シーミー(清明祭)とは?沖縄の年中行事である墓参りについて解説!

シーミー(清明祭)とは?沖縄の年中行事である墓参りについて解説!

シーミー(清明祭)は沖縄の年中行事ですがどんな行事を思い浮かべますか?祭という字が入っているので、何かのお祭りなのかなと思った人もいるのではないでしょうか。ここではそんなシーミー(清明祭)が一体どんな行事なのかについてご紹介します。

記事の目次

  1. 1.シーミー(清明祭)とは
  2. 2.シーミー(清明祭)をおこなう時期
  3. 3.シーミー(清明祭)でおこなうこと
  4. 4.まとめ

シーミー(清明祭)とは

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シーミー(清明祭)とだけきいても一体何のことなのか沖縄になじみがないと想像できないという方も多いかもしれませんね。ここでは、そんなシーミー(清明祭)についてご紹介します。

沖縄のお墓参り

シーミーとは沖縄でおこなわれる中国の文化の影響を受けたお墓参りのことを指します。しかも、本州に住む人が普段慣れ親しんでいるお墓参りとは異なる雰囲気のものです。シーミーは、沖縄ではお祝いごとになるのです。

シーミー(清明祭)の種類

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シーミー(清明祭)は種類があります。神ウシーミー、シーミー祭の2種類です。一体どのような違いがあるのでしょうか。

神ウシーミー

この日は、先祖とつながりのある古いお墓の門中墓のお墓参りをします。各家の代表者などが集まっておこないます。本来は清明の入りの日におこなうものですが、清明の期間に入った最初の日曜日におこなうことが多いです。

シーミー祭

シーミー祭は、神ウシーミーの次の日曜日に身近な先祖のお墓参りをすることを指します。大体同じ時期におこなうため、沖縄ではシーミー祭の時期は渋滞が発生します。

門中とは

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門中とはモンチュウと読みますが、沖縄の方言ではムンチュウといいます。門中とは、同じ始祖でつながっている一門のことで、さらには男性を中心としたものです。人数が膨大すぎるため顔も知らない人も門中だったという事が多々あり本州ではあまりなじみがなく沖縄独特のものといえるでしょう。

シーミー(清明祭)をおこなう時期

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沖縄以外に住んでいる人にとって、お墓参りといえばお盆であったりお彼岸のときにするものというイメージが強いでしょう。一方、シーミー(清明祭)は、お盆やお彼岸と異なる時期におこなわれます。

シーミーは春におこなう

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シーミー(清明祭)は季節でいうと春の4月ごろにおこなわれます。毎年日にちは少しずつ違いますが、春におこなうという点は変わりません。

なぜシーミー(清明祭)は春なのか

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シーミー(清明祭)は旧暦の行事で、二十四節気をもとにしておこないます。春の二十四節気は、立春、雨水、啓蟄(けいちつ)、春分、清明、穀雨の6つでこの中の清明の期間にシーミー(清明祭)をおこなうことになっているためです。

二十四節気とは

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春分や秋分や夏至や冬至という言葉は耳にしたことがありますよね。これらは、春夏秋冬をさらに季節ごとに6つに分けたものです。二十四節気は、古代中国で考えられた季節の目安のことです。

シーミー(清明祭)でおこなうこと

本州のお墓参りと一風変わった雰囲気のシーミー(清明祭)ですが、一体どんなことをするのでしょうか。こちらでは、シーミー(清明祭)ですることをご紹介します。

シーミーではお墓で食事をする

お墓をきれいに掃除するという点では、本州のお墓参りと変わりません。しかし、1番大きな違いは、シーミー(清明祭)では、お墓の前で集まったみんなで豪華な料理で食事をするということです。沖縄のお墓は本州のものと比べるととても大きなつくりになっていて、食事ができるスペースもあるのです。

シーミーの料理の種類

シーミー(清明祭)では、重箱料理が作られます。重箱はジュウバコではなくジューバクと読みます。重箱料理はお祝いでもお供え物にも使えるもので、さらにつめ方などのルールがあります。

重箱料理①重箱の数

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まず、重箱の種類は2つあります。4段のものがチュクン(両方)、2段のものをカタシー(片方)といいます。チュクンの場合は2段がおもち重、残り2段がおかず重になり、カタシーの場合は、半分なのでおもち重もおかず重も1段ずつになります。チュクンかカタシーかは、規模によって使い分けています。

重箱料理②おかず重のルール

おかず重にはルールがあります。まずおかずのつめ方ですが、さいの目のように隙間なくつめます。次におかずの種類ですが御三味をつめます。御三味はウサンミと読み、これはごちそうの意味です。ウサンミは、海、山、土をあらわしていて、素材も魚、豚肉、野菜といったように、関係のあるもので調理します。また、品数にもルールがあり、必ず奇数になるようにします。

重箱料理③おもち重のルール

おもち重ですが、おかず重と同じように奇数になるようにおもちをつめます。シーミー(清明祭)はお祝いなので、あんこいりの赤いおもちや黒糖入りのおもちをつめます。

重箱料理④その他のルール

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重箱料理は、お祝いでもお供え物でも使えますがどちらに使用するかによってつめるものが変わってきます。お供え物の場合はおかずもおもちもカラフルにならないようにして、お祝いの場合はカラフルにします。一例を挙げると、お供え物のときはあんこなしの白いおもち、お祝いのときはあんこ入りの赤いおもちといった具合です。

重箱料理以外のお供え物や持ち物

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重箱料理以外に必要なものは、盛りつけたくだもの、カラフルなお菓子の盛り合わせ、お花、お茶、お酒、水などが挙げられます。加えて、ウチカビと言われるお金、線香のヒラウコーも必要です。

ウチカビとは紙のお金

ウチカビとは、天国のお金とされており紙でできたものです。ウチカビは、天国にとどけるため燃やしてしまいます。

ヒラウコーはお線香

ヒラウコーは、沖縄線香とも言われ、本州で私たちがよく目にする丸い線香ではなく平べったい形の線香のことです。

まとめ

Photo bykadoyatakumi

シーミー(清明祭)は、本州の人にはあまりなじみのない沖縄独特のお墓参りということが分かりました。お墓の前で食事をするというとびっくりしてしまいますが、沖縄の人にとっては昔から続く大切な行事の1つです。

けぐり
ライター

けぐり

「変わっているね」「変人」は誉め言葉!! 「人と違う」ということが好きな1児の母です。

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