【地震対策】家具の転倒や中身の飛び出しを防止する方法＆グッズを紹介

大きな地震で家具が転倒すると、下敷きになったり、出入り口が塞がれて逃げられなくなったりして、命に関わる事態に繋がります。また家具の中身の飛び出しによる被害も多いです。棚の上から重いものが落下し、陶器やガラス製品が割れてしまうことで、怪我をする恐れがあります。地震はいつ起こるかわからないもののため、事前の対策が必要です。

転倒防止板を家具の前面に挟み込んで家具の手前を上げれば、転倒しにくくなります。壁際に置いてある家具に有効な方法です。板の厚みは5㎜〜1cm程度、幅は5cmくらいで、長さは家具の大きさにあわせましょう。転倒防止専用で用意された板も市販されていますが、合板を細長く切ったものや、新聞紙を帯状に固く折ったものでも代用可能です。

1. 家具の手前を持ち上げて、転倒防止板をはさむ
2. 家具の後ろの上部が壁にぴったりつくように調整する
3. 家具を揺らしてみて安定しているのを確認する

家具から天井までのスペースを、箱で塞ぐ方法があります。いっぱいの箱を作り、家具の上に積み上げて隙間を塞げば、家具が動くことを防げます。箱に物を収納できるメリットもありますが、落下すると危険なものや、重たいものは収納しないように気をるけましょう。箱は低予算で作れます。段ボール箱でもできるアイデアで、手軽なのが魅力です。

天井と家具の間にかませて、上下に突っ張ることで固定する器具も市販されています。家具から天井までの高さを測り、適合するサイズを選んでください。この器具は天井と家具の間に垂直に入れて使用しますが、壁に近い位置に取り付けましょう。壁から離れた位置に設置すると、効果が半減するため注意してください。予算は2000〜3000円程度が一般的です。

L字金具を使用し、家具を壁や柱に直接ネジやクギで固定する方法もあります。壁に取り付ける際には、壁の中の柱など、しっかりした下地を探して取り付けます。一方の家具も、両端の側面と天板とがしっかり接している場所に取り付けましょう。空洞ができてしまうと、振動で簡単にネジやクギが抜けてしまい、意味がありません。

1. 取り付け位置に金具を当て、ネジ穴の中央に鉛筆などでしるしをつける
2. いったん金具をはずし、しるしをつけた箇所にキリで下穴をあける
3. 金具をあて、下穴にネジをいれてドライバーでしっかり締める

重ね式の家具や、家具を上下に重ねて使用している場合は、上と下の家具の側面を金具で固定し、一体化させてから転倒対策をしましょう。後で必要なときに家具を上下に分離できる金具も販売されています。

転倒を防止するためのベルトやチェーンは、使いやすいアイテムです。家具の上部と壁面に取り付け、転倒を防止します。ネジや釘で棚などに固定するものやテレビなどに専用のフックを取り付けて引っ掛けるもの、粘着式になっていて穴を開ける必要がないものなどさまざまな種類があります。用途にあわせて選びましょう。予算は1000円～2000円が一般的です。

耐震ジェルを家具の下に敷くことも効果的です。敷くだけでよい点や、価格が1000円程度と手ごろなのも魅力です。カーペットなどを下に敷いていない場所で使用しましょう。粘着性がなくなってきた場合、水で濡らせばまた使用できるものが多いです。

家具の転倒は免れても、揺れの衝撃で家具に収納していたものが飛び出す可能性もあります。オープン棚はもちろん、開き扉つきの家具の場合も、地震の衝撃で扉が開いてしまうことがあるため注意が必要です。

扉が開くのを防止するには、ネジで止めるだけで簡単に取り付けられるラッチや打ち掛けなど、開き戸用の補助金具を取り付けます。インテリアを損なわないよう、扉の内部に取り付けられるタイプのラッチも市販されています。

棚板をダボで受けている棚は、揺れによって棚ごと飛び出す危険性があります。対策として、L字金具を用いて、棚板が動かないようにしておくとよいでしょう。ダボを受けているくぼみのすぐ後ろにL字金具を取り付けます。この方法なら、棚の高さを調節する際の妨げになりません。

オープンな棚にはストッパーをつければ、中身が落下するのを防止できます。ただし確実ではないため、揺れがきたらできるだけ棚から離れましょう。ストッパーは専用のものもありますが、100円均一でも購入できる突っ張り棒を利用しても作れます。

食器棚には滑り止めシートがおすすめです。揺れによる食器の飛び出しを防げます。ハサミで簡単カットでき、食器棚のサイズにあわせて使用できます。使用頻度が高く、ラッチを取り付けづらい場所にもおすすめです。予算は500円～1000円が一般的です。

地震はいつ起きるかわからないものです。いざ地震がきてから用意できないため、事前の対策が重要です。自宅の環境や家具にあわせて、さまざまなグッズや対策方法でしっかり準備しておけば被害を少なくできます。地震の際の被害を少しでも抑えられるよう、日頃から対策しておきましょう