壁の落書きをみつけたら
家の中での子どものイタズラのうち、見つけたときのショックが大きいのが「壁への落書き」です。特に賃貸住宅の場合には、退去までに原状復帰を行う必要があるので要注意です。もし壁に落書きをされてしまったら、どうすればよいのでしょうか。
落書きは諦めないことがまず肝心
汚れを見極めてきちんと対処をすれば、落書きは落とせる可能性があります。油性ペンでも大きな落書きでも諦めないでください。とはいえ繰り返し何度も落書きされると困るので、まずは落ち着いて、無邪気な犯人に落書きはダメなことだと教えましょう。
確認すべき3つの事柄
①壁材を確認しましょう
どんな壁が汚れたかによって、汚れの落とし方が変わります。まずは落書きをされた壁の材質を確認しましょう。一般的な室内壁は下記の3つがほとんどです。
- ビニール製の壁紙クロス
- 漆喰の壁
- 和紙製の壁紙クロス(ふすまなど)
②画材を確認しましょう
次に何で描かれた落書きなのか、画材を確認しましょう。画材の種類と、油性か水性かがわかればベストです。よくある落書きに使われる画材を下記に羅列しましたので参考にしてください。
- クレヨン・クレパス
- マジック類(油性・水性)
- ボールペン
- 色鉛筆
- 鉛筆
- 絵具(水彩・アクリル)
③いつ描かれたかを確認しましょう
落書きの消し方のポイントは、落とし方だけでなくなるべく早めに消すのも大切です。あまりに時間が経過すると、画材が浸透して定着し落とせなくなってしまうこともあるので、落書きを見つけたら素早く対処しましょう。
落書きの落とし方「ビニール製壁紙クロス」
賃貸マンションや建売住宅など、一般的な室内壁紙クロスはビニール製です。吸水しない性質のビニール製なら、一般的な落書き消しのほとんどが試せます。ドライヤーの温風をあてる場合は、加熱による壁紙の変質に十分気を付けてください。
メラミンスポンジはおすすめしません
頑固な汚れ落としの家庭用アイテムといえば「メラミンスポンジ」が一般的ですが、削って汚れを落とすアイテムです。ビニールクロスに使用すると、表面をボロボロにしてしまう可能性があるので注意してください。
落とせる落書きの種類
- クレヨン・クレパス
- 鉛筆・色鉛筆
- ボールペン
- 油性マジック
- 水性ペン(マーカー・サインペンなど)
- 絵具
落書きの落とし方①クレヨン・クレパス
子どもが使う機会が多いクレヨンやクレパスは、油性の画材です。汚れが頑固な場合は、ドライヤーで温めて油分をやわらかくしながら落書きを消すとよいでしょう(ドライヤーの熱による壁紙の変質には十分気を付けてくださいね)。
汚れの消し方手順
- クレンジングオイル(化粧落とし用)を汚れ全体に塗布して汚れを浮かせます。
- 布やティッシュでクレンジングオイルごと落書き汚れをふき取ります。
- 手洗い用の石鹸を歯ブラシにつけ、落書き汚れ部分をこすります。
- 硬く絞った布で壁に残った石鹸を落として完了です。
落書きの落とし方②鉛筆
鉛筆汚れは、油性汚れに属します。一番簡単な消し方は「消しゴムをかける」です。凹凸の多い壁紙など、一般的な固形消しゴムでは消しきれない場合は粘度のように柔らかい、練り消しゴムを繰り返し壁に押し付けるとよいでしょう。
汚れの範囲が広い場合におすすめの方法をご紹介いたします。
汚れの消し方手順
- 汚れ全体にセスキ炭酸ソーダ水をスプレーします。
- 布やティッシュペーパーで落書き汚れをふき取り完了です。
落書きの落とし方③油性マジック・ボールペン
油性マジックやボールペンによる落書きもよくあるトラブルのひとつで、インク汚れが定着するとかなり落ちにくい特徴があります。インク汚れが広がらないように少しずつ、エタノールを付けた布や綿棒で少しずつ拭きとるとよいでしょう。
汚れの消し方手順
- 消毒用エタノール(無水アルコール)を布や綿棒につけます。
- 落書き汚れをふき取り完了です。
油性マジックやボールペンのインク汚れは、完全に落ちない可能性があります。数日かかりますが少しずつ、繰り返し頑張りましょう。
落書きの落とし方④水性ペン
実はサインペンやマーカーなど、水性ペンによる汚れもインクが浸透してしまうとかなり厄介です。インクが乾く前であれば消しゴムで落ちる場合もありますが、既にインクが乾いてしまったあとの場合はマジックリンなどのアルカリ性住宅用洗剤を試すとよいでしょう。
汚れの消し方手順
- マジックリンなど、アルカリ性洗剤を汚れにスプレーします。
- 布やティッシュで落書き汚れをふき取り完了です。
落書きの落とし方⑤水彩絵の具
水彩絵の具であれば、水拭きのみで落とせる可能性が高いのでまずは硬く絞った雑巾で拭いてみてください。それでも落ちない場合は手洗い用の石鹸を試すとよいでしょう。
汚れの消し方手順
- 手洗い用の石鹸を歯ブラシにつけ、汚れをこすります。
- 落書き汚れが落ちたら水拭きをして完了です。
だいたいの原因に対応できますが、落書きを見つけたらなるべく早く対応しましょう。