手ぬぐいの基礎知識
手ぬぐいの歴史
手ぬぐいの歴史は古く奈良時代までさかのぼります。おもに神事や儀式などの装身具として使用されていました。高価な木綿を使っていたため一般の人々にはなかなか広まりませんでしたが、江戸時代になると綿の栽培が盛んになり、一気に庶民の必需品として広まります。現代では手を拭く以外にもさまざまな使い方や楽しみ方が広がり、活用方法も多岐にわたります。
手ぬぐいの特徴
正式な手ぬぐいは両端が切りっぱなしです。使い始めの2~3回は洗うとほつれることもありますが、使っているうちに落ち着いてほつれなくなります。両端を縫っていないので通気性がよく、濡らしても早く乾き、雑菌が溜まりにくいという特徴があります。
手ぬぐいの便利な使い方
手ぬぐいにはさまざまな使い方があります。手拭き程度に使っているかたも、手ぬぐいのちょっとした楽しみ方を見つければ生活に潤いが生まれることでしょう。さまざまなシーンでの手ぬぐいの便利な使い方を解説します。
手ぬぐいの使い方①キッチンでフル活用
手拭き
手ぬぐいの使い方で特に多いのが、手を拭くことでしょう。手ぬぐいは吸水性と速乾性に優れているので、ハンカチや手拭きとして利用するのもおすすめです。
布巾
毎日使う布巾は、乾きがよく雑菌がたまりにくい手ぬぐいがおすすめです。サラッとした肌触りで気持ちよく家事ができるでしょう。お気に入りの柄の手ぬぐいを使えばインテリアのポイントにもなりそうです。
食器の水切り
食器の水切りかごは場所をとり、汚れもつきやすいのでお手入れが大変です。手ぬぐいを食器の水切りに使えば、使うときだけサッと取り出せばよいので場所をとりません。水切り用に何枚か手ぬぐいを用意して惜しげなくどんどん使いましょう。清潔で気持ちよく使えますよ。
野菜の水切り
野菜の水切りにはザルを使う方法がありますが、手ぬぐいを使うとよりしっかり水切りができます。手軽で簡単に使えるキッチンペーパーも便利ですが、手ぬぐいはくり返し使えるので経済的で家計にも優しいですよ。
手ぬぐいの使い方②いろいろなものを包む
お弁当包み
手ぬぐいはお弁当を包むのにぴったりの大きさです。包みを開ければそのままランチョンマットとしても使えます。手ぬぐいは吸水性も高いので多少の汁もれも安心でしょう。速乾性もあり洗えばすぐに乾きます。
ワインやペットボトルを包む
割れやすいワインボトルや瓶は、手ぬぐいなどの布で包んで持ち運ぶのがおすすめです。また水滴のついている冷えたペットボトルなども手ぬぐいで包めば、バッグの中を濡らす心配がありません。
ブックカバー
紙のブックカバーと同様の方法で、手ぬぐいで本をカバーできます。針も糸も使わず、簡単に折るだけで完成です。お気に入りの手ぬぐいで包めば、ゆったりした気持ちで読書タイムを過ごせそうです。さらにおしゃれな図柄の手ぬぐいなら、周りの人からも注目されるブックカバーになることでしょう。
ティッシュボックスカバー
生活感の出やすいティッシュボックスは、おしゃれな手ぬぐいで包みましょう。手ぬぐいをティッシュボックスの大きさにあわせて包み、両端を結べば完成です。ビビッドな色あいの手ぬぐいで部屋のアクセントにしたり、季節ごとに図案の違う手ぬぐいに巻きなおして部屋の雰囲気を変えたりとアレンジも自在です。
手ぬぐいの使い方③インテリアで部屋に彩りを
ファブリックパネル
近年手ぬぐいはデザイン性の高いものが数多く販売され、その色柄をインテリアに使って楽しむ人が増えています。空き箱や発泡スチロールなどに手ぬぐいを包んで飾れば、立派な手作りファブリックパネルの完成です。お気に入りの柄の部分が出るように調整しながら包むのがコツです。おしゃれな手ぬぐいを、部屋の雰囲気を簡単に変えられるアートとして使ってみてはいかがでしょうか。
