壁掛けできるTVの種類
まずはテレビ選びからです。大きさや液晶、デザインなどさまざまな選択肢がありますが、大前提、壁掛け用のテレビでなければいけません。その見分け方をチェックしていきましょう。
薄型TV
薄型で壁掛け用のテレビと言えば、Braviaを最初に思いつく人が多いのではないでしょうか。Braviaは液晶もきれいで、まるで壁から浮き出ているような映像を楽しめます。ソニーストアから「Bravia壁掛け設置パック」を申し込めば、下見不要で施工2時間で取り付けてくれます。もちろんBravia以外でも薄型テレビなら壁掛け可能です。
TV背面に4つのネジ穴がある
壁面設置するための金具を取り付けるための穴があいていることを確認しましょう。正方形でも長方形でも4箇所にネジ穴があれば壁掛けできるテレビです。
配線差込部の形状
意外と見落としがちなのが配線の差込口です。横や下側からコードが差し込めてテレビ背面に配線が沿って取り付けられるものがベストです。でっぱってしまうものもL字プラグを使用すれば大丈夫です。目安はテレビ背面から2cm以内に収まることです。
DIY手順①設置場所・設計図を考える
それでは、いよいよ実際のやり方を順を追って紹介します。施工業者に工事してもらうことなく、DIYして自分だけのオリジナルの空間を作り上げましょう。考えるうえで、壁面設置するテレビだけに気を取られてはいけません。今もテレビだけでなく、ハードディスク(HDD)などと一緒に設置されていませんか?それらの配置場所も考慮に入れてくださいね。
壁に直接つける場合
壁掛け用の金具は、壁面設置するときにネジ止めです。つまり、壁自体にネジ穴をあけなければいけません。これは、賃貸なら非現実的ですし、持ち家の場合でも部屋の模様替えをしてテレビを移動させた後のことを考えると少し抵抗がありますね。そんなときには、次のような便利な商品が発売されています。
テレビ壁掛け金具ホッチキス止め「TVセッター壁美人」
ネジ止めの代わりにホッチキスでとめてしまうという画期的な商品です。石膏ボードの壁であればどこへでも取り付け可能です。取り外すときもフィルムの端を少し浮かせて1枚ずつぺりぺりとはがせるので簡単で、模様替えのときにも心配いりません。はがした跡もホッチキスの穴のサイズなので見た目にもほとんど目立たないので安心です。
ディアウォールを使う場合
ディアウォールとは、2×4材の木の棒をつっぱり棒の要領で天井と床に固定します。そこへ壁掛けテレビも設置してしまおうというものです。この2×4材はホームセンターなどで手軽に購入でき、ネジ穴をあけるのも壁ではなく、この木材に好きなだけあけられるという賃貸のお悩みも解決してくれる優れものです。
ツーバイフォー材【240センチ】+ディアウォール(ホワイト セット販売 【2x4材 長さカット無料】
参考価格: 6,600円
通販でも、ホームセンターでも購入できます。ホームセンターだと、自分の好きな長さにきれいに切ってくれるので、おすすめです。自分で工事する場合には、やり方に合わせて調整できます。
DIY手順②壁掛けする壁の構造を知る
部屋のイメージが決まったら、次は最大のポイント、壁の構造を知ることです。この構造の違いによって、設置のやり方が変わってくるのでしっかり見極めましょう。間違ったやり方をすると壁に傷をつけるだけという残念な結果になってしまいます。場合によっては、プロの施工業者に工事してもらわなければいけないこともあります。
見た目はどう?
