綺麗な「押し花しおり」は簡単に作れる!?
「押し花しおり」は、押し花をしおりに仕立てたものです。現代は電子書籍が広まり、読みかけの本にしおりを挟むこと自体が少なくなっているかもしれません。しかし、使う人を優しい気持ちにさせてくれる押し花しおりは根強い人気があります。また、画像のようにタグとして使うのも素敵ですし、しおり以外の利用方法もあります。綺麗な押し花しおりを簡単に手作りする方法はあるのでしょうか。
そもそも、押し花とは
押し花とは、植物の葉や花を吸湿性のよい紙の間にはさんで押して、平面状に乾燥させたもののことです。古来から植物学の分野では、この方法が正式な植物標本を作る方法とされてきました。押し花は植物の本来の姿を長くとどめ、いつでも観察できるようにしたものなのです。押し花にすることで、大切な人からいただいた花や、お気に入りの花を、長く綺麗な状態で身近に置くことができます。
押し花を作るのは意外に簡単!
押し花完成!🌷🌸🌹🌺🌻🌼
— 🌛1/25~2/15ハンズ名古屋 天体観測展 (@waterlily3150) May 30, 2018
最近は薄い厚さに惹かれてるので
押し花を作ってしまいました*ˊᵕˋ*
うさ耳ビオラも綺麗に押せた(* ॑꒳ ॑* )⋆*
資材から作ると自分の好きなサイズのお花が手に入るので、ガーデニングと兼ねて作ってます•*¨*•.¸¸♪#押し花#ハンドメイド#花好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/HWWjBr2F4a
押し花を作るためには時間がかかると思っている方も多いかもしれません。しかし昔ながらの方法であっても、特別な技術は必要ないので子供でも簡単にできます。押してから押し花として使えるようになるまで、1週間~2週間程度です。最近は乾燥シートや電子レンジ、アイロンを利用したスピーディーで簡単な方法もあります。お好みの方法で気軽に挑戦してみるとよいでしょう。
押し花に向いている花をご紹介!
押し花はいかに素早く水分を抜くかがポイント
綺麗な押し花を作るためにまず知っておきたいのは、押し花に向いている花はどんな花かということです。綺麗な押し花を作るための最大のポイントは、いかに素早く水分を抜くかという点にあります。植物は切った瞬間から劣化が始まるので、劣化よりも速いスピードで乾燥できればできるほど、色鮮やかな押し花が完成するのです。つまり、水分が少なく花弁が薄い花が押し花に向いている花だといえます。
押し花に向いている花は、水分が少なく花弁が薄い花!
押し花に向いている花の具体的な例を、上記画像の右に挙げました。身近にある花や野草でも、押し花に向いている花がたくさんあることがわかります。逆に花屋さんで売っている高価な日持ちのよい花は、水分が抜けにくくて難易度が高い花です。
花弁が重なったり、小花が集まったりしている花は分解して使う!
花弁が重なり合っているものは一枚ずつの花弁に、小花が集まっている花も一つ一つの花に、分解して使います。重なって厚くなっている部分がない方が、水分が抜けやすく、綺麗な押し花になるのです。切り取ったがくや茎、葉の部分も押し花にしておきましょう。また、色によっても残りやすい色と残りにくい色があります。ピンクや赤は退色しやすく、黄色や青はきれいに出やすい色です。
簡単!押し花の作り方
花は濡れていない時に採取し、すぐに押し花にする。
それではいよいよ、押し花の作り方をご紹介していきましょう。昔ながらの方法はもちろん、電子レンジやアイロンを使った方法についても解説します。花は雨などで濡れていない時に採取し、摘み取ったらすぐに押し花にしましょう。どの方法でも退色は免れませんが、自然な色の変化も楽しいものです。最近では押し花の退色を抑える「押し花の薬」も販売されています。
押し花の作り方①昔ながらの方法
新鮮すぎる押し花製作(笑)
— 🌛1/25~2/15ハンズ名古屋 天体観測展 (@waterlily3150) March 16, 2019
摘んでくる手間が面倒だ!と鉢ごと持ってきた次第で( *´艸`)
横着丸出し🌸#花材#ビオラ#押し花#viola#handmade#Fresh#新鮮すぎる#Pressedflower#鉢ごと#ハンドメイド pic.twitter.com/DQ32pE8Smi
花はティッシュやクッキングペーパーでサンドする
まずご紹介する押し花の作り方は、昔ながらの紙にはさんでおく方法です。新聞紙や電話帳などページが多くて水分を吸収しやすい紙を開き、ティッシュやクッキングペーパーを敷きます。その上に花を乗せますが、花弁ができるだけ重ならないように形を整えていきます。上からもう一度ティッシュやクッキングペーパーを被せて、新聞紙やタウンページを閉じましょう。
重しをする時は、均等に圧がかかるように!
