一般的な座布団の作り方
綿100%の布団綿で作る、一般的な小座布団の作り方です。座布団の生地部分は事前にミシンなどで縫っておきます。
材料
- 布団針(通常の針では中の部分が届かないため)
- 布団糸(入手困難な場合は、手縫い糸の5番くらいの太さのものでも代用可)
- 布団綿小座布団の場合は、45cm角マチ付きの座布団内袋に、布団綿650g
- 銘仙判座布団(55cm×59cm)の場合は、布団綿1125g
座布団の生地部分の縫い方
- 布を切断する。
- 返し口のラインにあらかじめアイロンで印をつけておく。
- 返し口以外の3辺縫い合わせておく。
- 4隅の角にマチをつける。
座布団の手作り方法①綿を切る
- たたんである状態の綿の横方向にのみ開く。
- 右手を綿の下に入れて、小指が切るポイントに来るように下から綿をつかむ。
- 左手で綿を抑え、右手を真上に持ち上げながら、少しずつ綿を切っていく。
座布団の手作り方法②綿を敷いていく
- 閉じ口が左手奥になるようにして、生地がひし形になるように置く。
- 生地を綿の中心部分に来るように置いて、両角とも2cmくらいずつ綿が出るようにする。同じ大きさになるように綿をもう一枚切る。
- 綿を広げて余分な部分を切る。
- 繊維の流れが交互になるように綿を重ねて、余分な部分を切りとる。
- 座布団生地が下にきている場所に、3.と4.で切り取った綿から、座布団生地と同じぐらいの綿を切り取って敷く。
- 実際に重ねた綿を触ってみて薄い場所に残りの綿を敷いていく。
座布団の手作り方法③綿を重ね合わせる
- 最初に敷いた綿2枚のうちの上側の1枚の、手前の綿の角を座布団生地が少し見えるくらいまで、座布団の内側に折る。
- 1の工程を上下左右行う。
- 新しくできた綿の角を軽く引っ張って整える。
- 最初に敷いた綿2枚のうちのもう1枚でさらに3.を包み込むように、1.から3.の工程を繰り返す。
- 最初の方で残しておいた仕上げ用の綿をその上に乗せる
- 紙(ビニール)を綿の上に敷く。
座布団の手作り方法④生地を折り返す
- 返し口と反対の右角を上方に折る。
- さらにその左側も同じように折る。
- そこをさらに手で綿の中央部を抑え、半分に折り膝で押さえつける。
- そのまま手を離さずに生地で布団を包み込むように持って、反対の手で生地を返していく。
- 生地が外側に来た状態になったら、床に置いて内側の綿を両側に広げる。
- 指を座布団の角に入れて座布団の4角をしっかりと出す。
- 4角の部分までしっかりと綿を入れる(角出し)。
- 座布団を軽く床にたたきつけながら、綿をある程度延ばしてビニール袋を抜く。
座布団の手作り方法⑤外側の縫い方
- 糸は閉じ口より長い幅にする。
- 閉じ口の内側から針を入れてあらかじめアイロンで付けておいた線上を縫い閉じていく。針が表に出た場所から1mm程度の場所で入れてから、1cmくらい先で出す感じで縫う。
座布団の手作り方法⑥のしつけ
縫ったときに形がいびつになっているため、内側の方から払うようにたたいて、角をしっかりと出しながら、綿を隅々まで均等にする。
座布団の手作り方法⑦角とじ
座布団の角と中央部に布団針と布団糸を使って、ふさをつけていく作業を角とじというのじゃ。
ふさは単なる飾りではなく、綿が動かないように生地と縫い合わせる働きがあります。そのため針を綿にしっかりと通す必要があります。
- 角2mmくらいのところに針を入れて、反対側から出す糸が15cmから20cmくらい垂れた状態を作る。
- 角から5cmくらいの場所でも同じようにして糸を垂らす。
- 垂れている糸をまとめて座布団の角で一括りにする。
- お好みで7cmから8cm位のところで先を切り落としてふさにする。
座布団の手作り方法⑧中とじ
- 座布団の中央部から角方向1cmくらいのところに針を入れてひっくり返す。
- その反対から再び針を入れて、糸が中央で十時状になるようにする。この際にも糸は両面から20cm前後垂れた状態にしておく。
- 垂らしておいた二か所と針のついた部分の糸で計3か所のふさを一括りにして結ぶ。
- 結んでできた糸のふさを座布団の一辺まで伸ばして、外に出た部分を切り落とす。
- 反対側にして生地を押しながら、出ている糸を引っ張ってなるべく根元で一括りにする。
- 先の部分を切り落として10cm前後のふさにする
布団綿には繊維の流れがあるのじゃ。綿を持ってスーッと裂ける方が繊維の流れじゃぞ。これを交互に重ねることによって、丈夫な座布団が作れるのじゃ。