ナイロンとポリエステルってそもそも何?
皆さんはナイロンとポリエステルの違いをご存じですか?その違いを説明してください、と言われたとき、はっきりと説明できる人は決して多くないことでしょう。ナイロン製の衣類とポリエステル製の衣類を思い返してみると、どちらもよく似ています。そこで今回は、ナイロンとポリエステルの違いを紹介します。まず初めに、そもそもナイロンとポリエステルとがどういう繊維なのかを、くわしく見ていくことにしましょう。
ナイロンとポリエステルはどちらも合成樹脂
ナイロンとポリエステルは共に、「合成樹脂」の一種で人工的に作られた素材です。それに対して自然界において作られた天然の素材は、「天然樹脂」と言います。「合成樹脂」を繊維にすると「合成繊維」とか「化学繊維」などと呼びます。「化繊」と略して呼ぶこともありますね。
再生繊維とは違うのか
「レーヨン」などの「再生繊維」というのは、元は別の用途のものだったものを素材レベルまで分解や溶解するなどして、繊維に作り変えたものを言います。
合成樹脂から作られる「合成繊維」と、レーヨンなどの「再生繊維」は、似て非なるものなんですね。
ナイロンとポリエステルの違い
ナイロンとポリエステルがどちらも人工的に作られた「合成樹脂」だと確認したところで、次はいよいよ両者の違いをくわしく見ていくことにしましょう。
ナイロンの特徴
ナイロンは「ポリアミド合成樹脂」という種類に属し、主に繊維として使われていました。ナイロンは天然樹脂と比較して、優れた特徴があります。単に、安価につくれるというだけではありません。上手に使えば、ハンドメイドの幅も広がります。
「ナイロン」って実は商品名だった
「ナイロン」という名称は、物質の名前ではなく、そもそもはデュポン社の製品に使われる商品名だったのです。それが一般化して、代名詞となってしまったのです。ナイロンは、物質としての本来の名称は「ポリアミド」です。略称で「PA」と呼ぶこともあります。
ナイロンのメリット
ナイロンのメリットは、摩擦に強い(摩擦抵抗が少ない)、弾力がある、吸湿性が低い、薬品、油、海水などにも強い、カビ、虫などの害がない、軽い、などがあります。引っ張ると伸びる性質もあります。
他の生地や材質のものと違い、ナイロン製のものは洗濯しても比較的にすぐ乾くし、型崩れしにくいから楽ですね。
弾力性があって伸びて戻る性質があるので、ナイロン製のカッパは関節が突っ張らないので、比較的動きやすいですね。
ナイロンのデメリット
ナイロンのデメリットは、熱に弱い、吸湿性が低い、静電気を起こしやすい、などがあります。「吸湿性が低い」というのは、メリットにもデメリットにもなります。雨合羽として使えば、水を弾いてくれるのでメリットに、汗をかけば蒸れるのでデメリットになってしまいます。
ナイロンが使用されている製品
ナイロンは、女性のストッキング用として使われたのが始まりです。絹や木綿に近い肌触りのものもあります。近年では、雨具、トートバッグ、ナップサック、エプロン、などにも使われることがあります。
ナイロンはカッパやウインドブレーカー、スキーウェアなどの冬物のスポーツウエアにも使われてますね。
ギターの弦、釣り糸にも使われてます。
水着にも使われてる事がありますね。
「ナイロン」がポリエステルや他の素材と比較して違うところ
- 「ナイロン」というのは元は商品名であり、「ポリアミド」のことを一般的にそう呼ぶ
- ナイロンは弾力と伸縮性があり伸ばしても元に戻ろうとする
- ナイロンは耐熱性がない(ポリエステルの一部も同様)
- ナイロン製の衣類は、洗濯してもすぐ乾き型くずれしにくい
合成樹脂には、天然樹脂と比較して優れた性質もあります。