その上から図鑑などの重い本やペットボトル飲料の箱などを、重しとして乗せます。花に均等に圧がかかることが大切です。花弁が薄いものはペーパーにくっついてしまうので、そのまま使えるように台紙に直接置いて押し花にしたり、ペーパーを押し花の形に切って使います。
綺麗な仕上がりを目指すなら、毎日紙を交換!
そのまま放置しても押し花はできますが、花弁から出た水分がページ内にこもって、乾燥しにくくなってしまいます。また、薄い花弁はペーパーにくっついてしまうこともあるのです。できれば毎日ティッシュやクッキングペーパーを取り換え、乾いたページに挟みなおしましょう。手間をかけた分だけ綺麗な押し花ができます。花の取り扱いに便利なのは、切手などに使われる先が平たいピンセットです。
ピンセットで持ち上げてピンとしていることが、完成の目安!
完成までの期間は、「押し花に向いている花」かどうかにもよりますが、1週間~2週間程度です。ピンセットで持ち上げてもピンとしており、ぱりぱりした感じになることが目安となります。使ったティッシュやクッキングペーパーは乾燥させて再利用しましょう。
押し花の作り方②乾燥シートで
市販の乾燥シートで更にスピーディーに綺麗に!
手芸店や通販などでは、押し花に便利な乾燥シートも売っています。使い方は、動画のように花をシートに挟んで、本などで重しをしておくだけです。昔ながらの方法と比べて紙を交換する手間がなく簡単ですし、より素早く水分が抜けるので、色鮮やかに仕上がります。乾燥シートと和紙やカード、コーティング用シートなどが入った押し花セットもあるので、利用してもよいでしょう。
押し花の作り方③電子レンジで
電子レンジなら短時間で押し花ができる!
次にご紹介するのは、押し花を電子レンジで作る方法です。適当な大きさに切った段ボールの上にクッキングペーパーを置き、その上に花を並べます。上からもう一度クッキングペーパーと段ボールを置き、輪ゴムで上下左右からしっかり押さえましょう。
花弁がこげないように少しずつ加熱
電子レンジで、500Wなら50秒程度、600Wなら30~60秒程度を目安に加熱します。お使いの電子レンジによって加減が違うので、短めの時間から様子を見ながら少しずつ加熱すると失敗がありません。電子レンジを使えば、短時間で押し花ができて便利です。段ボールが熱くなっているので、電子レンジから取り出す時に火傷にご注意ください。
押し花の作り方④アイロンで
アイロンでも短時間で押し花が完成!
最後にご紹介する押し花の作り方は、アイロンを使う方法です。アイロン台の上に新聞紙や雑誌を開き、クッキングペーパーを乗せます。花を並べ、もう一度クッキングペーパーを被せて、低温のアイロンをかける方法です。最初は30秒、その後は様子を見ながら10秒ずつ追加して加熱します。アイロンでも、電子レンジと同じくらい短時間で簡単に押し花ができますよ。
次項ではいよいよ、押し花しおりの作り方をご説明します。
押し花しおりは、手作りのプレゼントにタグとしてつけてもおしゃれです。