モーラナイフの研ぎ方【道具と選び方編】
モーラナイフの種類がわかったところで、いよいよ研ぐための道具を揃えていきましょう。よく見かける水砥石はもちろん、油で研ぐオイルストーンや仕上げに使う革砥など、砥石ひとつをとってもさまざまな種類があり、使い方もいろいろあります。それぞれの砥石についてご紹介します。
砥石
刃物を研ぐといえば、まずコレを思い浮かべる方が多いのでしょうか。砥石には、砥石の粒の大きさを表す「粒度」という数値が付けられています。粒度が小さいほど荒く、大きいほどなめらかに研げます。荒い方から順番に使うことでより鋭くキレイに仕上げられますよ。選び方としては、#1000程度の中砥石と#3000程度の仕上げ砥石があればいいでしょう。
オイルストーン
欧米では、水をつかわず、代わりにオイルを使うオイルストーンが主流です。オイルストーンも水砥石と同じように粒度があり、粗目(#100前後)、中目(#180前後)、細目(#300前後)、極細(#400前後)と分かれています。水砥石の粒度とは違うので注意しましょう。選び方は、大きな傷がなければ、中目、細目、極細の3つがあればいいでしょう。
オイルストーン用油(ホーニングオイル)
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参考価格: 858円
品番 | LOL01 |
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容量 | 120mL |
先ほどお話したとおり、オイルストーンは油をつかって滑りをよくしてから研ぎます。油の量を加減しないとうまく研げないだけでなく、滑ってケガをしてしまう事があるので、少なめにしてくださいね。専用油以外にも、食用油や機械油で代用は可能です。しかし、酸化するとベタつくので、その場合は台所用洗剤などできちんと手入れをしましょう。
革砥
革砥(革砥石)とは、牛革や馬革に研磨剤を付けて研ぐ仕上げ用の砥石です。木材に革を張る「パドルストロップ」や革ベルトを吊るして使う「ハンギングストロップ」があります。仕上げ用なので粒度などは特に明記されていません。研磨剤の選び方としては、仕上げ研ぎには白棒、磨くのに使うのであれば、青棒と呼ばれる研磨剤が一般的です。
革砥は自分で作成でき、そこまで難しくはありません。材料もホームセンターや100均などで簡単に揃いますよ。
革砥のつくり方
革砥の材料
- 木材
- 革(スエード:刃が沈み込まないように薄くて固いもの)
- 接着剤(革用、もしくは両面テープでも)
- 研磨剤(白棒や青棒、ピカールなど)
<手順>
- 木材を覆うように革を貼り付ける
- 木材をはさんでクランプするか、本など重いものをのせるかして革を圧着する
- 革に研磨剤を塗り込んで完成
刃物油
刃物を研いだ後に仕上げに使う油です。これを使うことでサビ防止になります。モーラナイフはアウトドア中の調理などにも使うので、サラダ油や椿油などが安全です。ものによっては、鉱物油がまざっていることもあるので、成分表を確認して購入してください。1、2ヶ月に一回くらい手入れをすれば、油が酸化して困るようなことはありません。
タッチアップをするなら簡易砥石
タッチアップとは、アウトドア中に使っていたサバイバルナイフの切れ味が悪くなってしまったとき、その場で応急処置のために研ぎ直すことをいいます。その場合は、とっさに使える簡易的なポケット砥石が便利です。荷物が重くなることもかさばることもなく、さっと鋭い切れ味が戻るので、長期間山にこもる場合などに大変便利です。
いよいよ、研ぎ方についてご紹介しますよ。研ぎ方で変わるモーラナイフのカスタム方法についてもお話しします。
出典:写真AC