タペストリー
壁掛けのファブリックパネルと同様に、部屋の素敵なアクセントになるのがタペストリーです。季節にあった柄の手ぬぐいを使い、四季の移り変わりを楽しむのもよいでしょう。
センターラグ
手ぬぐいのサイズは、テーブルのセンターラグにぴったりの大きさです。サッと広げるだけでテーブルに華やかさがプラスされます。季節を感じられる花を添えれば、毎日の暮らしが潤いのあるものになりますね。
ごちゃつきを隠す
モノが雑然と入っているカゴやボックスに、お気に入りの柄の手ぬぐいをかぶせるだけですっきりとします。急な来客時にも、見せたくないものをさっと隠せて実用的です。またパソコンや家電に被せれば、ホコリよけとしても活用できます。
手ぬぐいの使い方④ファッションアイテムとして
頭に巻いて
手ぬぐいを頭に巻いて、おしゃれを楽しみましょう。リメイクして縫う方法もありますが、ねじって結ぶだけでも十分に楽しめます。結び目を前にしたり後ろにしたり、さらに横にしたりするだけでも雰囲気が変わりさまざまな表情を楽しめます。
スカーフ
シンプルな洋服をおしゃれな印象に変えてくれるスカーフですが、手ぬぐいはそのサイズ感からスカーフとしても活用できます。柄の出し具合でさまざまな表情を楽しんでください。首に直接巻く方法もありますが、襟の下にフワッと巻いてゴムで止めれば、大人っぽい知的な印象を与えますよ。
おしゃれのアクセントに
髪の毛を結んだゴムを隠すように手ぬぐいを巻けば、おしゃれのアクセントになります。バンダナ柄の手ぬぐいを使ってカジュアルな雰囲気にするのもよいですね。日差しの強いときは首に巻くと紫外線防止にもなります。畳むとコンパクトになるので、バッグの中に何枚か入れておけばファッションアイテムとしても実用的な日焼け対策としても使えます。
手ぬぐいの使い方⑤リメイクして使う
マスク
肌触りのよい手ぬぐいは、リメイクして手作りマスクとしても大活躍します。洗って繰り返し使えるので経済的にも助かりますね。
エコバッグ
手ぬぐいを使って小さめのエコバッグを手作りしてみてはいかがでしょうか。常にバッグの中に忍ばせておけば急な買い物にも対応できて便利です。
ベビーグッズ
手ぬぐいはスタイや赤ちゃん用パンツなどのベビーグッズにもリメイクできます。子どもの成長は早いので、服やグッズを購入してもすぐに使えなくなってしまう場合も多いでしょう。そこで手ぬぐいをリメイクして愛情いっぱいのベビーグッズを手作りしてみてはいかがでしょうか。子どもが汚してもいいように、何枚か作ってストックしておくとよいですね。
手ぬぐいは100均でも買える
100均でも手ぬぐいを購入できます。子ども向けのかわいい柄から、大人向けのモノトーン柄やおしゃれな柄まで絵柄が豊富です。手ぬぐい初心者のかたは、まずは100均の手ぬぐいでその魅力を感じてみるのもよいでしょう。
ダイソー
ダイソーではシンプルな柄や動物のかわいい柄など、子どもから大人まで楽しめる柄が揃っています。
セリア
セリアには北欧風や花柄など、大人の女性向けの柄が多く揃っています。セリアでは「手ぬぐい風タオル」として販売されています。
キャンドゥ
キャンドゥには、お部屋のタペストリーやファブリックパネルなどに使えるモノトーン柄の手ぬぐいがあります。シンプルなお部屋のアクセントにぴったりの柄が揃います。
手ぬぐいを暮らしのお供に
シンプルな手ぬぐいは、季節を問わず日々の暮らしのなかでさまざまな使い方があります。リメイクも簡単です。昔から愛され続けている手ぬぐいを暮らしのお供にして楽しんでください。
出典:写真AC