木の壁
木の壁だと、そのままネジ打ちできるのであまり悩まないで済みますね。しかし、壁の厚さはきちんとあるでしょうか?最低でも12mm以上ないと、ネジ打ちしたときに貫通しますし、テレビの重さでたわんでしまう危険性もあります。
コンクリート
コンクリートの場合は、特に裏を気にすることなくどこへ穴をあけても大丈夫です。ただし、石膏ボードとは異なりコンクリート用のドリルやネジが必要になってくるので注意が必要です。また、まれに裏の鉄柱に突き当たってしまうことがあるので、やはり事前調査は必須です。
塗り壁
ネジ打ちは簡単ですが、壁の裏の支柱にネジを打ち込む必要があります。叩いてみるか、設計図などを確認することをおすすめします。
タイル張り
タイル張りの場合は、そのままタイルに打ってしまうと割れてしまいます。ネジを打つ部分だけタイルをはがすなど、素人では少し難しいかもしれません。
たたいて音を聞いてみよう
壁紙が張ってあって元の構造がわからない場合は、壁をノックしてみましょう。ゴツゴツと壁の奥まで詰まっているような感じがするのはコンクリートの壁です。コンコンッと奥に空洞がありそうな音がする場合は石膏ボードですね。
押しピンを刺してみよう
ピンが簡単にサクッと刺さって白い粉が付く場合は普通石膏ボード。白い粉が付かない場合は薄いベニヤ板の可能性があります。ピンが刺さらない場合は、コンクリートです。
DIY手順③壁掛け用の金具を決める
それではいよいよ壁掛け用の金具を選んでいきましょう。インテリアに合わせた色や可動性などさまざまなタイプのものが発売されていますが、ここでもそれぞれのテレビに合ったものであるか、チェックポイントを押さえていきましょう。
テレビ裏のネジ穴と合っているか
液晶モニター裏のネジ穴と金具のネジの位置が合っていなければ取り付けられません。このテレビ壁掛け用の穴のことをVESA規格といいます。実際にメジャーで計って、どのサイズなのか把握してから選ぶようにしてください。
金具のタイプを選ぶ
アームタイプ
- 上下左右に自在に液晶の角度を変えられる
- コーナー位置への取り付けに向いている
- さまざまな角度から観賞できる
上下角度調節タイプ
- 高い位置からの壁掛けに向いている
- 壁との間に空間があるため、配線を隠せる
角度固定タイプ
- 角度調整はできない
- 壁との距離が近いため薄型に適している
- より壁と一体化する
補強するには
現在の建物は、ほとんどが石膏ボードであることが多いです。しかし、石膏ボードはネジを打っても、少しの力で引き抜こうと思えば引き抜けてしまうんです。つまり、ネジが効かないんです。では、どうすればいいのでしょう?
壁の裏の柱にネジを打つ
石膏ボードではなく、壁の裏にある柱にネジを打てばいいのです。そうすれば、きちんと固定された木の柱に固定できるので補強されます。壁の裏の柱を見つけるには、下地探しどこ太や壁裏センサーを使えば便利ですね。
補強するための板を使う
しかしテレビを壁掛けしようとしている箇所に都合よく柱があるとは限りません。そんなときには、補強用に合板を用いて壁掛け用の金具より幅広く柱にネジ打ちしましょう。その合板に金具を取り付ければ、どこでも補強できて設置可能です。合板はホーンセンターで購入できます。厚さは12cm以上がおすすめで強度が増します。
DIY手順④配線・付属品の隠し方
いくら壁掛けテレビでスッキリさせてもハードディスク(HDD)などとの配線がだらだら垂れていたのでは、もったいないです。壁から液晶が浮き出ているように見せるために、最後まで気を配りましょう。これも壁に穴をあけることなく、工事してもらう値段も節約できてDIYできますよ。
TVの裏の壁に穴をあける
壁掛けしているテレビのすぐ裏の壁に穴を開けてコンセントまで持ってくる方法です。しかし、テレビの裏とコンセント付近と2箇所に穴を開けなくてはいけません。また、施工業者に頼んでコンセントをテレビ裏に付けてもらうという方法もあります。値段も5,000円程度です。
配線モールで隠す
配線モールは壁に穴を開ける必要がなく、もっとも簡単で自然に隠せる方法です。壁と同じような色を選んで、できるだけ目立たなくしましょう。両面テープやホッチキスで留めるタイプのものがあるので選択肢も広がります。
ディアウォールで空間を作る
ディアウォールを設置してしまえば、そこへいくらネジを打とうと壁を傷つけることはありません。つまりもう一枚壁を作ってしまえるのです。そうすれば空間をおしゃれに見せられ、配線が見える心配もありません。そしてテレビに欠かせないDVD/Blu-rayレコーダーや外付けハードディスク(HDD)なども収納できてしまうんです。
まとめ
壁掛けテレビって、とてもDIYではできないと思っていませんでしたか?このようにきちんと下調べすれば自分の思うように値段も格安でアレンジできてしまうんです。また、今までハードディスク(HDD)など付属品がごちゃごちゃしていたのも隠せます。ぜひ自分だけの空間を楽しんでください。