モーラナイフの研ぎ方【手順編】
モーラナイフを研ぐのはそれほど難しくありませんが、研ぎ方は大きく分けて3種類あります。スカンジグラインドでマイクロベベルを残す方法、削り落としてしまう方法、そして刃自体を研ぎ直し、コンベックスにしてしまう方法です。そして、仕上げにも複数の方法があります。ここでは、準備から仕上げまでそれぞれのパターンに分けてお話しします。
モーラナイフの研ぎ方①砥石の準備
まずは、砥石を準備しましょう。水砥石には、吸水性と不吸水性の2種類があります。水をかけてもすぐに染み込んでいく吸水性の砥石は、水に10分程度砥石を付けてから使いましょう。染み込むことなく溜まる不吸水性のタイプの砥石は、水にはつけず、研ぎながら水を掛けます。オイルストーンはホーニングオイルをしっかりなじまれば準備完了です。
モーラナイフの研ぎ方②【ナイフを研ぐ】
基本の研ぎ方
では、実際にサバイバルナイフを研いでいきます。刃の角度を準備した砥石にしっかり合わせます。研いでいるときは刃を押すときに力をいれ、引くときは力を抜きましょう。10回程度研ぐと、刃の先が反り返ってくるので、ナイフの向きを変え、反り返りを戻すように研ぎます。その後、ナイフについているマイクロベベル(接地面の近くで傾斜が変わるところ)を研ぎ直します。
スカンジグラインドとマイクロベベル
モーラナイフは、刃の1/3が傾斜になるスカンジグラインドといわれる刃の形状をしていて、さらにマイクロベベルがついています。マイクロベベルは刃の耐久性が上がりますが、角度が大きくなるため切れ味が鈍く、また角度を変えて2回研がなければならないので削り取ってしまう方もいます。しかし、削ると刃が薄く耐久性が下がるので、よく考えてから行いましょう。
スカンジグラインドとコンベックス
スカンジグラインドは刃の途中から斜めになりますが、コンベックスは刃の真ん中が膨らんだ形です。切れ味は落ちますが、耐久性が高く、ものを割ることに長けているので、バトニングなど刃を酷使するような場面では重宝します。斧につかわれている刃もコンベックスです。スカンジグラインドからコンベックスに削り直す方もいますが、あくまでも上級者向けの研ぎ方です。
次は、最後の工程「仕上げ」についてお話しします。モーラナイフがさらにかっこよく、そして長持ちする方法もお教えしますよ。
スカンジグラインドとマイクロベベルについては、こちらでも詳しくご紹介しています。