間楽しめます。ぜひ、紹介した方法でレーヨンを自宅で洗濯してみてください。
出典:pixabay