プラバンとは
プラバン(プラ板)とは、プラスチックの板のことです。通常は加熱すると縮むタイプのものを指します。文房具店や手芸店や100均、プラモデルを扱うおもちゃ屋などで入手可能です。おもちゃ屋で購入する場合は、プラモデル加工や工作に使われる、加熱しても縮まないタイプもあるので注意します。
子供の頃に夢中になった不思議な遊び
プラバン遊びは、1980年代から1990年代前半にかけて流行しました。プラスチックの板が加熱によって元に戻ろうとする性質を利用した、一種の科学遊びだったのです。短時間で手軽に科学の力を体感しながらキーホルダーなどを自作できるので、今でも科学の体験イベントや工作体験などでよく取り上げられます。加熱すると自分が描いた絵がくしゃくしゃっと縮んで、厚みのあるプレートに変わる不思議さに、夢中になった方もいらっしゃることでしょう。
ハンドメイドのアクセサリーも作れる!
しかし近年、プラバン遊びは大きな進化をとげて再注目されています。大人がプラバンを使って、あまり時間をかけずに本格的なアクセサリーをハンドメイドできるのです。人気キャラクターのキーホルダーから、花や蝶などの立体的な作品まで、そのクオリティには目を見張るものがあります。
プラバンの種類
プラバンを使ったハンドメイドのアクセサリーが評判になるにつれて、カラーや厚みなどの種類も豊富になっています。どのような種類のプラバンがあるのか、ご紹介しましょう。
プラバンの大きさと厚み
プラバンの基本的な大きさには、B5、A4、B4サイズなどの種類があります。蓄光やプリント柄などの特別なタイプや、キーホルダーの金具とセットになっているものは、もっとサイズが小さいです。厚みは、0.2、0.3、0.4mmなどの種類があります。プラモデルや工作用としてはもっと厚みのある種類も出ていますが、キーホルダーやアクセサリーをハンドメイドするのであれば、0.2mmか0.3mm程度の厚みが使いやすいです。
プラバンはカラーも豊富
プラバンはカラーも豊富です。一般的な透明タイプの他に、白、黒、半透明フロストタイプ、蓄光タイプ、プリント柄、インクジェットプリンター用などの種類があります。プリント柄は今のところ、100均では取り扱いがありません。文房具店などで売っており、画像右上の星模様の他に、水玉、ストライプ、英文字、レース模様などバリエーションに富んでいます。
半透明フロストタイプはクレヨンや水性ペンや色鉛筆でも着色できるのが特徴です。グラデーションをつけやすいので、ハンドメイドアクセサリーにもよく使われます。白と黒のプラバンは光沢のある面と光沢のない面があり、どちらにも書くことが可能です。裏に書いたものが透けないので、子供の名札などにも重宝します。ハンドメイドする作品によって、プラバンの種類を使い分けましょう。
半透明フロストタイプはやすりがあれば自作できる
半透明フロストタイプのプラバンが入手できない場合、透明プラバンとやすりがあれば自作可能です。やすりは320番から800番程度のものを使います。やすりは数字が大きい方が目が細かいです。やすりで透明プラバンを均一に白くなるようにまんべんなくこすりましょう。表面に細かい傷がつくことで、色鉛筆、水性ペン、クレヨンなどでも描けるようになるのです。細かい粉が出るのでマスクなどを着用し、吸い込まないように注意します。
用意する物
用意する物は、プラバン、はさみ、オーブントースター(またはオーブン機能付きの電子レンジ)、アルミホイル、軍手、わりばし、クッキングシート、厚みのある本(アイロンや平らな金属トレーなどでも可)、絵を描く画材などです。絵を描く画材としては、油性ペン、ポスカなどの特殊水性顔料マーカー、アクリル絵の具、クレパス、マニキュア、色鉛筆などをお好みで揃えます。
その他、穴を開ける場合には穴開けパンチが必要です。前述したように、透明プラバンをこすって加工する場合には、やすりも用意します。作品のクオリティを高めるためには、コーティング剤として水性ニスやマニキュアのトップコート、UVレジンなどを使い分けましょう(後述)。お好みでアクセサリー金具等や、取り付けに必要な先細ペンチなどを用意します。

次項ではプラバンの基本的な作り方をご紹介します。
出典:筆者撮影